普段の生活に欠かすことができないスーパー。それぞれのスーパーにはさまざまな特長があり、その存在は食卓に直結していると言っても過言ではありませんよね。今回、「ESSEトレンド調査隊! 売れてる理由はコレ★」では、数あるスーパーのなかから“安さ”に定評のある西友にお話を伺いました。
とにかく安くて種類も豊富!スーパー・西友の知られざる秘密
すべての画像を見る(全7枚)全国に329の店舗を持つ西友。野菜などの食品はもちろん、種類豊富な総菜など、安く提供することが可能なのでしょうか? その秘密を株式会社 西友 経営企画本部 広報部 掛谷愛さんと遠山晴子さんに教えてもらいました。
●常に新しいことへ挑み続けるスーパーマーケット
西友が設立されたのは1963年のこと。元々はセゾングループの中核会社としてスーパーマーケットの西友ストアーが誕生しました。「常に新しいことへの挑戦」を行う社風で、1980年にプライベートブランド「無印良品」を立ち上げるなど、さまざまなことにチャレンジしてきたそうです。
2002年からは世界一のスーパーマーケット・ウォルマートと提携をスタート。じつは、西友の「安さ」の秘密は、この時代にあります。
「西友の『安くて良い』のイメージは、EDLP(エブリデー・ロー・プライス)/ EDLC(エブリデー・ロー・コスト)という、『さまざまなところでコストを削減し、生まれた原資を価格投資に回す』という、ウォルマートが世界一になったビジネスモデルを取り入れたのがきっかけです。日本のスーパーは、チラシのときは安くてもまた元の値に戻る『ハイ&ロー』が通常でしたが、EDLPなら常に低い価格で提供できます」(掛谷さん)
西友は、このEDLP/EDLCによって順調な成長が促されました。そして、2021年からは株主がアメリカファンドのKKRと、日本最大手のIT企業である楽天へ変更。セゾングループ時代に培われた「イノベーティブさ」、ウォルマート時代に培われた「EDLP」。さらに、楽天と組むことによって、今度は「よりデジタルな改革へ」と歩みはじめました。
●ネットスーパーを最初に始めたのは西友だった
しかし、今は安い。という商品はたくさんあります。そこで、西友が消費者に選ばれつづけるために大切にしているのは、低価格に加えて「価格以外のニーズ」をつけることです。
「まだまだ試行錯誤の段階ですが、コストパフォーマンスがよいこと、健康ニーズ、簡便ニーズなどに応えていくことがポイントになります。また、最近になって利用が増えているのがネットスーパーで、とくにコロナ禍になってからはその利用がグッと増加しています」(掛谷さん)
ちなみに掛谷さんによると、この「ネットスーパー」のサービスを最初に始めたのも、言葉をつくったのも西友なんだとか。
ネットスーパーの利用者が増えたことで、供給が追いつかないなんてこともあり得る話ですよね。しかし、西友では楽天と組むことによって、ネットスーパー専用の物流センターをつくり、利用者の希望配送時間に届けらるように配送能力をあげています。
「仕組みはもちろんですが、サイトづくりで注力しているのは画面の見やすさと操作性です。楽天西友ネットスーパー専用アプリでは、オススメ商品が最初に出たり、過去に買ったものやカテゴリーもわかりやすくまとめてあります。また、配送日時指定ボタンをトップ画面に設定し、希望の時間枠が取れるかどうか、最初に確認することもできます」(掛谷さん)