ダイエット入院という言葉を耳にした人は多いのではないでしょうか。興味はあるけれど、実際に入院するまではちょっと、そう考える人もまた多いはず。どんなことをするのか、どれくらいやせられるのか、さらには、家でダイエット入院と同様の効果を得られる方法について新潟労災病院消化器内科部長の前川智先生に伺いました。
カロリーを制限した食事より、糖質制限食のほうが効果的!
新潟労災病院では、2007年の7月から現在までに500人以上の患者さんがダイエット入院。入院の対象となるのは、BMI値(体重㎏÷身長m÷身長m)が25以上で、高血圧や脂肪肝などがある『肥満症』と診断された人だけで、美容目的での入院はできません。
●朝食と夕食は主食抜き!
新潟労災病院のダイエット入院は7泊8日で行われ、医師や管理栄養士による講義や栄養の指導があるそうですが、なかでもいちばん重要なのは食事。
「私が指導しているのは、いわゆる糖質制限食というものです。簡単に言えば、ごはんやパン、パスタなどの主食(糖質)を控える方法。入院中は、朝食(画像上)と夕食(画像下)は主食抜き、昼食(画像中)だけ主食を食べます」。(画像参照。提供/新潟労災病院)
おかずの量は制限していないので、空腹感はあまりないそうです。ちなみに、実際の患者さんに協力してもらったところ、カロリーを制限した食事を取った場合よりも、糖質を制限した場合の方が2倍近くも体重減少があったのです。なかには、10㎏以上やせた人もいたそうです。