大人になるにつれてさまざまな経験を積み、できることも増えます。
しかし「これは絶対にやった方がいい」と思い込んでいたことが、じつは知らないうちに重荷になっていることも。
「暮らしのなかのこだわりを思いきってやめたことで、生きるのがラクになりました」と話すのは、自らの生き方を発信するサイト「外の音、内の香」の店主である一田憲子さん。
大人になってやめてよかった3つのことを教えてもらいました。
思いきってやめたらすっきり! 一田憲子さんの暮らしのコツ
●小分け冷凍をやめてみた
大容量の特売肉を買い、小分けして冷凍するのは節約術の定番。しかし一田さんはこれをやめてしまったそう。
「私の場合、仕事を終えて大急ぎで買い物をして帰宅、すぐにごはんづくりにとりかかります。しかしスーパーで買い物中に『小分け冷凍したひき肉がまだ冷凍庫にあったな。でも解凍するのは面倒だから、今日だけ小さなパックを買って帰ろう』なんてことがしょっちゅう。結果、冷凍庫の肉はなかなか減らずに古くなってしまいます。そこで思いきってやめてみました」
「便利かな?」「早いかな?」と思って始めた冷凍ですが、一田さんの生活スタイルでは、その都度買った方がずっと便利で早いということに気づいたそうです。
●ジム通いをやめてみた
ジムに通う=きちんと健康管理しているというイメージを抱きがちですが、思いきってやめてみた一田さん。
30代の頃、厳しいトレーナーがいるジムに通って7kgやせたものの、通わなくなるとすぐにリバウンドしてしまった経験が。
その後、週一回だけヨガに通うようになり、気づいたのは、「教室では“プロセス”は教えてくれるが、“結果”を出すためには、いかに自身の生活に取り入れていくかが勝負なのだ」ということ。
ヨガに通えない日も、毎朝自主トレーニングをしていき、徐々に追加メニューを増やしてくと、おなか周りがスッキリ。毎日自分でやった方が、ずっと効果的だと気づきました。
「もちろん最初は正しいポーズや姿勢を身につけることが大切です。そこはパーソナルトレーニングで短期間で習得し、あとは自分でじっくり毎日続ける。そうすると徐々に効果が出て、また続けたくなるという好循環が生まれます」
●トイレブラシをやめてみた
仕事で「家じゅうの掃除はマイクロファイバーのみで十分」という掃除の達人を取材した一田さん。「トイレブラシは雑菌の温床になるので使わない」と、もちろんトイレ掃除もマイクロファイバーのみ。
さっそくマネしてみると、最初は若干の抵抗感がありましたが、「掃除は汚れていなくてもする」という達人の教えを準じていくと、自然と慣れ、今ではまったく平気に。
「本来汚れをとるためのものなのに、その道具自体の清潔感が保てなければ本末転倒ですよね」
毎日掃除すればほとんど汚れないということにも気づき、トイレブラシは早々に処分。トイレの隅で、ブラシホルダーがホコリをかぶっている…なんて事態からも解消されて一石二鳥に。
このように、「当たり前」を疑って思いきってやめてみると、生活がラクになることが、じつはたくさんあります。
一田さんの新刊『大人になってやめたこと』(扶桑社刊)では、ほかにもたくさんの「ラクチンに生きられるコツ」が掲載されています。ぜひチェックしてみてください。