2人の子どもの成長を機に、61㎡、3LDKの築古マンションを購入しリノベーションした事例です。細かく仕切られていた間取りから壁をなくし、ひと続きの大空間には、住まい全体を見渡せる司令塔のようなロフトをつくりました。限られたスペースをフルに使うことで、快適に暮らすOさんのお宅を、さっそく見せていただきましょう。

木の温かみを感じる機能的なロフトのあるLDK
ロフトの隣には子どもたちの学習スペースも
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どこにいても目が届きやすい、オープンなロフト

ダイニングからリビング方向を見たところ

子どもの成長を機に中古物件を購入し、リノベーションをしたOさん家族。3LDKに細かく仕切られていた間取りから壁をなくし、ひと続きの大空間にした住まいに。玄関からリビングの奥まで視界が開けて開放的です。

限られたスペースで家族4人が快適に暮らせるように、ダイニングとリビングに面する位置に造作したロフトは、木の存在感がひときわ目を引きます。約3畳の広さがあるロフトの上にはスチール製の柵を設置し、住まい全体が見渡せるつくりに。家族の寝室として活用しており、就寝時はカーテンで空間を仕切れるようにしています。

高さを1.5mほどにして、ハシゴ(写真右手の3本の白い丸鋼)を設置。小さい子どもでも、ひとりで上り下りできるように工夫がされています。ロフト下部はクローゼットになっているので、ダイニング側の壁にはルーバー窓を設置して通気性を確保しました。

 

ロフト下部のクローゼットは3面にハンガーパイプを設置

ロフト下部のクローゼットには3面にハンガーパイプを設置。家族全員分の衣類をまとめて収納しています。

イスに座りながら片づけができるように高さが計算されているのもポイント。「洗濯物をたたんで、すぐにしまえる動線も気に入っています」(妻)。

 

クローゼット内は高さを確保するために、LDKより床のレベルを大きく下げた

クローゼット内部のスペースを確保するために、床のレベルをLDKより下げています。そのおかげで、ハンガーラックの下に衣装ケースを置けるように。日常的に使う場所だからこそ、使い勝手にこだわりました。

 

LDKを見渡せるロフト

ロフトからはLDKを見渡せて、風も光もよく届きます。また、ロフトは家族の寝室として活用しているので、梁を生かしてカーテンレールを設置しました。

この住まいのデータ

  • ▼家族構成
    夫30代 妻30代 長女7歳 次女5歳

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    ▼リノベを選んだ理由
  • 子どもの成長を機に中古物件を購入。リノベーションを選んだのは、自分たちの好みを反映でき、愛着を持って暮らせそうと考えたから
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    ▼住宅の面積やコスト
    専有面積/61.60㎡ 物件価格/2480万円(税込み) 工事費/1000万円(税・設計料込み)

 

床材で仕切ったリビング&ダイニング

壁と天井を躯体表しにしたリビング

大きなはき出し窓がある開放的なリビングは、壁と天井を躯体表しにしたラフな空間。床には無垢のウォールナットを採用。濃淡さまざまな床材を組み合わせてパーケットフローリング(寄木張り)に。躯体表しのハードな印象をやわらげています。

 

ダイニングの床材には掃除のしやすいPタイルを採用

一方、キッチンとダイニングの床には、掃除がしやすいPタイルを採用。キッチンの壁は濃淡の異なるブルーのタイル+グレーの目地で北欧風に仕上げました。

効率よくスペースを使えるようキッチンは壁づけにし、背面には多目的に活用できるカウンターを造作しています。

 

キッチンの奥に設けたパントリー

キッチンの奥にはパントリーを設けました。開口をアールにしてやわらかい雰囲気を演出。疲れているときにモチベーションが上がるようにと、はなやかな柄のカーテンをチョイスして楽しげな雰囲気に。