冷えが厳しいこの季節、やはり気になるのは暖房費。電気や灯油暖房、床暖房の使用、お風呂の追いだきなどで、ガス代・電気代は夏に比べて1.5倍にアップするとも言われています。

 でもじつは、ちょっとした工夫をするだけで、寒さをガマンすることなく、暖房費を抑える方法があるんです。教えてくれたのは空調のプロ・北原博之さんと家電のプロ・戸井田園子さん。まずます快適に過ごせるうえに、電気代も下がるお得なワザを教えていただきました。

部屋を暖まりやすく!蓄えた熱を逃がさない!暖房費を下げるアイデア

●ドアのすき間は丸めたフリース毛布でカバー

ドアのすき間は丸めたフリース毛布でカバー
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リビングへの冷気やすき間風は、クッションやブランケットでフタをしてしまいましょう。丸めたブランケットをフリース毛布で包み、端をリボンで結んだものでドア下のすき間風を防止。つまずきにくいやわらかい素材であれば、代わりになにを使ってもOKです

●カーテンと床のすき間をクッションで閉じる!

カーテンと床のすき間をクッションで閉じる!

外気で冷やされた窓は室内の空気を冷やしてしまいます。カーテンの足元や合わせ目の隙間から冷気が漏れないように、しっかりとおおってしまいましょう

●サーキュレーターで天井にたまった暖気を引き寄せる!

サーキュレーターで天井にたまった暖気を引き寄せる!

サーキュレーターを、暖めたい場所をはさんでエアコンの対角線上に置きましょう。周囲の空気を吸い込むので、上に向けると、天井にたまった暖気を床まで引き寄せてくれます。吹き出す風は冷たいので人に当たらない方に向けるのがポイント。なお、夕食時はダイニング、食後はソファと、人の集まる場所を暖めるようにサーキュレーターを移動させることも大切です

●エアコンのフラップを下向きにして熱を天井に逃がさない

フラップを下向きにして熱を天井に逃がさない

温かい空気は上へ向かう性質があります。そのため、いずれ上昇する暖気は少しでも下に送り込むことが大切。スイング設定は、じつはNG。暖気を少しでも長く床付近にとどめるために下向き固定が鉄則です

●洗濯物の部屋干しで体感温度を上げる

洗濯物の部屋干しで体感温度を上げる

エアコン直下に洗濯物を置くと、加湿器代わりになります。エアコンの風が当たる位置に置くと、蒸発する水分量が多くなり、加湿効果が生まれるのです。湿度が上がると体感温度もアップ!湿度が上がり過ぎると結露が発生する場合もあるので、やり過ぎにご注意を。また、雑菌の繁殖を防ぐため、部屋干し用洗剤を使うほうがベターです

●ベッドそばのエアコンは、暖気が循環するように

ベッド全体に暖かい空気を引き寄せる位置にサーキュレーターを置く

ベッド回りがたとえばイラストのような状態なら、エアコンの下のベッド右手の壁に風が当たるように、エアコンのルーバーを調整します。機種によってリモコンで調整するものもあるので、試してみましょう。横になる人に直接暖気が当たらないようにするのが大切。

さらに、ベッド右手の壁に当たって跳ね返った暖気を引き寄せるように、反対側の壁にサーキュレーターを置きます。暖気が循環しやすいよう、向きは壁側に。こうすることで、ベッド全体が温かい空気で包まれるような状態になります

●ずっと人がいない場所では、人感センサーを利用

出入りが多い場所は人感センサーが活躍

暖房機器によっては、人感センサーがついているものがあります。人が近くにいるときだけ運転するので、ムダがありません。脱衣所のような場所に設置するのに好ましいでしょう。立ち上がりの早い暖房器具がおすすめです。逆に、オイルヒーターのような立ち上がりの遅いものは効率が悪くなるのでNG

●窓に断熱フィルムをはって冷気防止!

窓に断熱フィルムをはって冷気防止!

暖房器具を使わずに、断熱グッズで温度アップするという手も。断熱フィルムをはれば、窓からの冷気を抑え結露にも効果あり。ただし、種類によって使えないガラスもあるので購入時にはご注意を。発泡スチロールの板などをつい立てにして、冷たい空気をせき止めてもOK

●断熱シートを敷いて、睡眠時の底冷えをシャットアウト

断熱シートを敷いて底冷えをシャットアウト

布団の下に断熱シートを敷けば、布団からの熱を床に逃がさないので、底冷えが防げます。ただし通気性が悪いので敷きっぱなしはNGです