10代の棋士やアスリートが活躍し、話題を集めています。
子どもの才能を伸ばし、一生役立つ力を身につけるには、どんな環境づくりが必要なのでしょうか。
子どもが「自分で考える力」を育むための英才教育を実践する、聖徳学園の和田知之さんに教わりました。
子どもの好奇心や意欲を狭めない環境をつくることで、個性や知能が育つ
「子どもの才能を引き出すには、ただ勉強だけさせるのではなく、子どもの好奇心を上手に伸ばしてあげることが大切です」と和田さん。
「とくに重要なのは、子どもの好奇心が旺盛な幼少期。このときに、好きなことに熱中することで、集中力や創造力が身につきます」
世界を舞台に活躍する10代のアスリートたちも、幼少期から適切なトレーニングを積んでいるケースがほとんど。
「才能や知能も同じく、もっとも脳が発達する幼少期~12歳頃までの時期に、適切な環境を与えることが重要です」
●子どもが示した「興味の種」を見逃さないで!
ただし注意したいのは、「こんなことに興味をもってほしい」と、親がレールを敷いて子どもを導こうとすること。子ども自身が本当に興味をもったことでなければ、好奇心は育ちません。
「親は、子どもが示した“興味の種”を見逃さないこと。鉄道が好きなら電車を一緒に見に行ったり、恐竜が好きなら博物館へ連れて行ったり。好奇心が深まるきっかけをつくり、『好きなもの』との出合いを増やしてあげましょう」
そうすることで、もっと知りたいと思う意欲や、深く考える力が、自然と身につくのだそう。
「大人になったあとも、ここぞというときに実力を発揮するための原動力になってくれるはずです。
<子どもの才能を伸ばす3つのポイント>
1:とにかく好きな遊びに熱中させる
「この遊びはOK」「この遊びはNG」と親が選別すると、せっかくの好奇心の芽を摘んでしまうことに。どんなことでも、子ども自身が見つけた「好きなこと」を尊重しましょう。
2:自分のことは自分でさせる
自分で着替えや食事をしたがったときは、間違ったり、時間がかかったりしても見守ってみてください。自分でできたという達成感が得られ、「もっと難しいことに挑戦したい」という意欲が芽生えます。
3:個人として尊重し自尊心を育む
「自分は親から愛されている」という安心感が、子どもが自分を尊ぶ心を育みます。自尊心があれば、思いどおりにいかないときも落ち込まず、その悔しさをバネに成長できます。
ゲームに熱中することで知能が育つ!スマホとはどうつき合う?
オセロや将棋、かるたなど昔ながらのゲームは、先を見とおす力や発想力を伸ばすのにぴったり。対戦を通じて相手の表情を読むうちに、コミュニケーション力も養われます。
一方で電子ゲームやスマホは依存性が高いため、親がある程度制限することも必要。「20時以降は使わない」「使うときは親のいるリビングで」など最初にルールを設けましょう。
親自身がスマホに夢中になりすぎないことも大切です。