コロナ禍のなか迎える、2021年。年賀状やクリスマスカードに使える、特別な年末年始ならではの英語のフレーズを、シアトル在住のライター・Norikoさんに教わりました。
すべての画像を見る(全5枚)パンデミックの今だからこそ!年賀状や新年の挨拶に使える今年らしい英語フレーズ
アメリカでは、クリスマスまでに届くようにカードの準備をする習慣があります。近年はクリスマスカードではなく、ユダヤ教の伝統であるハヌカ、アフリカ系アメリカ人によるイベントのクワンザ、またニューイヤーを含め、宗教や文化的背景にとらわれずに年末年始のシーズンを祝うという意味で「ホリデーカード」と呼ばれています。
年賀状の「あけましておめでとうございます」的な決まり文句もたくさんありますが、この特別な年ならではの英語表現もさまざま登場していますので、そのなかから、とくに簡単なフレーズを選んで紹介していきたいと思います。
●コロナ禍の今らしい年賀状にするひと言とは?
まずは奇をてらわず、日本でもおなじみの表現のアレンジが、簡単で覚えやすいかもしれません。
Happy New Year!(新年おめでとう!)
という表現は、アメリカでもよく使われますが、それに代わって、今年使われているのが、
(お元気で、新年おめでとう!)
になります。
新年に関係なく、年末年始のお正月休みをとおして使える、
(健やかに新年をお迎えください!)
も便利です。
また、今年らしさのあるメッセージとして、2020年の総括のような言葉を入れてはいかがでしょう。年内に送る場合にも使えます。
We survived 2020(2020年を乗りきりましたね)
What a year! 2020(なんて年だ! 2020年)
We got through(お互い大変でしたね)
●個性的なメッセージにしたいなら…
個性的なメッセージにしたいなら、今年らしくちょっと遊び心を加えた以下のフレーズもいいかもしれません。
Spread joy not germs(ウイルスではなく楽しみを分かち合いましょう)
もともと伝統的なクリスマスカード向けのフレーズの定番であるSpread joy(楽しみを分かち合いましょう)の表現にnot germs(ウイルスではなく)を加えています。
It’s fine.We’re fine.Everything is fine(大丈夫。私たちは元気。万事順調)
こちらは、コロナ禍にネットでバズったフレーズ。新型コロナに始まり、暴動を伴うBLM(ブラック・ライブズ・マター)運動、歴史的な山火事が起き、大統領選挙も大荒れとなった今年のアメリカ。
新型コロナによる感染者数、死者数共に世界一で全然大丈夫そうじゃないのに、大丈夫と言いきるのが、くすっと笑えるポイントです。今年らしいユーモアとして、カードに取り入れる人もたくさん。
ひとりで使う場合は、We’re fineをI’m fineに変更すると、「私は元気」となります。
●シンプルで人気のある表現
シンプルな表現として、以下も今年人気のフレーズです。
Stay safe(気をつけてお過ごしください)
Stay healthy(お元気でお過ごしください)
Stay connected(離れていても連絡を取り合いましょうね)
Peace Love Health 2021(平和、愛、健康の祈りを込めて 2021年)
もちろん、表現をいろいろ組み合わせるのもアリ! たとえば、
Stay safeStay healthy
Stay connected
などと韻を踏むと、印象的でキャッチーな出だしになります。
今年、小学3年生の息子がアメリカのお友だちへのホリデーカードに選んだ挨拶文はStay Safeでした。常にシンプルな表現を好む息子らしい選択。
ちなみに日本への年賀状には、干支の丑のイラストを上手に描いていました。縦書きの日本語は右から左に書くんだよ、と教えるのですが、「おめでとう あけまして」になってしまうのが残念…。でも「これでいいの!」だそうです。
●ロックダウン中の贈り物にもカードを添えて
例年、アメリカではお正月までの期間をホリデー・シーズンと呼び、街は喜びにあふれ、にぎやかなお祭りムードとなりますが、今年は自粛モード。
毎年11月第4木曜からの週末、サンクスギビング(感謝祭)で家族が集まる習慣があるため、パンデミックの時勢に逆らうように人々の国内大移動が起き、案の定、新型コロナ感染者は全国的に増える一方です。ここシアトルでも、年明けまでの自粛要請が発動してしまいました。
外食や集まりも制限されるなかでは、さすがのパーティー好きなアメリカ人もいよいよ自粛せざるを得ない状況です。
クリスマスに集まれない分、ギフトを家族や友人に郵送または宅配で送るという人も多そう。前述のフレーズは、そんなときにギフトに添えるカード作りにも活躍します。日本ではクリスマスプレゼントのほかにも、お歳暮やお年賀、寒中見舞いなどの贈り物に使えそうですね! クリスマスも正月も家族3人で過ごすことにしたわが家にも、遠方の家族からのギフトが届き始めています。
帰省や年末年始の集まりを諦めた方はかなり多いと思います。そんなときこそ、気持ちの伝わるメッセージは心に響くもの。ぜひ英語表現も工夫のひとつに加えてみてくださいね。2021年もよろしくお願いします。
【Norikoさん】
アメリカ・シアトル在住で現地の日系タウン誌編集長。フリーランス・エディター/ライターとしても、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『
アメリカ西海岸ママ~日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産~』(海外書き人クラブ刊)、共著書に『
ビックリ!! 世界の小学生』(角川つばさ文庫)。