ものを捨てすぎて必要なものまで捨ててしまい、結局買い直すはめに…。そんな経験、ありませんか? 
「ものが少ない暮らし」を提唱するサロンを主宰する本多メグさんも、かつてはそんな失敗をしたそうです。
失敗したアイテムと、その理由を教えていただきました。

処分してから気づいた、やっぱりあったらよかった5つのもの

ものを少なくすることは、すっきりとした生活への近道。でも、いざ処分しようとしたときに、自分の生活から目の前にある生活雑貨をなくしてよいかの判断は、なかなか難しいもの。思いきって捨てたものが、あとから必要になることも。

「少ないもので暮らす生活を始めて3年。試行錯誤をしながら、すっきりとした生活をするためにさまざまなものを処分してきましたが、じつは失敗した例もあります」
そう語る本多さんに、捨てたけれど「やっぱり必要だった!」と気づいた5つのものを教えていただきました。

●バスタオルをフェイルタオルに置き換えたけれど…!?

タオル
すべての画像を見る(全4枚)

バスタオルは一枚が大きく厚みがあるため、干す場所をとるし、なかなか乾きにくいもの。また、かさばるので収納場所も必要です。その点、フェイスタオルは洗濯しても半日で乾き、収納場所もコンパクト。管理もラクというメリットがあります。

そこでバスタオルを処分。代わりに、風呂上がりにはフェイスタオル2枚を使うようにしました。

しばらく続けてみた結果、夏は快適でしたが、冬場は寒い思いをしてしまうことが気になりました。フェイスタオルだと2枚使っても体が十分に乾かせません。さらに、体をぐるっと覆うのも難しい。

その点、厚手で大きいバスタオルなら、サッとふいたあとに体を覆いやすく、寒い思いをしなくてすみます。結局バスタオルの方が便利という結論になり、買い直しました。

●トイレマットで心穏やかな生活を

トイレマットを一時期なくしてみました。トイレスリッパを用意しておけば、足の裏は汚れず、素足でも冷たくないですし、マットを置く必要性はないと思ったのです。

しかし、なくしてみて気づきました。見えないけれど、汚れは飛び散っている事実に…。男性が使う場合、床に多少の汚れが飛ぶものなんですね(苦笑)。私がトイレに入るたびに汚れが目につくようになり、目くじらを立ててチェックする自分がいました。

少々汚れがあっても心穏やかに過ごしたい。こまめに洗濯し清潔を保つようにして、マットは再び置くことにしました。

●花ビンは生活に潤いを与えます

花ビン

新婚の頃は気持ちもウキウキし、雑貨類や写真、花を飾っていました。しかし結婚して8年…いつの間にか飾り物を置かなくなり、引っ越しの際に花ビンは処分。

でも40代を過ぎた最近は、スッキリした室内もいいけれど、暮らしに彩りや癒しが欲しくなり、再び花を飾って楽しもうという気分に。家にあるコップで代用していたのですが、バランスが悪くて見栄えもイマイチ。よりきれいに飾りたくなり、花ビンを買い直しました。

●シャープペンシルはコスパがよい!

ャープペンシル

社会人になると、シャープペンシルが必要な場面は多くありません。私の場合は、資格試験を受けるときだけでした。サインをしたり、メモを取ったりするのは、ボールペンでもことたりるため、シャープペンシルは手放していました。

しかし、あとになって気づきます。ボールペンよりシャープペンシルの方が目に優しく、大量の文字を書くときにはサラサラ書けて使いやすい。ボールペンよりコスパがよいというメリットもありました。

結局、シャープペンシルは1本だけ買い直し、大事に使っています。

●小皿がないとバランスが悪いことも

小皿

ミニマリズムに目覚めてからは、使用頻度が少ない食器を減らしていました。あまり使っていなかった小皿を捨てたところ、ちょっとしたものを盛りつけるときに中皿を出さなくてはならず、逆に不便に。

盛りつけたものとお皿のバランスが悪いと、貧相に見えるうえに見た目もイマイチ。食卓の場所も余計にとるし、洗い物も面倒になります。
たまにしか使わなくても、ないと不便なものがあると学びました。

以上、私の失敗談でした。
捨ててよいかの基準は人によって異なります。ですから、今回拳げた例はあくまでヒントであって、一律で皆さんに当てはまるというわけではありません。では、どうすればこうした事態が避けられるのでしょうか?

答えは、捨てる前に「しばらく目に見えない場所にしまって、様子を見る」という期間をつくること。このワンクッションを経て、やっぱり使わなかったものだけ処分しましょう。

ものの処分を続けていると、いつの間にか捨てること自体が目的になっていることも。勢いで捨てる前に、一度考えてみることをおすすめします。