台湾在住のライターCAMさんが、台湾のおいしいものやおもしろスポットをレポートします。今回は、一度食べたらやみつきになる南国フルーツこと「エッグフルーツ」について教えてくれました。
すべての画像を見る(全4枚)卵の果物?「エッグフルーツ」とは?
台湾本島のちょうど中央あたりを走る北回帰線を挟んで、北側が亜熱帯気候、南側が熱帯気候となる台湾は、1年を通じて温暖な日が多いのが特徴。
日本ではあまり見られないような、南国ならではの食材に出合えることがあります。
私が台湾で初めて食べて驚いたもののひとつが、珍しい「ダンファングオ」という果物。
「ダンファン」とは中国語で「卵の黄身」という意味。そのことからもわかるように全体が黄色く、大人のてのひらくらいの大きさのアーモンドのような形。冬の終わりから春くらいに旬を迎えます。
英語では「Canistel(カニステル)」という名前で、日本でも暖かい沖縄の一部で栽培されています。「エッグフルーツ」「クダモノタマゴ」ともいわれ、旬の時期にときどき市場に出回るくらいなので、台湾人でも知らない人がいるほど珍しい果物。
台湾では1個100元ほど(約350円)で販売されており、レアな果物だけあって一般的なフルーツより少しお高め。さらにおいしいものは10%ほどの確率でしか出合えないほどで、なかなか市場には出てこないと聞きました。
持つと指のあとが少しつくほどやわらかくなったら熟しています。黒い斑点が出てきて、薄い皮がはじけるように裂けてくると食べ頃!
●まるで焼きイモ!?エッグフルーツの濃厚な味わい
食べ方はとてもシンプル。薄い膜のような皮をむいて中の長細い種を取り除けば、そのまま食べてOK。
あまり強い香りはないですが、鼻を近づけるとほのかな甘い香り。熟した実は、皮がペロリと手ではがせるくらいやわらか! 持つだけで低反発マットレスのように指がぐにゃりとめり込みます。
食感はまるで固めのカスタードクリームのようにねっとりとしていて、果物では珍しくほとんど水分が感じられません。まったりとした濃厚な甘みは焼きイモのようで、確かに卵の黄身のような味わいもあり、まさに「エッグフルーツ」という名にふさわしい!
栄養価も高く、ビタミンA、ビタミンC、タンパク質、カロテン、カルシウム、リン、鉄分、食物繊維などが豊富に含まれています。興味のある人はぜひ探してみてはいかがでしょうか。