新型コロナウイルスの流行が長期化しており、収束が見えない状況で不安を感じる人も多いはず。
また、休校、リモートワークなどで、家時間が長くて気になってくるのが光熱費や備品の消耗です。節約アドバイザーの丸山晴美さんに、今後のことも考えた節約への考え方を伺いました。
家にいるからこそ、子どもに節約をきっちり伝えたい
小学生の子どもの臨時休校から半月が経ちました。習いごとも軒並みお休みとなっているので、すっかり運動不足にもなっています。そもそも息子はインドア派なのであまり苦痛に感じてはいないようです。私が仕事モードのときは、勉強をしたりテレビを見たりと、静かにしていてくれるので助かっています。
最近、子どもは、ハンディモップをもって掃除をし始めるようになりました。人は暇になると掃除を始める生き物なのかと興味深く観察中です。
ところで、おうち時間が長くて気になるのが、食事、光熱費、消耗品の減りが早いこと。いつまで続くかわからないこの状況で、少しでも節約をしようと考えるようになります。子どもの協力も不可欠なので、これをいい機会に子どもにも理解してもらおうと思います。そこでわが家がやっている節約法をお伝えします。
●食事は自炊。でも頑張らないと決める
休校中は給食がないので一日三食考えなければいけません。基本節約のため自炊は基本です。
わが家は、夕食づくりは多少頑張りますが、朝昼は頑張りません。おにぎり(悪魔のおにぎり、スパムむすび、梅干しおにぎりなど変化を出しつつ)、納豆ごはん、スパム卵、揚げシュウマイ、どんぶり、焼うどん、焼きそばといった簡単なものに、切ったトマトと野菜たっぷりの汁物でやり過ごしています。
自炊が増えるぶん、スーパーで買う量は増えるかもしれませんが、なるべく節約食材を選びます。野菜はキャベツ、大根、白菜、肉は鶏ムネ肉、豚コマ肉、ひき肉といったコスパの良い食材をメインにしてローテーションしています。さらに基本野菜のニンジン、タマネギ、ジャガイモをストックしておけば、一週間は外出しなくてもなんとかなります。
●光熱費の節約のやり方を子どもに習慣づけてもらうチャンス
おうち時間が長くなると気になってくるのが、水道光熱費です。これらは後になって結果がわかりますから、明細が届いてからびっくりしないように、節電、節ガス、節水を習慣づけるのがいいでしょう。
わが家では日ごろから節約を意識した会話を織り込みながらしています。たとえば、「電気をこまめに消せば余計な電気を使わないし、結果的には環境にも優しいことだから、習慣にしようね」といった感じです。なぜ電気をこまめに消す必要があるのか、具体的に話せば子どもにも理解しやすいと思っています。
ガスや水も同様に、追い炊きの回数を減らすために続けて入ることは、ガス代の節約になるし、浴槽のお湯で体を流せばガスと水道代の節約にもなると伝えています。
一緒にいる時間が長いからこそ、よい習慣を身につけさせるチャンスだと前向きに考えています。
●ティッシュなどの消耗品を大切に使うこともしっかり教える
わが家は二人で済むには十分な広さですが、決して広々とした家ではありません。ですが、それがある意味子どもの何気ない行動に注意を向けることができます。たとえば、散らかしたまま、出したまま、使い方、食べ方などさまざまなところに目が行きます。
ティッシュやトイレットペーパーの消耗が激しいなと思ったときは、「雑巾や台ふきんでふけばティッシュはいらないよ。トイレットペーパーの紙はどれくらい出してる?」など適正量を教えるようにしています。
子どもから「それも節約?」と言われますが、「節約だし、そもそもムダづかいはダメ」と教えています。
こんなふうに書くとなんて窮屈な家庭だと思われるかもしれませんが、わが家は基本は、本人の意思を大切にしています。ただ、日ごろのムダに関しては、ムダの少ない生活を今から習慣化させておけば、長い目で見て大きな違いになるので、今からしっかりと教えて行きたいと思います。
子どもは大きくなるにつれ、自立して離れていきます。自立をして独立をしたときに、本人がお金で困らないように教育をするのも親の役目だと考えています。
●景気低迷も視野に入れ、節約を習慣づけておくことが大事
そしてまた、景気は新型コロナウイルスの影響で低迷の一途をたどっています。これから収入減だけではなく、リストラや倒産といった最悪のシナリオも考えられます。政府は家計支援策を検討していますが、それを待つよりもまずは個人が収入減に備えて、家計に大鉈を振るうつもりで早急に見直しをしましょう。
とくに住宅ローンや管理費といった固定費が高い家計は、早めに対策を打ったほうがよさそうです。そして早く見直せばそれだけ効果も高くなります。節約と家計の見直しで、ムダな出費を減らし、かかる経費も節約してスリムな家計を目指して、この難局を乗り越えていきましょう。