毎日でも着たいお気に入りの服、今の自分に本当に似合う服…。クローゼットに入っているのはどんな服ですか?
毎日のコーデを楽しむためには、どんなクローゼットが理想なのでしょうか。気がつくと、服があふれかえってしまうクローゼットにならないために、人気スタイリスト・大草直子さんに、服の持ち方とクローゼットの整え方を教えてもらいました。
服を減らしてクローゼットを使いやすくする7つのルール
「『ワクワクすること、好きなこと』。おしゃれやクローゼットに必要なのは、その感覚」と大草さん。そのときどきの流行りも抑えつつ、歳を重ねた自分とも向き合いながらおしゃれを楽しむには、自分に似合わなくなったものを思いきって手放す勇気も大切です。
今の自分に合ったクローゼットにリセットして、おしゃれを楽しむためのルールとは?
●ルール1:ハンガーの数を決めれば服は増えない
一度整理したクローゼットをキープするためには、ハンガーの総数を決めておくことが効果的です。そして、1枚買いたしたら1枚処分することをぜひ習慣に! 厳しいようですが、そのくらいシビアにならないと、あいたスペースについつい新しい服を買いたしたくなってしまうのが人間です(笑)。
ちなみに2シーズン続けて着なかった服は、この先も着ない可能性大。似合わないものから手放して、人に譲るなど服にもセカンドライフを用意してあげましょう。
●ルール2:減らした服で暮らしてみる
服を残す基本は、「自分がきれいに見えるかどうか」。残った服が20枚なら、それで2か月間暮らしてみて。工夫しながらおしゃれをしてみると、「薄手のタートルニットがあれば、重ね着ができる」とか、「このパンツは似合うから、色違いが欲しい」など、本当に必要なものが見えてきます。
いいクローゼットとは極端な話、目を閉じて服を選んでも、コーディネートが成立するクローゼット。たくさん服を持つより、今日着る服が見つかることが大切です。
●ルール3:3か月に1度、衣替えをする
衣替えは半年に1度ではなく、3か月に1度にすると風通しがよくなります。クローゼットをきちんと見渡すと、「あれ、こんなの持っていた?」という服が出てきます。場所は取っていても活躍していない服は意外とたくさんあるもの。クローゼットの内容を把握し、服の状態をチェックするためにも、衣替えはぜひこまめに!
●ルール4:鏡と写真で客観的な視点を持つ
おしゃれ上手になるには、とにかく鏡をよく見ることと、できれば写真を撮ってもらうこと。インスタグラマーさんがおしゃれなのはたくさん写真を撮って、自分を客観的に見ているからです。クローゼットの前で靴まで履いたら、パチリ。それをとにかく毎日続けてみてください。
1か月ほどたって撮りためたものを見てみると、必ず気がつくことがあります。似合う服はもちろん、じつは顔映りがよくない、サイズが合っていないなど、写真を活用すればセンスは必ずみがかれます。自分に合うものを見つけてください。
●ルール5:鉄板コーデをつくっておく
持っている服のなかで、「これを着ると絶対にほめられる」という服はありませんか? そんな服やコーディネートをワンシーズンに2つか3つつくっておくととてもラク。
おしゃれで大切なのは、とびきりおしゃれな日とイマイチな日の差をいかに埋めるか、ということ。お料理も、シェフ並みにおいしい日と失敗する日があるより、安定したお料理を毎日つくれる方がいいですよね。失敗した日は印象に残りますから(笑)。着まわしして今ひとつな人になるなら、「とびきり似合う決め打ちセット」で、いつもよい印象に。
●ルール6:服を買うときは“減価償却”で考える
減価償却とは、たとえば10万円のバッグを10年使うとすると、1年当たりの使用料が1万円…と考えること。私は服は一生ものとは考えません。似合うものは変わりますし、時代も移り行くもの。クローゼットは減価償却しながら少しずつ更新した方が、人間も新しく見えるはず。大切なのは今の自分に似合うことです。
●ルール7:おしゃれをストレスにしない
私はだれしもがきらびやかなおしゃれをしなければとは思っていません。おしゃれは自分が楽しくて、清潔感があって、ほかの人にもよい印象を与えられたらそれがいちばん!
「いつも同じような服を買ってしまう」という方もいると思いますが、それはそれで正解。自分に似合って、使いやすくて、ライフスタイルに合う服であるなら、白パンツが5枚あってもいいんです。白パンツだって生地の厚みやシルエット、丈によって違いますよね。自分が好きなスタイルに「奥行き」があるクローゼットはすてきだと思います。
洋服を持つ基準、年齢を重ねていくなかでの服とのつき合い方…。大草さんの服選びのルールを参考に、早速見直しを! 服選びが楽しくなるようなクローゼットをつくって、毎日を思いきり楽しみましょう。
大草さんの生き方やファッションについては、新刊『
飽きる勇気 好きな2割にフォーカスする生き方』(講談社刊)にも詳しく語られています。こちらもぜひチェックしてくださいね。