ミニマリストで整理収納アドバイザーのおふみさんが、シンプルに心地よく暮らすコツをご提案。今回は、なかなか捨てられずに増えがちな文房具について。
ボールペンは2本でたりる。文房具を整理したらイライラが減って節約にも
ボールペンを何本持っていますか? どこのメーカーのどんな形状のものを何本持っているか、頭に思い描けますか?
汚部屋状態の頃の自分は、もちろんそんな問いに答えることは不可能でした。
なんせ両手の親指と中指を合わせて輪っかにしても、その束から溢れるくらいのボールペンを持っていましたので。
なぜそんなことに。
思えばあの頃は、だれかがくれるというものを「断る」という発想がありませんでした。
イベントのノベルティー、おまけ、おみやげ、いろんな場面でいろんな種類のボールペンをもらって、気づけば数十本に膨れ上がっていました。
●たくさんあると目的のものが見つからない
こんなにボールペンがあるのに、いざ使おうと思うとどこにあるのかわからなくなっていました。
キッチンのカウンターに1本、リビングの引き出しに1本、寝室に1本、和室に1本、ストックが部屋の中に分散してたんまり、という具合に、数が多いからこそ置き場所が分散してしまっていたのです。
定位置が決まっていないと、いざ使おうと思うと探し物してしまうことに。
家族から「ボールペンどこ?!」と聞かれて「わからない!」と答えてけんかになったり、書き味のいいボールペンを奪いあったり。
たくさんあるから管理がしきれず、インクのきれたものが混じっていて、手に取ったもので書けずにイライラしたりすることも。何度も選び直す手間がかかります。
また、ノベルティのボールペンというものは中身がどこのメーカーのどの商品かわからないことが多く、ノックして書き出す度に博打をうつようなもので、書き味が毎回違うのです。これが結構なストレス。
ボールペンは商品によってインクだまりができやすかったり、一筆目でどうしてもかすれてしまったり、特性があるもの。
好みの書き味のボールペンはあるのです。もう10年以上、uniのジェットストリームを愛用しています。数が多いと、目的のものを探し出すのに難儀します。
●ボールペンは1人2本あればいい
そして、ふと思いました。合わないものを大量に持っていても幸福とは言えないのでは。
だいたいボールペンなんて1、2本あればたりるもの。手に取る度に、書き味の博打をするのはもうやめようと思いました。
本当にお気に入りの書き味のボールペンだけ残して、ほかは手放そうと決めました。
手放す前に実家の家族に声をかけ、使いたいものがないか尋ねて、ほしいというものは譲りました。残った書き味の微妙なものなどは思いきって手放しました。
以後、定数を1人2本と決めて持つようになりました。なので2人家族のわが家にはジェットストリームが4本あるだけ。それがボールペンの総数です。
0.5と0.7mmの太さ別に、それぞれ1本ずつ持っています。
そして、せっかく減らしたボールペンがまた増殖することのないように、以降はノベルティは断るように。入ってくる分を断つことも心がけて、物量を一定に保てるようになりました。
ボールペンの置き場所も各々決めて、探し物の時間がなくなりました。
また、どんなときも書き味が一定なのが本当にストレスフリーです。
家族共有のものではなく個人の持ち物としたことで、奪いあったり、いざというときに見つからないというトラブルもなくなり、ボールペンをめぐるけんかも減りました。