新学期が始まって、早くも2か月が過ぎようとしています。子どもも学校生活に慣れ、リズム感をつかんできたころではないでしょうか。その調子で子どもがひとりで準備してくれるようになったら、朝の忙しい時間がこのうえなくラクに。

「そのためには仕組みづくりが必要です。その仕組みが複雑だと子どもは混乱するので、限られたスペースでシステマチックに収納することが大切です」
こうアドバイスするのは、片づけのプロフェッショナルである、ライフオーガナイザーの森麻紀さん。森さんの娘さんを例に語っていただきました。

スペースは1か所だけ。わかりやすく、覚えやすい収納で、子どもの自立を促す

キッチン脇のリビングに置いてある白いチェストは、現在小学3年生の娘専用です。

白いチェスト
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このチェストのいちばん上の段を、幼稚園、のちに小学校の準備に使う引き出しとして使用しています。

幼稚園の準備

まずは、幼稚園の頃を例に紹介していきます。幼稚園の準備が、この1か所だけで完結するようになっていました。

キッチンに近い引き出しの左側は、給食セットを置く場所。これは、私がキッチンで給食用のカトラリーを洗ってしまうのに、最短距離の導線だったこともあります。途中からは私が洗い、娘がふいて引き出しにしまう係だったので、その点でも便利でした。

右側は、お着替えセット。靴下5足のうち3足が制服用で、残り2足は体操服用。その仕分けが覚えやすいように、体操服寄りの右側に箱で仕きって入れました。
カトラリーと体操服の間には、ハンカチやティッシュケース、名札入れを設置しています。

引き出し

小学生の現在は、上記のように引き出しも変化しています。引き出し右側には、髪の毛を整えるためのブラシや髪ゴム、ピン留めなども仕分けして置いています。

●子どもの自立をうながす!引き出しづくりのための3つのルール

ひとりで準備できるようになるために、下記のルールを決めて気をつけています。

1.できるだけ1か所で完結すること
2.全体が見渡せること
3.仲間同士を近くに置いてグループ化

わかりやすく、覚えやすくすることで、準備もスムーズに。「ひとりでもできた!」という自信がつき、自立にも繋がっていきます。

●オムツ時代の子どもにも「自分専用の引き出し」を!

オムツ時代

こちらはだいぶさかのぼって、オムツ時代の引き出しです。オムツとケア用品を入れていました。
お風呂から出たら、娘は自分でまずこの引き出しを開け、オムツを履いていました。オムツが残り1枚になると、「ママー! 最後の1枚になったー!」と教えてくれていました。最初はオムツのストック場所から私が持ってきて補充していましたが、途中からは娘自身が補充できるように。

お風呂上がりに使う保湿剤や塗り薬もこの引き出しに入っているので、自分で取り出してきて、「ママ塗ってー」と渡してきます。これもまた月日が経つと、自分で出して自分で塗るように。

このように、決まった引き出しがあるだけで、小さいときからでも、少しずつですが自立をうながすことができます。と同時に、親もラクになるわけですから、一石二鳥です。