クローゼット内の服があふれて、とうとう処分に迫られた! そんな経験をした人は多いのでは。
いざ、処分をはじめてみて直面するのが、使えるものを捨てることやムダ買いをしたことに対する罪悪感。ネガティブな気持ちを引きずって、しばらく気分が憂うつになることすらあります。
ものが少ない暮らしを提唱するサロンを主宰する本多メグさん曰く、「処分にともなう罪悪感を避けるためには、最初から失敗しない買い物を目指すことです」とのこと。本多さん自身の経験から、なぜ、買ったのに使うことができなかったのか? を教えてもらいました。
失敗した買い物を見直すことで、ムダな買い物は減ります。結果、節約にもなるしクローゼットもすっきりするはずですよ。
別れるためにものと向き合って、気づいた事実。私は買い物下手だった!
私は今でこそ少ないもので生活していますが、若いころは買い物の失敗をたくさん経験してきました。
季節の変わり目になれば着る服がないとお店に足を運んだり、仕事に着ていくものがなければ慌てて買いに走ったり…。家に服があるのに、いつも着る服がないと感じていたのです。
あるとき整理をしながら、ふと、気がつきました。買ったけれどほとんど着ていない「死蔵品」が多く、結局、着ている服はいつも同じだということに。そして、その気に入ったものをボロボロになるまで着ていたことにも!
たとえば、秋冬はほぼ毎日、同じコートを着ていました。合わせるマフラーも同じ。夏は頻繁に洗濯をするので、毎日同じと服いうわけにはいきませんが、気に入った数枚のTシャツとジーンズでやりくりしていました。
「数多い死蔵品」と「ヘビーローテーションでボロボロにしてしまう服」…。このアンバランスな状況から導き出された結論は「自分は買い物が下手だ」ということ。買い物下手だからこそ、いつも着るものに困っていたのです。わざわざ買った服をほとんど着ないで捨ててしまう罪悪感もあり、猛反省しました。その結果、私の失敗パターンが見えてきたのです。
●失敗パターン1:手触りや肌触りが悪い服は着なくなる
手触りや肌触りが悪いと、数回はガマンして着たとしても、結局は着なくなります。これからの季節はニットを着る機会が増えますね。もしも、直接肌に当たる部分がチクチクするとしたら…もう結果はおわかりですね?
●失敗パターン2:アイロンがけが必要な服は着なくなる
ズボラな私は、アイロンがけをなるべくしたくありません。当然、アイロンがけが必要な服は着る頻度が減っていました。ひと手間増えるくらいなら、ノーアイロンで着られる服を手に取る傾向があったのです。フォーマルな席や、デートなど気合いが入った日だけしか、アイロンがけが必要な服は着ませんでした。
●失敗パターン3:サイズが合わない服は着なくなる
デザインが好きで購入したけれど、サイズが微妙に合わなかったことがあります。ちょっとウエストがキツいけど、我慢すれば着られると思って買ってはみたものの、その手の服は、よほどおしゃれしたい日だけとか、着ていく場所が限られ、そのうち着なくなります。
ヤセたら着られる、と思う服はまず着ないと思ってよいでしょう(笑)。いつヤセるかわかりませんので、シーズンも流行も逃してしまうことに。
●失敗パターン4:コーディネートできない服は着なくなる
お店で見たときは、「すてき!」と思って購入したのに、いざ自分の家でほかの服とコーディネートしようとしたら、うまくいかなかった経験はありませんか? あるいは、着回しのバリエーションがつくれないことは? こうした服は当然、活躍の場がなくなります。
手持ち服を把握し、失敗パターンを見直そう
失敗パターンが4つあることはわかりました。ではどのように改善すればいいのか。まずは、自分のクローゼットになにが入っているのかきちんと把握することから始めましょう。それには処分をして服を減らすと、手持ちの服全体を見渡せるようになります。クローゼットの中身を覚えていれば、似たような服を買わなくてすみます。もちろん、気に入ったので同じ服を色違いで2着買うなど、自分で把握したうえで購入するのは構いません。
次に、失敗パターンの原因をひとつひとつつぶしていきます。肌触りが悪いチクチクする服を買わないように、肌に直接触れる部分は、お店で必ず手触りを確認しましょう。アイロンがけをしたくないなら、最初からノーアイロンでも着られる服しか買わないのが確実です。
また、コーディネイトができないという問題を解決するには、実際に合わせたいアイテムを着てお店に行きましょう。たとえばスカートを探している場合、あわせたいシャツと上着も着ていくのです。そのうえで買うべきものを探して試着して納得すれば、サイズに関する失敗は起こりません。ついでに店員さんの意見も聞けますし、一緒に合わせる服や小物も買っておけば、コーディネートに悩みませんね。
いかがでしたか? これでムダに服を買うことは減ります。クローゼットはすっきり、しかも、節約にもつながります。まずは、クローゼットの見直しから始めてみませんか?