新しいものが欲しくなると「これはなくても平気かも?」といったん考えることを習慣にしているという、スタイリストの大沢早苗さん。職業柄、若いころは家の中がものだらけになったこともありましたが、今は家事の道具はじっくり選ぶように。
ものを増やさないと、掃除や手間がぐんと減ることを実感しているといいます。ラクに家事ができてキレイもキープできるという大沢さん流「ゆる家事」のコツを教えてもらいました。
あって当然と思うものをなくしてみる
●三角コーナーをなくしてみる
すべての画像を見る(全8枚)生ゴミは、その都度新聞紙などに包んで、フタつきのゴミ箱へ。「特有のにおいと困った見た目、三角コーナーの掃除から解放されて気分爽快です」。
●浴槽のフタをなくしてみる
浴槽のフタやお風呂のイスなどは、カビ対策の掃除が面倒なので、なしに。「フタはなくても、家族で続けて入れば、お湯は冷めません」。
●カーテンをなくしてみる
カーテンやキッチン、トイレのマットなど、定期的に洗濯が必要なものはなしに。「繊維が減ったので、それにからまるホコリも減りました」。
●道具をひと目でわかる場所に置くことにする
●夫のお出かけセットはカゴにまとめて
散らばりがちなものは、カゴの中にひとまとめに。「夫が帰宅したら、ポケットの中のものは、そのままここへ。忘れ物も減って大助かりです」。
●キッチンツールは立てて収納
レードルや菜箸などのキッチンツールは、アルミのピッチャーに立てて収納することに。「調理するときだけ、調理台に出すので、すっきりを保てます」。
●ティーセットは見せながら収納
ポットやカップ&ソーサー、スプーンのセットはトレーにまとめて、ダイニングで見せる収納。「これなら、急な来客でも、余裕をもてます」。
大沢家の「ラクなのにキレイを保てる」ゆるいコツ
●子ども部屋の収納は、子どもが片づけやすく
子ども部屋の片づけは子どもに担当させて。「どんどんものを投げ込めるように、引き出しやネットカゴの口は大きめに。ゴミ箱も口の大きなものを置いています」。
●布団干しは室内でやればラク
家族分の布団をベランダに運ぶのは、けっこうな重労働。「思いきって、風通しのいい場所でイスなどにかけ、湿気を取るだけの方法に。これなら、突然の雨にもあわてません」。
・リビングは“寝る前リセット”で翌朝快適
「朝から骨の折れるリビング掃除はしたくないので、ここだけはきれいにして寝ます。翌朝、気持ちよく一日を始めるための日課です」。
大沢早苗さんの気持ちがラクになる「ゆる家事」語録
『どうすればラクになるかなあ』
暮らしにくいということは、裏を返せば、その問題のなかに気持ちよく暮らすヒントがある、ということ。あ~でもない、こ~でもないと考えて、問題をクリアできたときの感動といったら!そう、困ったときこそ、家事をラクにするチャンスなのです。
『これはなくても平気かも!』
新しいものが大好きなので、なんでも試してみたくて、若い頃は家の中がものだらけに。これではいけないと一念発起。とくに家事の道具はじっくり選ぶようになりました。道具って、使い勝手のいいものが少しあれば、それほど多くの種類は必要ないものです。
『幸せだなあ』
自分や家事へのハードルが低いので、部屋が少しきれいになっただけでも、家族がおかずをほめてくれただけでも、幸せな気持ちに。私に「幸せ」と言われる家族もなんだかうれしそう。使う言葉ひとつでも、ぐっと暮らしやすくなるのかもしれません。
『失敗はリメイクの母』
家事に失敗はつきもの。よかれと思ってしたことが、うまくいかないこともたびたび。そんなときは、失敗作からなにかできないかを考えます。大切なのは楽しむこと。“ハハハ”と笑って考えると、いいアイデアが浮かびます。