新年度を迎えると家の中のものがどうしても増えがちです。そのうえなにかと忙しいこの時期は片づけに割く時間もなく、とりあえず大きな収納棚にぐちゃぐちゃにものを押し込んで見ないフリ…していませんか?
たとえばキッチンのパントリーや押し入れなどの大きな収納スペース。奥行きや高さをしっかり使いこなせば、あらゆるものを出し入れしやすく保管でき、暮らしを大きくアシストしてくれます。
大きな収納棚がぐちゃぐちゃに…! プロが使いやすく整えました
そこで今回は、ダイニングにある大きな収納棚をもて余しているという、読者のお宅を訪問。整理収納のプロ・吉川永里子さんに、使いやすく改造していただきました。
[BEFORE] すべての画像を見る(全10枚)キッチンに隣接したダイニングにある扉つきの収納棚には、新聞や文具、薬から食器、酒類、調味料まで、あらゆるものが混在しており、欲しいものがすぐに取り出せませんでした。
[AFTER]ジャンルごとに分けて、収納ケースで定位置を明確に。
「手の届かない上2段はあけたまま。すべての段に無理に入れる必要はありません」と吉川さん。
ダイニングで使うものだけに絞り、収納棚の中に定位置を決めていく
読者Mさんが使い方に困ってしまい、とにかく無尽蔵にものを詰め込んでいるというダイニングの収納棚を見た吉川さん。
「ものの定位置があいまいで適当に押し込まれています。これは暮らしにくいでしょう」とキッパリ。
「まずダイニングで使うものだけを選んで、しまう場所を決めていきましょう。それだけでも探し物が格段に減りますよ」と頼もしいひと言。簡単なのに効果抜群な収納の仕組みづくりは必見です。
●ダイニングで使わない食器や調味料ストックはキッチンへ移動
場所があいているからと入れていた食器や調味料のストックはキッチンの引き出しに移動します。
「関係のない場所に置いておくと、結局使わないことに。ここにはダイニングで使うものだけを入れましょう」(吉川さん)
●毎日使う薬はまとめて取りやすい高さに配置
ダイニングで使う家族の薬は、出し入れしやすい中段に置きます。
上を子ども用、下を大人用と分けて、左扉だけあければすむサイズの引き出しに収納。
「急に必要になったときにすぐ取り出せて便利ですね」(Mさん)
●夫の晩酌グッズは座りながら手の届く位置にセット
夫の晩酌用のお酒は、おつまみとセットにしてテーブル席に座ったまま手が届く高さに。
「わざわざおつまみをキッチンに探しに行くことがなく、ゆったりできますよ」と吉川さん。
●ゴミ出しグッズはセットにして下段を定位置に
「下段には紙袋を置き、資源ゴミはここに入れるルールにしましょう」と吉川さん。捨てるときにまとめるためのヒモとハサミもカゴに入れて、紙袋の横にセットします。
●本や説明書などの書類はまとめて下段左側に
本や雑誌、取扱説明書は、ブックエンドを使い下段の左側に、あえて2段にまとめます。
「扉が観音開きの収納棚は、左右でスペース分けしましょう。扉を片側あけるだけでどこにあるかわかり、スムーズです」(吉川さん)
●文具や工具は引き出しケースでざっくり分類
あちこちに散在していた文具や工具は引き出しにまとめて中段の中央に。
「ペンやのり、テープなど、ざっくりでよいので引き出しごとに分類すると家族が見つけやすくなります」(吉川さん)
●新聞はしまい込まず出窓のファイルボックスへ
その日読む新聞は、すぐ手に取って読めるよう、出しっぱなしがうれしいもの。
「背を手前にしたファイルボックスに入れ、出窓のすみに置けば目につかず、いつでもサッと取り出せますよ」(吉川さん)