不必要なものは手放して、すっきり暮らしたい50代。でも、ものによっては、手放した後にやっぱり必要だったかも…と感じることもありますよね。 「大事なのは、今の自分には何が必要かを自分軸で選び取ること。暮らしが変わるとおのずと必要なものも変わってきます」と話すのは、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さん。 今回は、一度水きりカゴを手放した瀧本さんが、改めて使い始めた理由とその使い勝手について教えてもらいました。
一度やめた水きりカゴを、改めて使い始めた理由
すべての画像を見る(全7枚)昨今「やめる」「手放す」が主流ですが、一旦やめたり手放した後に、暮らしが変わったり、考え方が変わったりすると、「あれ? やっぱり違うかも」と感じることはないでしょうか?
こと、コロナ禍では当たり前がどんどん覆され、今までと違う暮らしになりました。暮らしが変わるとおのずと必要なものも変わってきます。
今回は、2017年に使うことをやめた水きりかごを、今年に入って改めて取り入れた理由とその使い勝手についてご紹介します。
●以前、水きりカゴをやめた際に取り入れたもの
元々はシンクの内側に設置するタイプの水きりカゴを使っていました。コンパクトなサイズで不自由なく使いつつも、シンク自体を洗うたびに取り外さなければならない点がどうしても面倒だったので手放しました。
代わりに最近まで使っていたのが、フラットな水きり。使わないときは畳んで置けるタイプで、シンクも洗いやすく、目立たずすっきり見えることからとても気に入っていました。
●不便に感じ始めたのは、コロナによって生活が変わったから
コロナ前は、仕事で家にいない時間も多く、今ほど食事をつくることがありませんでした。さらに元々料理が得意ではないので、外食に頼ることも多く、1日を通して洗う食器の量も限られていました。
ところがコロナにより、毎食が家での食事に。2人暮らしなので、多量ではないながら鍋やフライパンなども合わせると、やはり洗い物はそれなりの量になります。
朝食→昼食→夕食と、次の食事の支度時間はすぐにやってきます。どうせすぐ使うんだからと、洗った食器類はそのまま水きりの上に。そうして食器が溜まると、水きりに上手く乗らない、乗っても乾きが悪いという問題が起こるようになりました。
さらには、慌てているとボウルなどが転がり落ちることも出てきたりと、限界を感じていました。
●これなら使ってみたいと感じた進化系・水きりカゴ
主婦がこぞって使うのをやめたものは、その後、やっぱり使いたいと思わせるよう進化して発売されるものが多い気がします。こちらもそれを感じた進化系の水きりカゴ。
ディノスの「オールステンレス製 シンクに渡せる水切り フッ素加工トレー付きスリムロング」という商品(提供品です)。
白とシルバーが綺麗なこの水きりカゴの最大の特徴は、受け皿が傾斜している点。食器から流れ落ちた水分が、受け皿に溜まることを阻止してくれます。
なので、以前のように受け皿がヌメヌメしてくることもなくいつも衛生的。水垢も目立ちにくく、とてもすっきりとしています。
●コロナ禍の食事事情にぴったりだった
ついつい使うコップに、ボウルや鍋、どんぶりサイズの食器までたっぷり入れることができて、安定感も抜群。それぞれの隙間もあくので自然乾燥も早いです。
家で仕事をしながら、毎食後に食器全部をきれいに拭き上げて、食器棚や収納に戻すとなると、まず気持ちが折れてしまいます。なるべく億劫に感じることは避けたいので、放置がラクで便利。
これらの理由から今の暮らしには、この水きりカゴがぴったりで、とても必要なものに感じられます。
3か月使い続けた結果
毎日使って3か月が経過しましたが、余分な家事が増えるわけでもなくストレスなく使えています。
受け皿が綺麗に保てることはもちろんですが、ステンレス部分のぬめりや汚れもほとんど気になりません。時々サッと拭いて手入れをする程度でも、きれいな状態が保てるので、改めて取り入れてよかったなと感じています。
以前は、持つことに煩わしさを感じ、絶対に存在感も出したくなかった水きりカゴですが、不思議なことに今は、このキッチンの見え方に違和感もありません。
じつは、いま改めて人気が出ている水きりカゴ。選ばれる理由に納得しています。
●大切なのは暮らしに合わせた取捨選択
いろんなものやこと。SNSなどでは「やめる」「手放す」情報が溢れていますが、今は社会全体を通してみても、コロナ前とははるかに違う日常になり、今までの当たり前が当たり前でなくなることも多くなっています。
大事なのは、今の自分には何が必要かを自分軸で選び取ること。なので「やめる」「手放す」ことをしつつも、それ一辺倒でなくてもよいのではないかと考えています。
また、気持ち的にも体力的にも無理できない年齢だからこそ、何か違うなと感じたことは手放して、自分を助けてくれるものやことを、これからも見つけていきたいです。