暖房の効きすぎなどにより意外に汗を吸っているニットのセーター。クリーニング店には出さずに、自宅で洗いたいと考える人は多いようです。しかし、ESSEで300人の女性にアンケートをとったところ、「どのくらいの頻度で洗えばいい?」「洗濯機で洗ったらキッズサイズに縮んでしまった!」「ハンガーにかけて干したら、伸びた…」とお悩みのタネでもあることがわかりました。

 気持ちよく着続けるためには、自宅でどのように洗濯すればいいのでしょう?家事アドバイザーの毎田祥子さんに、衣替えに向けた本格的な洗い方と、シーズン途中の日頃のお手入れ「プチ洗い」の仕方を教えていただきました。

ニットのセーター
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型崩れさせず、気持ちよく着続けられる!正しいニットの洗い方

<プチ洗い>汚れが気になるときにその都度洗う、軽めのケア方法

 シーズンの最後までに放置してしまうと、汚れが浸透して落ちにくくなるため、汚れが気になったときはプチ洗いを。本格洗いの作業もラクになるメリットもあります。

(1)ふりさばいてホコリをはらう

ふりさばいてホコリをはらう

セーターの肩の部分を持ち、前後にふりさばきます。「ホコリはホコリを呼ぶので、着るたびにはらっておきましょう」

(2)汚れが気になる部分は濡れタオルでたたく

汚れが気になる部分は濡れタオルでたたく

衿回りや袖口、脇などは皮脂や汗で汚れやすいものです。かたく絞った濡れタオルでトントンと上からたたき、汚れをタオルに移し取るようにします。こすると繊維を傷めるので、優しくたたきます

(3)伸びずに乾くようひと晩平干しに

伸びずに乾くようひと晩平干しに

濡らした部分が重ならないよう、広げて干しましょう。「タオルハンガーなどを使って平干しにすれば、風とおしがよく、ニットが伸びて型崩れするのも防ぎます」

<本格洗い>衣替えに向けてしっかり洗う方法

 衣替えに向けて本格的にきれいにしたい場合の洗濯法です。シーズン中に気持ちよく着続けるためにプチ洗いと併用しながら、何度か着たたら、本格洗いするのもいいでしょう。

(1)摩擦が起きないよう浮かせ洗い

摩擦が起きないよう浮かせ洗い

裏返し、中性洗剤を表示どおりにぬるま湯で溶かした液で洗います。「ニットの下に手を入れて上下に動かす『浮かせ洗い』をすると繊維が傷みません」

(2)汚れが目立つところは指を使って洗う

汚れが目立つところは指を使って洗う

食べこぼしのシミなど汚れが目立つ場合は、親指と人さし指ではさむようにして洗剤液を中に浸透させましょう。「繊維をこすり合わせないように注意して」

(3)2回すすぎ、柔軟剤を溶かした液につける

2回すすぎ、柔軟剤を溶かした液につける

きれいな水で2回すすいだあと、柔軟剤を表示どおりに溶かした液に3~5分つけ込みます。液を捨て、洗面器の中でセーターを軽く押して水気を取る

(4)洗濯ネットに入れて洗濯機で脱水する

洗濯ネットに入れて洗濯機で脱水する

セーターを畳んでぴったりサイズの洗濯ネットに入れ、洗濯機で約1分脱水する。長くかけると型崩れするので時間は守ること。取り出したらすぐシワをならします

(5)形を整えて平干しする

形を整えて平干しする

丁寧にシワを伸ばしながら全体の形を整え、日陰で専用ネットなどで平干しましょう。「ニットは乾きにくいので、風とおしのよいところに下げて」

【こんな場合は要注意!】

・ビジューつきニットの場合

ビジューつきニットの場合

華やかなビジューつきニットは、洗濯機の脱水はNG。バスタオルにはさんで上から押して水気を取るタオルドライに

・タートルネックの場合

タートルネックの場合

干すときに首の部分が伸びやすいので、指先で生地を押し寄せるようにして、元の大きさに合わせて形を整えます

ニットにありがちな、困ったときのスペシャルケアを紹介

●ハンガーの跡がついたとき

ハンガーの跡がついたとき

ハンガーの跡がついたときスチームアイロンを少し浮かせ、ハンガー跡に蒸気だけを当てます。何回か繰り返し、手でならして跡を消していきましょう

●ニットが伸びたとき

ニットが伸びたとき

伸びた部分に輪ゴムを3回ほどゆるめに巻いてとめ、ひと晩おき、そのまま本格洗いをします。輪ゴムは半乾きになったら外しましょう

●いやなにおいがついたとき

いやなにおいがついたとき

入浴後の浴室にひと晩下げておくと、湿気とともににおいも除去できます。フタにタオルを敷いた上に平干ししても

●ニットが縮んだとき

ニットが縮んだとき

シリコン入りのヘアトリートメント小さじ1をぬるま湯で溶かした液に30分つけおきしてみましょう。そのまま本格洗いをすればOKです

※素材によっては縮んだり、色落ちしたり、型崩れすることがあるので、注意してください。洗濯をする前に衣類用中性洗剤の原液を目立たない場所につけ、色落ちしないか必ず確認を