「都会を離れて地方で自分らしく暮らしたい」という家族が増えています。近年、テレワークが当たり前になったこともあり、新しい仕事を探さなくても今の仕事を続けながら移住することも可能に。では、実際に移住した人たちの本音はどうなのでしょう。移住先を決めた理由は? 移住後の住まいや暮らしの満足度は? 編集部が実施したアンケート結果をお伝えします。
すべての画像を見る(全16枚)経験者のアンケートから、地方移住の現実が見える
環境が大きく変わる地方移住は課題が多いもの。住んでみたい土地や移住したい理由があっても、移住先での仕事や人間関係、家探しなどが思い描いたとおりにいくか不安で、なかなか動き出せない人も多く見られます。
ひと足先に地方移住にチャレンジした先輩に、さまざまな角度からのアンケートを実施。いろいろな形がある地方暮らしから見えてくる本音の数々を、ぜひ移住計画の参考にしてみてください。
Q1 移住したいと思った理由は?(複数回答可)
Answer:
1位 地方で新しい挑戦をしてみたかった
2位 自然の中で暮らしたかった
3位 のんびりしたところで子育てしたかった
4位 都会の暮らしに疲れた
5位 田舎暮らしに憧れていた
その土地の特性や自然を生かした仕事や暮らしに憧れ、移住を考え始める人が多数。6位以下には「広い家で暮らしたかった」という声も!
「自らブドウを栽培してワインをつくりたいと思い、移住を考えました」 (九州・Oさん)
「伝統や先人の知恵を受け継いだ暮らしたかった」(四国・Hさん)
「子どもの頃から北アルプスと安曇野の風景に憧れがあり、いつか暮らしたいと思っていました」 (長野県安曇野市・山下美鈴さん)
Q2 移住先を決めた理由は?(複数回答可)
Answer:
1位 景色が気に入った
2位 人間関係がよかった
2位 よい仕事があった
4位 気候がよかった
5位 自治体の支援がしっかりしていた
5位 友人・知人がいた
移住の候補地には少なくとも2回以上足を運ぶ人が多いようで、そのときに出会った景色が大きな決め手に。地域の人との触れ合いで心動かされる人も少なくありません。
「自然環境が本当に素晴らしく、移住を決意」(沖縄県名護市・池田麻里子さん)
「観光客が来る土地で、民泊など新しいこともできそうなところに魅力を感じた」 (四国・RHさん)
Q3 移住による仕事の変化は?
Answer:
自分は変わった(単身者) 50%
自分も家族も変わった 31%
自分は変わったが、家族は変わらない 12%
自分も家族も変わらない 7%
もともと回答者には、地方での仕事を望み移住した人が多いため、この結果に。最近は多くの企業でリモート化が進んでいるので、以前よりは「変えない」という選択が可能かも。
移住を決めるきっかけとなった、こんなエピソードもありました。
「学生時代にたまたまボランティアで行ったのが、移住先との出会い。そのとき地域の方々がとてもよくしてくれ、かつ地域をどうにかしたいという熱い思いに触れ、好きになりました」 (岩手県西和賀町・門馬由佳さん)
「一見さびれている商店街の中にも若い人がやっているお店がいくつかあり、レトロと新しさの両方楽しめる、歩けば歩くほどおもしろい町だと興味がわいた。町を歩いていると地元の人が『どこからきたの? 楽しんでね』と声をかけてくれるのもうれしかった」(長野県下諏訪町・今野由香里さん)
「下見に行ったときに、移住コンシェルジュの方がとても親身になって町を一緒に回ってくれたのが決め手に」(北海道上士幌町・瀬野祥子さん)
瀬野さんが暮らす北海道の風景。観光地ではないありのままの町の姿にひかれたそう。