貯金が苦手…。そんな悩みを抱えるESSE読者をなんとか救いたい!そこで、編集部ではファイナンシャルプランナーの山口京子さんに助っ人役を依頼。貯め上手のポイントともいえる財布の使い方について、アドバイスをいただきました。
ファイナンシャルプランナーがたまらない人の財布を徹底解剖!
すべての画像を見る(全6枚)※相談者の財布の中身を全部公開!
相談者:佐藤奈央子さん(仮名・神奈川県・43歳)
夫(45歳)、長男(11歳)、二男(9歳)、長女(4歳)の5人家族。スポーツ大好きな子どもの遠征費などで、出費がかさむのが悩み。「心おきなく応援するために貯まる財布になりたい」
佐藤さんのパンパンに膨らんだ財布を見るなり、「いったいどうしちゃったの?」と山口さんは絶句。中には、レシートが28枚も!「出費がいつのまにか増えるので、あとで確認しようと思って…」と言う佐藤さんに、「レシートは週1回は見直さなくちゃ。自分の買い物のクセに気づけば、自然と出費が引き締まりますよ」。
さらに、「出費が増えるのは、財布のお金がなくなるたび補充するのが原因。週予算の2万2000円だけを財布に入れ、やりくりしてみましょう」とアドバイス。残金がパッと確認できるように、カード類も整理して、スッキリ財布に変身させる必要があるようです。
<毎月の財布支出>
食費 60000円
日用雑費 3000円
医療費 10000円
レジャー費 20000円
交通費 10000円
予備費 7000円
追加 20000円
計/130000円
費目ごとに予算を決め、月1回11万円を銀行から引き出して封筒へ。そこから少しずつ財布にお金を移して使っていますが、気がつくと封筒がからになり、また銀行へ。「結局2万円オーバーに」(佐藤さん)
こんなところがNG!佐藤さんのダメ財布の中身とは?
・有効期限のきれたクーポン
有効期限が1995年12月のクーポンを発見!「20年以上前!」と驚く山口さんに、「どこかで使えるかもと捨てられなくて…」と佐藤さん。
・クレジットカードやキャッシュカード
「カード払い○%オフ」などのキャンペーンを見逃さないように、クレジットカードだけでも3枚常備!
・ポイントカードとスタンプカードで30枚超え!
すすめられてつくったカードが30枚以上。期限が切れてしまったり、レジで必要なカードが見つからず、悔しい思いをすることもしばしば
・サービス券やクーポン
「とりあえずもらい、財布に入れっぱなし」と佐藤さん。どこのお店のものかわからないクーポンも
・現金
財布の中はカードやレシートが幅をきかせて、現金はすみっこでシワに。残高も把握しづらい状態
・つめ込まれたレシート28枚!
あとで見直そうと思いながら、そのままため込んでしまったレシートや領収書が、お札の間や小銭入れなどから続々と。あらためて数えてみたら、28枚にも!
・ため込んだクオカード4枚、テレホンカード4枚
財布にカード類が多すぎて、すっかり埋もれていた金券8枚。「持っていることも、忘れていました…」と佐藤さん自身もあぜん
山口さんが改善策をアドバイス!ダメ財布を見直して、貯まる財布に!
※山口さんのアドバイスのもと、中身を整理した財布。これで貯まる体質に!
・レシートは捨てる前にチェック。在庫を把握してムダづかいを防止
レシートを財布にためるのは、最大で1週間分。捨てる前に、必ず項目を見直す習慣を。ムダな買い物に印をつけて反省し、使いすぎたときは翌週で挽回を。「買うつもりのなかったお菓子や、在庫があるのに新たに買ってしまったものなどをチェックして、自分の“買いグセ”も把握して」
・大きめサイズのスタンプカードやサービス券はお札の後ろに
スタンプカードやサービス券は、定期的に買っているコーヒーの店など、還元率に関係なく、よく利用する店のもの4枚に厳選。「折りたたんでカードポケットに入れると忘れやすいので、お札の後ろに広げたまま入れましょう」
・1週間分の予算のみ入れてこまめにやりくりする
財布にお金がなくなるたび補充する方法は、もっとも貯まらないダメ習慣。月の予算11万円から、1週間分の2万2000円ずつ財布に入れて管理を。使いすぎても、前借りは翌週分からだけ。翌週の出費を引き締めれば、予算を守りやすくなります
<予算の決め方>
月収から、家賃や光熱費、保険料などの固定費、貯蓄(月収の1割程度~)を取りおいて、残ったお金が1か月の生活費予算。5週に分けて使います。週末に出た黒字や日数の少ない最終週に残ったお金は、特別支出のために貯めておくと安心!
・ポイントカードや会員カードは月2回以上使うものに厳選
各ポイントカードの還元率と利用頻度をチェック。「冷静に考えてみると、貯まりそうにないものばかりでした」(佐藤さん)
ほとんど使わないカードは処分。月1回使う程度なら、家で留守番させて使うときだけ財布に入れます。「持ち歩くのは月2回以上使うカードだけに厳選すると、財布がスッキリ、取り出しもラクになって、しっかりポイントも稼げますよ」
・ため込みがちなクオカードは目につく場所に
クオカードや図書カードなどの金券は、持っていても利息はつきません。どんどん使って、やりくりに生かしましょう。「忘れないように、目につきやすい財布のポケットに入れておくといいですね」
<実践結果>シンプル管理と残高確認で出費が抑えられるように
節約の基本と思っていた費目分けが不要と言われ、目からウロコ。とにかく1週2万2000円で暮らせばよく、管理しやすかったです。1か月を5週で分けると日数の少ない週があり、「がんばれば来週はラク」と思えるのも気持ちの余裕に。レシートでの在庫チェックで、ポイントアップデーにもまどわされず、予算厳守に成功!
<佐藤さん談>