「安いから」「わざわざ店まで足を運んだから」…。本当は必要でもないものを自覚なしに購入していませんか? このように“とりあえず”買ったものこそ家を散らかす原因になる、と警鐘を鳴らすのは整理収納アドバイザーの大木聖美さん。
家が片づかないときにものの処分をすることも大事ですが、そもそも家にものを増やさない考え方を身に着けたいもの。ここでは、日常的に気をつけたい“6つのルール”について語っていただきました。
買い物前によくよく考えて「家の中には必要なものしか入れない!」
さまざまな整理術や収納に関する本を読み、収納グッズを買っても、収納スペース以上にものがあふれていては、いつまでたっても片づきません。
「いざ捨てよう!」と思っても、「もしかしたらまだ使えるかも」「もしものときに必要かも」「予備用に」なんてためらってしまうあなたは、捨てるのが苦手なタイプではないでしょうか。
そんな方に気をつけていただきたい日常生活のちょっとしたクセを挙げてみました。これらに気をつけるだけで不要なものが増えず、捨てなくても家がすっきりしますよ。
●その1:とにかく無料のものはもらわない
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タダだからとなんとなく受け取ってしまったもの。使わなければただの不用品となってしまいます。
「新品だから捨てるのが心苦しい!」という思いが捨てづらさにつながってしまうのです。
キャンペーン商品やノベルティなどは、受け取る前に、まずは使うかどうかしっかり判断をしましょう。
ティッシュや割り箸、洗剤など「あるに越したことはない」と思われがちな消耗品も、使うシーンが思い浮かばなければお断りを!
●その2:すでにたくさんもっているなら、売り場に近づかない
好きなものってついつい欲しくなり、なんとなく買ってしまうことが多いもの。
でもそんな「ちょこっと買い」がたまってしまうと、収納場所を圧迫することになります。
すでにたくさん持っているのなら、収納場所に余裕ができるまで増やさないことが大事。
「でも、好きだから見ると欲しくなってしまうんです…」。だったら、売り場そのものに近づかないのがいちばんです!
●その3:スタンプカードの「あとひとつ」に惑わされない
お会計とともに出したスタンプカードを見て、「あと300円でスタンプが5つになりますけれどもいかがでしょうか」と言われたことはありませんか?
そうやってすすめられると、なんとなく300円分のものを選んでいる自分がいたり…。
でもそこで選んだものは、「スタンプカードのために」選んだもので、本当は必要ないものなんです。
スタンプカードはあくまでもおまけと考え、今必要としているもののみ購入するよう心がけましょう。
●その4:むやみに収納グッズを買わない
なんとなく「家の中が整うのでは」と収納グッズを買ってしまうのは要注意!
入らなかったり使い勝手が悪かったりすると、そのまま「かさばる不用品」となり残ってしまうからです。
「収納グッズが欲しい!」と思ったら、まずはどのような使い方をしたいのかじっくり考えてみましょう。
収納グッズは、フタつきの箱や布製のボックス、小物ケースにファイルボックスなどさまざま。収納したい量や収納場所の大きさによっても、合うグッズは変わってきます。
きちんと計測してから、その場所に合った収納グッズを選んでくださいね。
●その5:値引きやタイムセールに踊らされない
洋服などでありがちなのが、値引きされた赤札を見ると急に欲しくなってしまうこと。
タイムセールで「今から30分だけ全品20%オフ!」なんて聞くと、買わなきゃ損とばかりに心が踊ってしまいます。
でもそこで選んだものって、本当に必要な洋服なのでしょうか?
おトクに購入したものの、手もちの服と合わなかったり着こなせなかったりしたら本末転倒。タンスの肥やしになってしまいます。
心踊らされる前に、一度冷静に考えてから値引きやタイムセールを楽しみましょう。今欲しい服はどのようなものなのか、事前にリストアップしておくといいですね。
●その6:いちばん危険なのは「とりあえず」
「100円だからとりあえず!」「かわいいからとりあえず!」「せっかく来たからとりあえず!」
なんとなく曖昧な気持ちで買ったものは、買うこと自体に満足してしまい、気づいたら不用品になっている可能性が高いもの。
「とりあえず」と思ったら買わないこと。今の自分の生活に必要で、使っている姿がしっかり想像できるものにだけ、お金を使いましょう。
日常生活のちょっとしたクセを治すだけで、不要なものが増えるのを抑えることができます。
家の中に不要なものを持ち込まないことが、捨てるものを減らすことへと繋がるのです。
「家の中には必要なものしか入れない!」
買い物をする前に、一度立ち止まって考えるクセをつけてみてくださいね。