塩やしょうゆ代わりに使える万能調味料として話題の「塩レモン」。レモンを塩漬けにするだけでだれにでも簡単につくれ、熟成されたうま味と香りでどんな料理も手間なくグレードアップします。うま味と酸味のおかげで満足感が得られるので、減塩できるのもメリット。簡単につくれる方法を、料理研究家の高橋雅子さんに伺いました。

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塩レモンのつくり方

 レモンを切って塩をまぶすだけだから超簡単。ポイントは、保存性&使いやすさを追求した黄金比率の塩分濃度です。これだけはきっちり計量を!

[材料](つくりやすい分量)

・レモン(国産・ノーワックスのもの) 2、3個
・天然塩 レモンの重さの10%

 レモン2、3個で、容量500~600ml以上の耐熱性の密閉容器を使います。容器は煮沸か熱湯を回しかけて消毒し、清潔な布でしっかり水気をふいて準備完了。金属製のフタはさびる可能性があるので避けましょう。

(※ファスナーつき保存用ポリ袋でもOK。レモンと塩を入れたら袋の外側からもんで全体をよくなじませ、空気を抜いて冷蔵庫へ。塩が行き渡らないとカビやすいので1日1回もむのを忘れずに)

[つくり方]

1.レモンを塩でこする

レモンを塩でこする

レモンは、天然塩(分量外)を全体にまんべんなくこすりつけ、流水でよく洗ってペーパータオルで水気をしっかりふき取る

2.レモンを切る

レモンを切る

両端を切り落とし、小さいもの(1個120g以下)は縦6等分、大きめなら縦8等分のくし形に切る

3.レモンの重さをはかる

レモンの重さをはかる

料理用ハカリ(1g単位で、リセットして追加計量できるものが便利)で、切ったレモン全量をはかる

4.レモンの10%の塩を加える

レモン全量の10%の塩(レモンが150gなら塩は15g)を加え、全体に行き渡るように混ぜる。大きめのラップで落としぶたをし、密閉して冷蔵庫で保存する

5.1日1回ラップの上から押さえる

漬けてから1週間は、1日1回ラップの上からレモンを押し、上がってきた液を全体に行き渡らせる。2週目以降は3~4日おきでOK。1週間目から使えるが、1か月以上たつと熟成してうま味がアップ。塩レモンを取り出すときは、清潔な乾いた箸やスプーンを使い、雑菌が入らないように注意を。保存状態がよければ、熟成が進んで数か月保存可能

・漬けて1週間

…塩が溶けて液が上がり、酸味まろやかに

漬けて1週間

・漬けて半年

…ジャムのようにねっとり、うま味も濃厚

漬けて半年

【高橋雅子さん】

パンとワインの教室「

わいんのある12ヶ月

」主宰。パンのみならず、ジャンルを問わない料理にも定評が。日本人に合う塩レモンのレシピづくりにも精通。著書に『

おいしい新調味料 塩レモン・塩ゆずレシピ

』(池田書店刊)、『

「バーミキュラ」でパンを焼く

』(パルコ刊)など