野菜や果物の使わない部位や余り物、気軽に捨てていませんか?じつはものによっては健康効果が期待できます。薬膳の専門家・杏仁美友さんに、話を聞いてみました。
すべての画像を見る(全4枚)ネギは青い部分まで料理に使って!
ネギの青い部分は体の不快感をとる漢方です
「風邪のとき首に巻くといいといわれるネギの青い部分ですが、じつは食べても、生理中の胸のはりなどを解消する効果があります」(杏仁さん)。また、イオウ化合物であるアリシンがビタミンB1と結びついて、エネルギー代謝を促進し、体を温める効果も。白い部分はもちろんですが、青い部分も体にいいので捨てないで活用しましょう
ほかに、以下のような余りがち食材も食べれば健康効果が
「つい捨てがちな食材も、漢方では以下の効果があるとされます。セロリの葉やキャベツの外葉は絞って、それ以外は煮出して飲んで」(杏仁さん)
●セロリの葉:高血圧、精神安定
●ナシの皮:解熱、のどの炎症を抑える
●レンコンの節:止血、解熱、精神安定
●キャベツの外葉:胃もたれ、抗潰瘍
●トウモロコシのひげ:胃腸回復、利尿作用
ミカンの皮は乾燥させて食べる、入浴剤に利用する
保湿・保温効果があり体を温めてくれます
ミカンの皮に含まれるオイル「リモネン」は、掃除だけでなくバスタイムでも活躍。保湿・保温効果をもたらし体が温まります。「乾燥させれば『陳皮』と呼ばれる漢方になるので、天日干しして、そのまま食べたり、粉末にして唐辛子と合わせたりして取り入れましょう。食べれば消化促進、体のだるさをとる効果があります」(杏仁さん)。
●教えてくれたプロの方
【杏仁美友さん】
漢方&薬膳アドバイザー。一般社団法人薬膳コンシェルジュ協会代表理事として、薬膳メニューの監修や薬膳サプリの開発も手がける。著書やメディア出演も多数