多少値段が高くても、おいしいものを…。バターにこだわる人が増えています。

今回は、身近なカルディコーヒーファームで買えるちょっとリッチなバターを3つ用意。味や量、実際に食べ比べてみた感想とともに、おすすめの活用シーンをご紹介します。試してくれたのは、料理やグルメについて執筆しているライターの朝岡真梨さんです。

よつ葉発酵バター、カルピス特撰バター、グラスフェッドバターを徹底比較

バターを徹底比較
発酵バターにグラスフェッドバター、どれを買うべき?
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今回用意したのは、カルディで販売されている高級ラインのバター3つ。

・「よつ葉 パンにおいしい 発酵バター」 100g 328円(税込)
・「カルピス 特撰バター(食塩不使用バター) 箱入り」450g 1760円(税込)
・「バランタイン グラスフェッド発酵バター 無塩」250g 1499円(税込)

●100gあたりの値段を比較してみた

100gあたりの値段を比較

それぞれ量が異なるため、100gあたりに換算した場合の価格がいくらになるのかを比較してみました。

 

・よつ葉発酵バター  328円

・カルピス特撰バター 391円

・バランタインバター 599円

 

値段だけを単純比較すると、よつ葉の発酵バターがもっともリーズナブル。高級なイメージがある発酵バターですが、日常使いしやすい価格はうれしいポイントです。

 

いちばん高かったのが、バランタインの発酵バター。オーストラリアから輸入した際の関税や、牧草のみを食べている牛「グラスフェッド」の生乳でつくられているなどの背景が、価格に反映されているものと思われます。

●ほのかな酸味とミルクの風味がしっかり楽しめるよつ葉の発酵バター

よつ葉の発酵バター

それでは実際に食べてみましょう。まず、発酵バター特有のヨーグルトっぽい酸味が際立っていたのが、よつ葉社の発酵バター。

ミルク本来の風味がしっかりしているのに、食べたときは後味がすっきり。

 

今回紹介した3つのなかでは唯一、有塩ということもあり、食べやすさ、使いやすさともによかったです。

手軽にそのまま食卓で

ちなみに、100gというコンパクトなサイズでカップに入っている状態で売られているので、バターケースがいらず、手軽にそのまま食卓で使うことができます。

 

たとえば、朝食のオムレツを焼くときのオイルや、ホットケーキにのせるバターを、このよつ葉の発酵バターに変えてみましょう。

生乳本来の豊かな香りや、バターがもつほのかな酸味やコクを楽しむことができると思います。

●乳酸菌飲料「カルピス」の真っ白で超ライトなバター

カルピス社の特撰バター

450gというボリューミーな大きさで販売されていたのがカルピス社の特撰バター。持ったときのズッシリ感が際立ちました。

 

しっかりとした箱に入っていますが、外側のビニールを開封したあとは、バターケースなどにいれて密閉保存したほうがよさそうです。鮮度を保つためにも早めに使いきった方がいいので、バターの消費量が多めのご家庭におすすめ。

 

真っ白なビジュアル

特徴は、なんといっても真っ白なビジュアル。乳酸菌飲料「カルピス」を製造する工程で、生乳から乳脂肪分を分離するときにできるクリーム部分から生まれます。1942年から業務用として発売されていたそう。

「バターが命」とも言われるフランス料理のシェフやパティシエに愛され続けています。

軽やかな塗り心地

香りこそ強いとは言えませんが、ホイップクリームのような軽やかな塗り心地で口当たりがクリーミー。

普通の食パン

普通の食パンには、生のままでもトーストした場合でも、このカルピスバターがいちばんマッチしているように感じました。

●自然が育てた豊かな香りと濃厚な味を楽しむグラスフェッドバター

バランタイン社の発酵バター

今回ご紹介するなかで、もっとも高価だったバランタイン社の発酵バター。

 

外側にビニールこそあるものの、バター自体はアルミパーチ紙で包まれているだけという非常にシンプルな状態で販売されていました。

あけたときに、香りの強さに驚かされます!

青く豊かな香り

濃い黄色のビジュアルに負けない、青く豊かな香り。これは、毎日しっかり運動をしながら新鮮な牧草を食べて育ったグラスフェッドの牛のミルクの特徴なのだそう。

 

一般的な穀物飼料を食べて育った牛のミルクでつくったバターと比べると融点が低いそうで、今回比較しているほかの2つのバターと同じ時間、冷蔵庫に保管していたにも関わらず、出した瞬間から、表面だけでなく内側までとろけるようなやわらかさでした。

 

口の中に入れたあともベタつきがまったくなく、スッと消えてしまうかのような溶け方が感動的。存在感抜群の味わいです。

食べるまではその価格に引いていたのですが、ひと口食べたら味、香り、食感とも納得の逸品でした。

グラスフェッドバターをコーヒーに入れて「完全無欠」に!

完全無欠コーヒー

グラスフェッドバターを実際に食べてみて、圧倒的なクオリティの高さに納得できたわけですが、毎日の食卓にとなると、どんなシーンに使ったらいいのか迷ってしまいます。

 

そんなときにおすすめしたいのが、アメリカのシリコンバレーで流行しているというバターコーヒー。コーヒーにグラスフェッドバターやオイルを入れてつくります。アメリカでは「Bulletproof Coffee(防弾コーヒー)」と呼ばれ、日本でも「完全無欠コーヒー」と紹介されています。頭がシャキッとして体がすっきりするという声も。

 

せっかくのグラスフェッドバター、おいしくて体にもやさしいコーヒーに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?