キッチンの最新の傾向について、編集部が各メーカーにアンケートを実施。各社の多様なコメントから、最新のキッチン機器のトレンドを探ります。主流はLDKと一体化したオープンなプラン、その一方で、独立タイプを希望するケースもある模様。デザインについては、ナチュラルテイストが人気。なかには、自然素材にこだわって漆喰壁や無垢材の床を選んだり、壁や床ともに清掃性や高級感を意識した素材を使ったりするケースも。

最新キッチンのトレンド
LDKの主役ともいえる、家族が集まるオープンタイプのキッチンが人気
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Q1 キッチンの並べ方(レイアウト)は?

A.キッチンの並べ方は、アイランドやペニンシュラが多いという回答が圧倒的

キッチンを四方から囲めるアイランドや、半島のような形状で、向かい合って使えるペニンシュラが人気。また、対面できるように配置したI型も根強く支持されています。いずれもコミュニケーション重視の傾向が読み取れます。

ほかにも「使い方によっては2列型・U型を好む方も」(CUCINA)、「2列型も腰壁をつくり、リビングと対面に配置するプランが増加。さらに、キッチンにダイニングテーブルや食器棚をつなげるケースも増えている」(パナソニック)の声も。また、「2列型やL型は、使い勝手や収納などの問題から実現しないことが多い」(家具蔵)という回答も。

やはりレイアウトを決めるときには、家事のしやすさが重要なポイントになるようです。

 

Q2 キッチンのデザインは?

A.カウンターやキャビネットは素材感重視の傾向に。色・柄は自分らしさがポイントです

カウンターは、「人造大理石が主流。高級グレードではクオーツ材質を選ぶケースが増加」(タカラスタンダード)、「濃い色で、天然石の風合いが感じられる粒柄の人造大理石が一番人気」(パナソニック)、「ステンレスキッチンは、カウンターも扉もバイブレーション仕上げが人気」(サンワカンパニー)とのこと。ほかにも、コンクリート調の素材などに注目が集まっています。

また、キャビネットの扉は、「パール調のホワイト系や低彩度の木目調」(TOTO)、「インテリアとなじむナチュラルな木目」(タカラスタンダード)、「無地のツヤなし扉が圧倒的。オークやウォールナットの突板とツートーンで組み合わせることも」(CUCINA)など、木材や木目調デザインが人気です。

 

Q3 キッチンの設備は?

A.総じてお手入れのしやすさに注目。また、オート性能など、使い勝手のよさにも関心が。

●[クックカウンター回り]

調理関連では「手入れの頻度や手間のかからない設備が人気」(パナソニック)という声が多数。とくにレンジフードは掃除がラクなことが、もはや必須条件のよう。さらに「コンロの使用に合わせて運転や風量を調整するタイプが好評」(リンナイ)など、操作性にも関心が。

また、コンロ系は「ガス・IHともに掃除のしやすさを重視。魚焼きグリルは不要という人も」(CUCINA)、「魚焼きグリルでオーブン調理や無水調理ができるモデルが各社で増加。オート調理が可能なコンロにも注目」(リンナイ)などと、調理スタイルの変化を示唆するコメントも。スイッチを押せば調理できるオーブンの設置も目立ちます。

 

●[シンク回り・そのほか]

シンク関連の回答が多く、「排水口の目皿のヌメリや汚れの防止」(TOTO)といった清掃関連への関心が高まる一方、「大型鍋も洗いやすいシンクが人気」(トクラス)など、サイズにもこだわりが。

次に回答が多かったのが水栓で、「センサー水栓は、汚れた手で触らずにすみ、水の出しっぱなしも防げると好評」(パナソニック)と、自動水栓は高い注目を集めています。デザイン面では「ブロンズ、ブラックなどのカラー水栓をインテリアに合わせるケースが増加」(CUCINA)しています。

また、食洗機は「新築では、ほぼセット」(タカラスタンダード)と採用率が高く、大容量にこだわるケースも顕著に。そのほか、照明や床暖房にも関心が高まっています。