フィンランド人の男性と国際結婚をし、3児の母としてグローバルな子育てをしているルミコ・ハーモニーさん。親子での国際交流を支援するNPO法人でも活躍するルミコさんが、さまざまな海外事情を紹介してくれます。

今回ピックアップするのは、映画『リメンバー・ミー』のテーマとして一躍注目されているメキシコのお祭り「死者の日」です。

死者の日
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メキシコ全土で開催される、伝統的なお祭り「死者の日」とは?

先日アカデミー賞の長編アニメ映画賞と主題歌賞の2部門を受賞した、ディズニー/ピクサー最新作のアニメーション映画『リメンバー・ミー』(日本では3月16日から公開)。本作の舞台はメキシコで、「死者の日」という伝統的なお祭りをモチーフにした作品となっています。

この「死者の日」(Día de Muertos)は、日本ではまだあまり知られていませんが、日本で言うところのお盆に似ています。毎年10月31日が前夜祭。11月1日と2日にメキシコ全土で開催され、家族や友人達が集い、故人へ思いを馳せて語り合います。
故人の遺影、十字架、砂絵、花、食物などを配置した「オフレンダ」と呼ばれる祭壇を飾るのが特徴。街には、オレンジのマリーゴールドの花があふれかえります。

オレンジのマリーゴールドの花があふれかえります

2017年10月末には、私が副理事長を務める、親子で国際交流を支援するNPO法人ザ・グローバル・ファミリーズで、「死者の日」を意識したメキシカンハロウィーンイベントを実施しました。
ラテンアメリカらしく、明るくて華やかな飾りつけで、通常のハロウィーンとはまた違った楽しいムードになります。日本でも『リメンバー・ミー』をきっかけに、広まるかもしれませんね。

メキシカンスケルトン

メキシコの「死者の日」を楽しむなら、ポイントは、ガイコツのフェイスペインティングです。
ガイコツというと怖い印象かもしれませんが、先日行ったメキシカンレストランでも、死者の日ではなくてもガイコツとキリスト教の十字架が飾ってありました。メキシコ人の、深い信仰心が表れています。
メキシコでは、ガイコツやガイコツグッズがいたるところにあふれており、むしろ親しみあるモチーフのようです。

今年の死者の日はまだ先ですが、『リメンバー・ミー』を見て気分を味わいたくなったという人は、メキシコ料理を楽しんでみてはいかがでしょう?

アボカドディップの”ワカモレ”

代表的なメキシコ料理である、アボカドディップの”ワカモレ”は、簡単につくれるのでとっても人気のメニューです。

メキシカンモーレ料理

そして、やはりメキシコが発祥の地であるチョコレートを使った、甘くないチョコレートソース”モーレ”も、メキシコ料理によく使われます。チョコレートを料理に使うなんてびっくりですが、甘味はそんなになく、コクが出ます。
ちなみにモーレとはソースという意味で、”ワカモレ”もアボカドのソースという意味です。

映画に食…。さまざまなところから、メキシコ文化に触れてみてくださいね。