49歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(ばあちゃん)、里子から養子縁組した長男・うーちゃん、里子の長女という家族5人で暮らしています。
今回は古泉さんとうーちゃんで水族館に行ったときのお話。メインイベントのイルカショーがついに始まる! というとき、うーちゃんはなぜか「行きたくない」と言い出します。その理由とは?
うーちゃんと行く水族館。以前釣り上げた魚にまさかの再会!?
うーちゃんは土曜日に、妻の実家によく泊めてもらいます。
最近ようやく曜日の感覚を覚えてきたうーちゃん。先日も、「今度の土曜はお泊りにいく」と、何日も前から指折り数えて心待ちにしていました。
ところが前日の金曜日。妻に義母から電話があって、風邪を引いてしまったとのこと。土曜はあいにく僕の母も旅行に出かけていて、僕も仕事の予定がつまっていたので、急きょ土曜保育をお願いすることに。
さぞ荒れるだろうとかまえていたら、本人もちょっと前に風邪でつらかったせいか、あまり騒がずちょっとしゅんとしてたうーちゃん。
翌日の日曜日、水族館に誘ってみると、前に保育園の遠足で行って楽しかったようで、誘いに飛びついてきました。
●見る魚すべてアジかどうかを気にするうーちゃん
うーちゃんといろいろな魚を見て回っていると、水槽の表示を見て「なんて書いてあるの?」と聞かれます。魚の名前とちょっとした説明のようなものが書いてあるのですが、最終的に全部読ませられるので非常に面倒くさいです。
「この魚、アジ?」と全部の魚をアジかどうか気にしていました。
白と黒のシマシマの魚がいると「前に釣った魚だね!」。釣った魚はシマダイだと思っていたら、イシダイという魚だったことがわかりました。
大きな魚を見ると「おっきいー」と、素直な反応。ほかのリアクションを期待していましたが、とくになく、とにかく大きさに感動しているようでした。
●音もなくさりげなく飛び込むペンギン
外にはペンギンのプールや、アザラシやトドのプール、そしてメインのイルカショーのプールがあります。
うーちゃんはペンギンがプールに飛び込むところが見たいと言って、地面を歩いているペンギンに注目していました。ペンギンは気まぐれというか、プールなのでとくにすることもないのか、ぼんやりたたずんだり、フラフラと歩き回って、なかなか水に入りません。
と、思っていたら、ペンギンが急に水に飛び込みました。
しかし、飛び込むというより、するっと入る感じで水しぶきも音も立たなかったため、見ていてもうっかりすると気づかないくらいのさりげなさ。
そんな飛び込みでしたが、「今飛び込んだよ」とうーちゃんに教えてあげると、納得したようでした。
●ダイナミックなイルカショー!だったけど…
そうこうしていると、イルカショーの時間が迫ってきます。しかしうーちゃんはなんと、「イルカショー見ない」と言うではありませんか。
じつは前に保育園で来たときに、水しぶきがかかったのか、怖がっているようです。
しかしこの水族館でイルカショーを見ないなどという選択肢はありえません。とてもダイナミックで見事なショーです。
うしろの方で見れば大丈夫だよと無理やり連れて行って、最後列の席で見ることに。
もう夕方で、寒くなっていました。風邪を引いたらよくないので、膝に座らせて僕のジャンパーの前をあけ、うーちゃんの体を入れました。
イルカのショーはやっぱり見事で、5匹のイルカが同時に飛んだり、すごい高さにジャンプしたり、いちばん大きなイルカがすごい水しぶきを上げて、前の席の人に水を浴びせかけていました。
そんな水族館体験でしたが、帰りに売店で、魚のシルエットが描かれたスケッチブックと、妹のおみやげに魚の絵のついたスプーンを買いました。
そのスプーンは、うーちゃんがとても気に入ったようで「二人で使うことにしようよ」と自分も使っています。