この秋の値上げラッシュは私たちの家計にも大きな影響を及ぼしそうです。 そこで改めてこれから来る値上げの対策について、節約アドバイザーの丸山晴美さんに、教えてもらいました。

秋の値上げラッシュへ対策。圧迫させない家計術

エアコンと女性
この冬は暖房費が心配…今のうちに知っておきたい対策って?(※写真はイメージです。以下同)
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原油価格の高騰や世界的に原材料が高騰していることもあり、ここ数年の中でも家計に影響するレベルでの値上げが続いています。この傾向は来年以降も続き、厳しい冬になりそうです。

●冬の影響は暖房費。節電しながら暖をとる5つのポイント

この冬に影響があるのが、まず電気、ガス、灯油といった暖房費です。この冬は電力不足も叫ばれており、一人ひとりの意識を高くして節電にも取り組む必要があります。

暖房費の節約には、「ウォームシェア」「ウォームビズ」「窓」「湿度」「保温」の5つに気をつけながら生活をするとよいでしょう。

・ウォームシェア

「ウォームシェア」とは、一人ひとりが暖房を使うのではなく、家族で一つの部屋に集まったり、暖房を止めて街にでかけたり、みんなで暖かいところに集まることでエネルギーの節約につながるというものです。

現在は感染症のリスクがあるため、街でのウォームシェアは難しいものがありますが、家庭でのウォームシェアは可能です。リビングで暖房、照明、テレビをシェアすることで、各々の部屋で過ごすよりも大きな節電効果が期待できます。

省エネ性能が高い家電の買い替えも、リビングなど人が集まる場所からするとより効果的です。

・ウォームビズ

「ウォームビズ」とは、肌寒いと感じたら暖房器具の設定温度を上げるのではなく、1枚多く重ね着をすることで、体感温度を上げることができます。

たとえば…

フリースやカーディガンを羽織る…+2.2℃

靴下を履く…+0.6℃

スリッパを履く…+0.6℃

ひざ掛けを使う…+2.5℃

などです。ほかにも、レッグウォーマーで足首を、スカーフやタオルなどで首元を温めるとさらに体感温度を上げることができます。

・窓

窓ガラスを通して、外の冷気が入り込むため暖房使用時はできるだけ温めた空気を逃がさないように、厚手のカーテンをすき間なく閉めましょう。

・温度

湿度を上げることで体感温度も上がります。湿度が高すぎると、結露の原因にもなりますので、40~60%の湿度を保ちながら暖房器具を使いましょう。

・保温

保温時間が長くなるとそれだけかかる電力も増えます。炊飯器の保温は、1時間あたり約0.5円の電気代がかかります。4時間保温すると約2円と、保温時間が延びるごとに電気代もかかります。

残ったご飯を4時間以上保温するなら、小分けにして冷蔵・冷凍をして、食べる都度電子レンジで温め直した方が節電に。電気ポットの保温機能は、節電モードにするか、必要な量をその都度やかんで沸かしましょう。暖房便座は貼るタイプの便座シートを利用して、便座の暖房を切るとより節電になります。

注意してほしいのは、寒いのに節約のために我慢しすぎることです。工夫をしながら暖を取ることが重要です。