飛行機で約3時間半。「日本から一番近いアメリカ」として人気のビーチリゾート・サイパンへの直行便が、スカイマークで復活しました。今なら8600円からという低価格です。
「サイパンは常夏なので、どんな季節でも海水浴が楽しめます。時差もたったの1時間なので、体への負担も少ないのがポイント」と教えてくれたのは、世界50か国200都市を超える海外旅行の経験をもつライターの朝岡真梨さんです。
マリアナブルーの海を思いっきり堪能!サイパンで遊ぼう
今回は、バブル時代にはなかった噂の豪華なカジノから、歴史を学べるヒストリカルなスポットまで、サイパン観光の見どころを丸ごと紹介します。
サイパンといえば海のアクティビティははずせません。青の洞窟「グロット」や「ラウラウビーチ」など、有名なダイビングスポットがたくさんありますが、泳ぎが苦手な方でも、そのマリアナブルーの魅力を十分に気軽に楽しめるのがマニャガハ島です。
●ライセンスがなくても大丈夫!マニャガハ島のアクティビティ
サイパン島からわずか2.5kmの距離に浮かぶ、美しいサンゴ礁の無人島「マニャガハ島」。ガラパンの港からは、1日往復4便、フェリーも運行しています。
大きなホテルのビーチからは、一人15ドルほどで、高速ボートで送迎してくれるサービスも。ゴザやパラソルといったビーチで必要なものをレンタルすることもできますし、バナナボートやボートシュノーケルといった各種アクティビティの申し込みもその場で受けつけてくれます。
こんな感じのシーハウスがたくさんあるので、とくに予約をしておかなくても、計画に組み込みやすいのがうれしいですね。
マニャガハ島までくると、世界でもトップクラスの透明度を誇る海が。海面を見下ろせば、キラキラ光る魚が揺らめき、真っ白な砂浜では、本当に楽園に来たかと思うほどの現実離れした景色が広がっています。
ビーチの浅瀬でシュノーケリングをしてみるだけでも、魚がたくさん泳いでいて、時間を忘れてしまいそうなくらいすてきなひとときを楽しめます。運がいいと、ニモ(カクレクマノミ)にも出合えることがあるそう。
私のおすすめアクティビティはパラセイリング。モーターボートに引っ張られてながら一気に舞い上がる、この空中散歩は特別なライセンスなしで気軽に体験できます。マニャガハ島の海は、空から眺めるとその青さに改めて感動できます。
●海を見ながらおいしいアンガス牛のステーキも!
お食事は、アメリカのブランド牛「アンガスビーフ」のステーキを。「OLEAI BEACH BAR & GRILL」は、ビーチフロントレストランなので、テラス席は目の前がすぐ海。南の島らしいロケーションでいただけます。サイパンではすっかり珍しくなった、日本人が経営しているお店なので、温かいおもてなしにも癒されます。
ランチもやっていますが、おすすめの時間帯は夕暮れ時。沈む夕日と波の音を聞きながら、とても贅沢な気分に浸れます。電話で事前にお願いしておけば、ホテルまで送迎してくれるサービスも。安心してお酒を飲めます。
●入場無料!24時間営業のカジノ「インペリアルパレスサイパン」
免税店でのお買い物も楽しいガラパンエリアのド真ん中に登場した、カジノも見逃せません。まるで宮殿のような佇まいの豪華な外観にもご注目。このImperial Palace Saipan(インペリアルパレスサイパン)では、21歳以上ならば無料で入場できます。ヨーロッパのカジノと違って、ドレスコードも厳しくないんですよ。
シャンパンやワインも、グラスで注文できるほどリーズナブル。雰囲気を楽しむだけでも楽しいですよ。
悲しみを胸に刻む。ヒストリカルな場所にも出かけてみて
豊かな自然やのんびりとした雰囲気に癒されるサイパンですが、太平洋戦争中には激戦が繰り広げられた場所でもあります。戦争の爪跡は、今も大切に残されています。
●サイパン島の北端「バンザイクリフ」と「スーサイドクリフ」
島の北側にある、絶景の岬。切り立った断崖から下を眺めると、足がすくみそうになるほど。岩場に打ちつけられる波が、絶えず水しぶきを上げています。
戦局が悪化し、敗色が濃厚となった1944年。追い詰められた日本軍の兵士や一般市民たちが「万歳」と叫びながら身を投げた「バンザイクリフ」。2005年には現在の上皇上皇后両陛下も訪問されている場所です。
近くにある「旧日本軍の残骸(ラストコマンドポスト)」では、朽ちた戦車が。今の平和が訪れるまでの長かった時間を感じさせますね。
「旧日本軍最後の司令部跡」は、入口も内部も思っていたよりも狭かったのが印象的でした。
ところどころにポツポツあいている小さな穴。これは銃弾が貫通したあとだと聞いて、ショックを受ける場面も。何事も聞くのと、実際に見るのとでは大違いだなと痛感します。壁に突き刺さったままの銃弾もありました。
多くの日本人が自決したという「スーサイドクリフ(自決の崖)」は、今では公園として整備され、穏やかな時間が流れています。
これらの場所を訪れる日本人の数は、年々減少傾向にあるそうですが、決して忘れてはならないと感じます。
ビーチからカジノ、戦跡までさまざまな面を持つサイパン。
日本からの直行便が復活した今こそ、春休みや夏休みのお出かけにサイパンを考えてみてはいかがでしょうか?