今日5月15日は、国連の定める「国際家族デー」です。そこで今回は、フィンランド人の男性と国際結婚をし、3児の母としてグローバルな子育てをしているルミコ・ハーモニーさんに、さまざまな家族の形について伺いました。

家族の形
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※写真はイメージです

離婚、再婚、養子…フィンランドのさまざまな家族の形

家族は、子どもが健康に成長するにあたり、愛情や医療・教育などを与え、ともに生きることを喜ぶ最小のチーム。

「家族」には、さまざまな形があります。どちらかの親が不在の、シングルペアレンツの家族や、離婚してまた別の家族を形成するステップファミリーなど。
とくに北欧では、家族というものが大きくとらえられていると感じます。

●愛人の娘であっても交流、にびっくり

私たちの結婚式に、夫の友達がカメラマンとして、フィンランドから来てくれたことがあります。
よくよく話を聞くと、そのお友達は、なんと夫が3歳のときに、両親の離婚の原因となった愛人の娘というではありませんか!
両親は離婚したものの、夫はそれぞれの親とたくさん時間を過ごして成長しました。その過程で、父親の恋人や妻ともいい友情を築いてきたそうです。

離婚家庭の子どもである夫はこう言います。
「日本では離婚した片親は子どもを引き取ると、『相手はひどい人間だから一生会わせる必要はない』というシングルペアレンツが多いけれど、どんなにポンコツでも子どもは両方の親に会う権利がある」

私も結婚後に、夫の父親の何回目かの結婚式に参列しました。
夫の腹違いの弟も登場したりして、またもや面くらいましたが、今や私と彼は、お互いインスタグラムをフォローする仲となっています。

●毅然としているフィンランドの養子事情

養子を迎える家族は英語で、Adopted Family(アダプテットファミリー)といいます。
フィンランドでは、たくさんのアダプテットファミリーを見かけました。両親は色白で金髪ですが、子どもはアフリカ系のようなので、すぐわかるのです。

「どうして、明らかに違う子どもを受け入れられるの? できるだけ似た子どもの方がトラブルにならないのではと思っちゃうけれど」と私がつぶやくと、フィンランド人である夫は「明らかに手を差し伸べるべき子どもから引き受けていくのは、当たり前のことじゃない?」と答えました。

私がつい「見かけが違うといじめられるかもしれない」という恐れを抱いてしまったことに、恥ずかしさを覚えました。養子について、フィンランド人は非常に進んでおり、毅然とした態度だと感じます。

5月15日の「国際家族デー」が、あらゆる家族が幸せに暮らしたり、支え合ったりすることで、持続可能な世界づくりを進めるきっかけとなればと思っています。