●ラッピングは100円ショップとハギレを活用

スーパーマーケットだから、ラッピングは当然自前で。小さな贈り物の極意は、「買う」と「包む」を暮らしの一部に取り入れてしまうことだ。「贈りどき」を逃さず、気楽に続けられるように手抜きすることも大切だと思う。

布
スタイやシーツカバー、チノパン(左から二番目)など、思い出の布の端っこがタンスにどっさり眠っている
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子どもが生まれてから、スタイや洋服などいろいろなものをつくってきたので、ハギレがたくさんある。割れものや丸いものを包むのには断然、布が便利。

ラッピンググッズ
全部100円ショップで買ったもの

100円ショップで見つけた、私なりのラッピンググッズはこんな感じ。

封筒
ササミのような薄くて軽いものは紙封筒へ。マスキングテープは絵を描く気分で2色使い

薄くて軽いものは業務用の封筒に入れる。もともとは仕事の請求書発送用にストックしていた、どこにでもある茶封筒だけど、無駄がない美しいデザインを生かさないテはない。

ジッパーつき袋に缶詰
薄くて型崩れしにくいものは、小分け用のジッパーつき袋に。中身を見せたいときにも、いい。ギフトを取り出したあとも捨てずに使ってもらえる

白と黒のジッパーつき袋は、旅行にも便利だし、細かな紙アイテムの小回りが効く。ギフトにも使える! と贈り物用のスタメンに昇格。
マスキングテープは子どもの工作遊びによく使うので、ついでに自分用にも購入。封筒を閉じるだけでなく、はり方や色合わせ次第でアクセントになる。

布で包む
ビンものにクルッと巻いてみたら、ご覧のとおり、なんかほっこりしてて、いい。てっぺんでつまんで紐で結わえたり(真ん中)、巻き終わりの先端を布の隙間に差し込んで、あえて飾りをつけないアレンジもシンプルで気に入っている

耐久性のある紙紐は、ビビッドな色を選ぶと見た目にメリハリがつく。

●スーパーの冒険に出かけてみて

スーパーマーケットは、普段の料理に欠かせない野菜や肉を補充するための一大食糧倉庫。「私には関係ない」といつもはとおりすぎている棚も、立ち止まって見てみてほしい。

贈りたい相手を思い浮かべながら歩くと、商品の方からこっちを呼びにくるような不思議な瞬間もある。

スーパーで探す贈りもの。おいしいだけじゃなく、だれかの「手抜き」や「健康」、「息抜き」の助けにもなるのだから、「時間」そのものをプレゼントしているとも言えるのだ。

スーパーって本当に、おもしろい。

【寿木けい(すずきけい)】

富山県出身。文筆家、家庭料理人。最新刊『

いつものごはんは、きほんの10品あればいい

』(小学館刊)が好評発売中。初めての書き下ろし随筆集『

閨と厨

』(CCCメディアハウス刊)が発売中。趣味は読書。好物はカキとマティーニ。
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