建売や賃貸物件を選ぶ際。キッチンの使いやすさにこだわりたいなら、「対面式と壁づけ式」「扉収納と引き出し収納」について、チェックしてみましょう。転勤族という立場から、さまざまなタイプのキッチンに触れてきた、整理収納アドバイザーの戎谷洋子さんが、感じたことを振り返ります。

キッチンの背面
いろんなタイプのキッチンに触れると、理想形が見えてくる?
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筆者は転勤族・賃貸暮らしです。転勤族ですから、必ずしも思う通りの家を選べるわけではありません。キッチンレイアウトと収納の観点から、これまでの住まい選びで経験した、キッチンのよかったことと、気になる部分の自分なりの改善方法を、振り返ってみます。

 

あこがれの対面式より、掃除がラクな壁づけが自分には向いていた

壁づけキッチンと対面式キッチン。どちらがいいか、悩みどころです。

結婚当初、実家が壁づけキッチンだったこともあり、対面式にあこがれていた筆者。「アイランドキッチンはオシャレ」と思っていました。家族の顔を見ながら料理した方が、きっと楽しいし、「ひとりだけ家事してる感」がなさそうだからです。

 

壁づけキッチン

しかし、結婚から5年たった今、現在対面キッチンを使う筆者の理想は「キッチン上にも扉収納がある壁づけタイプ」です。心変わりした理由は、以下の2点。
・収納がたっぷりある
・掃除がラク

 

壁づけキッチン

筆者が希望する物件の条件のもとで(たとえば、ペット可など)、内見したり、ウェブでチェックしたり、実際に住んでみたりした経験からいうと、賃貸物件の多くは、「壁づけキッチン+上に観音開きの扉収納」です。

 

対面式キッチンの中

一方、対面式キッチンには収納棚がついていない場合が多く、シンクの背面、壁側に置く収納家具で工夫をする必要がありました。背面側のスペースは、物件により広さがさまざま。狭い場合、収納家具や食器類などを手放さなくてはならないこともありました。

 

壁付キッチンのシンク

次は、掃除の手間について感じたこと。対面式のタイプにもよりますが、LD側に壁や手元隠しがない場合、水や油などがLDに飛ぶと、掃除の範囲も広くなります。その点、壁づけタイプは壁をふき取ればいいので、掃除がとてもラクでした。

壁づけ式では、料理中に家族の様子が見えませんが、夫婦ふたりと愛犬で暮らすわが家は、むしろ集中できて時短になっているかもしれません。