「いつか平屋に住みたい」「庭で野菜を育てたい」。そんな願いをかなえた50代夫婦が建てた注文住宅事例です。実現したプランは、北側に広がる田園風景と自然光を取り込めるようにした、くの字型にカーブする平屋建て。南北には家庭菜園を楽しむ庭を配置し、LDKにはその庭を眺める窓があります。自然素材に包まれた、心地よい時間が流れる家をご紹介します。
すべての画像を見る(全31枚)理想的な土地を見つけて。暮らしを楽しむ家が誕生
Tさんの家 三重県 家族構成 / 夫50代 妻50代
設計/設計/服部信康(服部信康建築設計事務所)
こだわりポイント
- ・造作家具でワンルームを仕切る
- ・フレキシブルに使える水回り
- ・オリジナルのやわらかな「リネン戸」
- ・使いやすい収納
- ・快適に料理ができるキッチン
Tさんの希望は「平屋に住みたい」「家庭菜園ができる庭が欲しい」という明確な2点。郊外にあるゆったりとした敷地を購入しました。
新居は、北側に広がる田園風景と自然光を取り込めるように、くの字型にカーブする平屋建て。南北には家庭菜園を楽しむ庭を配置し、LDKにはその庭を眺める窓を設けました。
「ダイニングの窓の先に広がる田んぼの景色が、季節の移ろいを感じさせてくれます」(夫)
そんな言葉を受けて、妻は「夫は休日になると庭と畑いじりばかり(笑)。以前は外出することが多かったのですが、今は家時間を満喫していますね」。自然を身近に感じる、楽しみに満ちた暮らしをかなえたようです。
ワンルームのLDKは、造作のテーブルやカウンターなどでゾーニング。リビング横には大小さまざまなものを収められる納戸や、寝室近くにはウォークインクローゼットを配するなど、片づけやすさにも配慮しました。
また、海外旅行を趣味とする夫妻が買い求めたアイテムが、住まいの随所の彩りに。自らの趣味と好みを知り尽くした、大人の住まいが完成しました。
Tさんの家づくりスケジュール
- ・ 2013年6月
日当たりがよく、家庭菜園ができる庭のある平屋の住まいという明確な希望で土地を探しをスタート。 - ・ 2018年8月
以前の住まいからほど近い場所で、理想的な土地を見つけました。かねてより、自然素材を用いた作風が気に入っていた、建築家の服部信康さんに土地の下見を依頼。土地を購入し、服部さんに本格的な設計を託すことに。希望していた平屋、家庭菜園ができる庭、光をたっぷりと取り込むことをベースにプランを練り、理想とする家づくりを進めました。 - ・ 2019年4月
プランがほぼ決まり、工事着工。「工事中も、服部さんは現場で天井の高さなど、いくつもの変更を重ねながら、ひとつひとつを丁寧に考えてくれました。そのおかげで完璧な住まいになり、とても満足な家に仕上がりました」と夫妻。 - ・ 2020年4月
竣工
ゆるやかなカーブを描くダイニングテーブルは、LDKのメインコンセプトとして造作したもの。大黒柱が貫くというユニークなデザインがアクセントになっています。食卓を照らす照明は、flameのプリーツシェードが美しい「tarte L」をチョイス。
自分たちの生活スタイルに合う平屋で、暮らしを楽しむことを重視したふたり。シンプルな空間にお気に入りのアイテムを添えて、日々の生活を満喫しています。
造作のテーブルやカウンターで、ワンルームをゾーニング。南北の窓から光と風をたっぷりと取り込み、明るく心地よい空間を手に入れました。
リビングの奥は納戸になっています。
リビングスペースは、市販のソファがぴったりとはまるように計画。海外旅行を趣味とする夫妻は、メキシコ製のラグやウズベキスタンで手に入れたソファカバーなど、多国籍なアイテムを彩りとして添えています。