Q12 移住してあなたや家族が「変わった」と思うことは?
自然環境や人間関係のおかげで心身ともにいい変化が起きたという声が多数。移住により、家族で過ごす時間や近所づき合いを大切にするようになった人も多いようです。
「おいしいものが豊富なので、家族みんな、食べれられる野菜や食材が増えた」 (北海道上士幌町・瀬野祥子さん)
「食事が変わったことで、健康的になれている。また、消費に頼らない生き方を身につけられているように思います」(中国・Iさん)
「野菜や魚など地元の特産物のもらいものがいつもあったり、川遊びや海辺のドライブ、温泉を仕事帰りに楽しめたりと、毎日がイベントのよう。家族みんな、普段の生活が以前よりも充実しています」 (四国・Hさん)
「自分が暮らしている町について考えるようになった」(長野県下諏訪町・今野由香里さん)
「東京ではいろんなサービスが受けられるので、お金を払ってサービスを受けるのが当たり前という感覚があったのですが、こちらではいろんなことにおいて知り合いの人の努力を目の当たりにするため、感謝をすることが増えました。心にゆとりも生まれた気がします」(岩手県西和賀町・門馬由佳さん)
Q13 移住先でうれしかったエピソードは?
地域の人との温かい触れ合いは、地方移住のひとつの醍醐味。都会ではめったにない、家族や友達のような距離感でのつき合いに感動したとのエピソードが集まりました。
「役場に行くと、名乗らずともわかってもらえること」(九州・Oさん)
「おじいちゃんやおばあちゃん、友人のお子さんなど、年代問わず私のことをあだ名で覚えて呼んでくれるのが、温かくて心地よい」 (長野県下諏訪町・綿引遥可さん)
「ご近所さんが食べ物を用意して待っていてくれて、仕事帰りにお茶に誘ってくれること」 (四国・Hさん)
「年末に雪やコロナが心配で東京の実家に帰れなかったとき、知り合いの人がご飯に誘ってくれるなど、家族のように接してくれて心強かった」 (岩手県西和賀町・門馬由佳さん)
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地域の人とお酒やご飯を囲む時間が大好きだという門馬さん。
Q14 移住先で残念だった&悲しかったエピソードは?
移住者に対する差別を感じたという回答は、ごく少数。それよりも今は、コロナ禍における都会と地方の対立により、イヤな思いをしてしまうケースが増えているようです。
「最初の職場での人間関係がキツかったです。地元の言葉や地元では暗黙の了解のことを知るまでは、共通言語がないという感じで、コミュニケーションが取りにくく、歓迎されていない感じがしてしまいました」(中国・Iさん)
「コロナの流行により、なかなか東京の両親に会えなくなってしまったことが悲しい」(北海道上士幌町・瀬野祥子さん)
「家族や友達を呼んだとき、前もって話したら歓迎してくれている感じだったのに、当日になったら『PCR検査を受けて』と病院を案内されたり、『近寄らないでほしい』と当たり前のように差別的なことを言われたりしたこと」(四国・Hさん)
「好きだったお店に行けなくなってしまったこと。地方にはあまりお店が進出してこないのがさみしいです」(中部・Aさん)
「保育園が無償化されているのはすばらしいが、待機児童が多くなかなか入れない。これでは都会とあまり変わらない」(沖縄県名護市・池田麻里子さん)
Q15 現在、移住を検討中の人に伝えたいことは?
先輩たちのさまざまなアドバイスから浮かび上がってくるのは、移住にはコミュニケーション能力と行動力が大切だということ。悩みながらでも、ひとまず動き出してみては?
「まずは知り合いをつくって、地域のことをいろいろ聞いてください。ホームページには載っていない情報を得られます。住む地区によって町内会などの組織ややり方も違うので、大切なことですよ!」(長野県下諏訪町・今野由香里さん)
「アレコレ迷って心配ばかりしていては、移住計画は進みません。ネガティブをボジティブに!小さなことからでもいいので、移住に向けてのアクションを起こし続けていきましょう」( 長野県安曇野市・山下美鈴さん)
「最近はリモートワークや副業OKなど働き方が変わってきて、移住後も都会の仕事を続けられるようになっていると思います。地方ではお金を稼ぐことが大変なので、都会の仕事を維持しつつ移住する方法を考えるといいのでは?」 (中国・Iさん)
「どんなに恵まれた移住でも大変なことはたくさんあるし、交渉事などは自分でしなければいけないので、コミュニケーション能力は必要。人と関わり合いたくない人は難しいかもしれません」(九州・Oさん)
「コロナ禍において地方では、居住者や県外の人への差別があることもしばしば。職種にもよると思いますが、候補地の方々の雰囲気を知っておくことは大切だと感じます。知人を呼びやすいかどうかはとても重要なので、確認しておきましょう」(四国・Hさん)
※情報は「住まいの設計2021年12月号」取材時のものです
※アンケートは、Webマガジン「カラふる」執筆陣を対象に行いました