「やせる=食べない」ではありません。やせやすい体を手に入れるための食生活について、管理栄養士の藤内薫さんに聞きました。
大切な3つの要素とは?
食生活で大事なのは主食、主菜、副菜の3つの要素。それぞれ代表的なものは次のようなものになります。
・主食:ご飯やパン、めん類など炭水化物を多く含むもの
・主菜:肉や魚、卵、乳製品、大豆製品など、タンパク質を多く含むもの
・副菜:野菜、キノコ、海藻などビタミンやミネラルを多く含むもの
もし、食生活において、3つの要素がそろっていなかったり、偏っていたりする場合は改善ポイント見つけて!そして、整えていきましょう。
まずは食べるものの偏りをなくして
すべての画像を見る(全2枚)時間がなく、料理をするのが得意でない…という人は、定食のようにいくつもおかずを並べなくても、3つの要素をそろえることを心がけます。
【家でご飯を食べるなら】
・おにぎり→納豆&めかぶかけご飯
・トースト→ヨーグルトとトマトをプラス
・そうめん→冷やし中華
上記のように、主食だけ食べるのではなく、手に入れやすい主菜や副菜がたされた食べ方をして、3つの要素を意識することから初めていくことがポイントです。
納豆、豆腐、ヨーグルト、牛乳、豆乳、サラダチキン、卵、トマト、ワカメ、めかぶ、もずくなど火をとおさなくても食べられるものや、モヤシ、水菜、ニラなど短時間で火がとおる野菜、カット野菜を活用してみましょう。買い物のときにそういった便利アイテムをチェックして、冷蔵庫に常備しておくのもポイントですね。
【外食やコンビニでメニューを選ぶなら】
・ペペロンチーノ→鶏肉と野菜のトマトパスタ
・山菜そば→卵または鶏天のいずれかをトッピング
・ソーセージパンと野菜ジュース→ハムレタスサンドと野菜とツナのサラダ
上記のように、具材が加わったものをとることを意識して、3つの要素が少しずつでもそろうように食べます。
そして、慣れてきたら、定食のようにおかずを並べる食卓を目指してみましょう。
さらに、食事を振り返ってみてデザートや甘い飲み物、アルコールが多いようなら、ここから変えるのも効果的です。なぜならこれらの食品はエネルギーが高いだけでなく、体に必要なビタミンやミネラルの消費を高めてしまうのです。デザートや甘い飲み物は、食事を充実させることで満足感が得られ、量を減らせる場合もあります。3つの要素をそろえた食事をとることで、これらの食品をとる量が減るように、心がけてくださいね。
さて、3つの要素を整えられるようになってきたら体のチェック!一時的に体重が増える場合がありますが、優先順位が高いのはまずは体を整え、代謝をスムーズにすること。疲れにくくなった、歩いたときに体が温まりやすくなったなど体の変化がみられるか、観察してみるとよいですよ。
食べずにただ体重を減らすだけでなく、やりたいことができる元気な体をぜひGETしましょう!
※写真はすべてイメージです
【藤内 薫さん】
管理栄養士。フィットネスクラブにて勤務したのち、現在はメタボ予防・改善プログラム(特定保健指導)に携わり、自治体や企業での健康教室講師などで活動中