節約食材や特売品を多用していると、食卓がマンネリ化しがちになるものです。食費を膨らませることなく、家族みんなが満足する食事づくりをするには、どんなコツがあるのでしょう? ESSE編集部では、達人のやりくりに注目。雑誌やネットでアイデアいっぱいの食費節約術を公開している、高木瞳さんのお宅にお邪魔してみました。

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5大節約食材の使い回しテク!マンネリ化しないおいしさを楽しむヒントに

5大節約食材

高木家の食費節約を支える食材が、「鶏胸肉」「豚こま切れ肉」「豆腐」「キャベツ」「春雨」の5つ。これらはいつも欠かさず、毎日のご飯づくりに役立てています。
「どれも安くて応用が利く優秀食材。とはいえ、似たような使い方ばかりになりがちなので、飽きない工夫を凝らしています」
料理人である夫に相談して味のバリエーションや切り方を変えたり、肉の代わりに豆腐で代用したり。さらに、キャベツの芯など捨てがちな部分もしっかり使いきる、春雨などでかさ増しする、残りものはリメイクして別メニューに、といった具合に柔軟な発想で、毎日違う食卓づくりを心がけています。
「同じ食材でも、家族が気づかずにおいしそうに食べてくれるとうれしいんです」

●高木さんが常備する「5大節約食材」の特徴

・鶏胸肉

モモ肉よりも安い胸肉は、脂肪が少なく、パサつきやすいといわれますが、加熱しすぎなければ、しっとりおいしく仕上がります。

・豚こま切れ肉

豚肉を買うときは、安くて使い勝手のよい、豚こまをチョイス。「切らずにすぐ調理できるし、つなげたり固めたりして形を変えて使うこともでき、幅広い料理に使えます」。

・豆腐

肉の代用にもかさ増しにもなり、安くてヘルシー、といいことずくめの豆腐。「冷凍するとお肉みたいな食感になると知って以来、フル活用しています」。

・キャベツ

価格と量、日もちのよさ、使いやすさなどを考えると、高木家のベストオブ野菜はキャベツ。「生でよし、煮ても焼いてもOKの懐の深さがいい! 丸ごと買って使いきります」。

・春雨

保存が利く春雨は、業務用スーパーでおトクな大容量を買ってストック。「春雨自体に味がないので、どんなものにでも加えやすく、簡単にかさ増しできるので助かります」。

●高木さんが駆使する節約テク

・かさ増し

料理にボリューム感があると見た目も豪華で食べごたえあり。「とくに豆腐と春雨が大活躍。どんな味つけもできて、ヘルシー。一石二鳥です」。

・リメイク

残りものをそのまま温め直すより、ひと手間加えて別メニューにすると家族も大喜び。「リメイクすることを前提にあえて薄味でつくることも」。

・使いきり

キャベツの芯や外葉、鶏肉の皮など、捨てがちな部分も料理に活用。「余すことなく使いきると、お財布にも環境にも優しく、達成感も味わえます」。

・味バリエ

同じ食材でも味つけのバリエがあれば、飽きることなく食べられます。「おすすめは、レモン汁、ユズコショウ、白だし。和洋中に使えて便利です」。

・代用テクニック

高い食材は、食感や風味が似た安い食材で代用して節約。「薄切り肉をまとめて厚切り肉風に、豆腐を冷凍してひき肉風になど工夫しています」。

リメイクやかさ増しテクを駆使してこんな豪華な食卓に!

献立

5大節約食材と高木さんお得意のテクニックを活用した献立の一例をご紹介。節約料理とは思えない豪華な見栄えにご注目を!

(A)いつものキャベツサラダを「キムマヨ」味に(味バリエテクニックを活用)

ちぎったキャベツに、マヨネーズ+キムチの素を少量加えてあえたサラダ。ピリ辛風味でご飯がモリモリすすみます。

(B)みそ汁をリメイクした「豚こまみそチーズバーグ」(リメイクテクニックを活用)

みそ汁にしょうゆなどを加え、煮詰めてソースに。にぎり固めて焼いた豚こまにチーズをのせ、ソースをたっぷりと。

(C)キャベツの芯をピクルス風にした「キャベツの芯のユズコショウあえ」(使いきりテクニックを活用)

薄切りにしたキャベツの芯と千切りニンジンを塩でもみ、ユズコショウとレモン汁であえ、さっぱりピクルス風の小鉢に。

(D)鶏胸肉を春雨でかさ増しした「蒸し鶏と春雨のカップサラダ」(かさ増しテクニックを活用)

蒸した鶏胸肉を割き、春雨と合わせてボリュームアップ。さらに千切りニンジンとレタスにのせれば、カップサラダの完成。

(E)ひき肉に豆腐を混ぜた「肉団子とモヤシのスープ」(代用テクニックを活用)

豚ひき肉に豆腐を混ぜ込んでつくった肉団子は食感やわらか。モヤシなどの余り野菜と一緒にコンソメ仕立てのスープに。

食卓

家族からの「おいしい!」は主婦にとってなによりもごほうび。食材の特徴と節約テクニックをマスターして、楽しい食卓にしたいものです。