主婦業のかたわらエッセイストとしても活動する若松美穂さんが、楽しく、豊かに暮らすためのさまざまな工夫をつづります。
今回は、一緒に暮らしている母(元美容師)と栗ご飯の調理実習をした話です。
76歳の母に栗ご飯のつくり方を「調理実習」!素直でかわいい母です
宮城県のかつての母の美容師仲間から、新米と栗を届けていただきました。お礼のLINEへの返信には「一緒に働いていたときには、(母が)料理をする姿は見たことがなかったので、美穂ならできるかなと思って…」と(笑)。
ですがここ数年は、
一緒に栗剥きをするようになり、母も70歳を過ぎてからできることを増やしております。
●イヤなことはあなたがやってよ!自由な母です
むき始めて間もなく、母節がさく裂。
「(炊飯器で炊いて柔らかくするので)鬼皮をむくのはイヤじゃなんだけど、私、渋皮をむくのは苦手だから、あなたが渋皮をむいてよ!」
えっ、どういうこと?
「自分がイヤなことは、ほかの人がすればいいって、それありなの? あなたがイヤなことは私もイヤですけど…」
と伝えましたが、いつものごとく、「アハハ、そっか~」と手をたたいて笑って終了。結果、私が渋皮をむきましたよ。
終えて、いったん仕事に戻ろうと思ったら、「え~、炊くだけ炊いて行ってよ~」。
もう、
●とりあえず1回はレシピどおりにつくろう!
ここで、調理実習2回目を決行することにしました。母は、初回はどうあれ(汗)、仕事の覚えは早い人です。そこは信じている私。
栗ご飯は、酒と塩だけの味つけが好きな方もいるけれど、私はちょっとおしょうゆが入る方が好き。そこで、「キッコーマン・栗ごはん」とスマホに入れて、レシピを調べる方法を教えました。「へ~、すごいわね」とレシピが出ることにも感動。
そして「
ラーメンで量ることを覚えたから、今回もちゃんと量ってつくろっ!」。こういうところ、素直で本当にかわいい。
「そうそう、1回出来れば自信になるから、いいことだね」と私。
引き出しから出した、つながった3つの計量スプーンを広げて眺める母。
「で、どれが大さじ?」
んんっ? 大きいのが大さじだよ~。ただ見てみると、「15・5・2,5」とかいてあるだけなので、わからないのは仕方がない。
しょうゆと、お酒を入れて、お塩…になったとき、「塩の量なんだか多いような気がするんだけど~、減らそうかしら?」と母。
だーかーらー、それじゃあ、量った意味がないのよ。
「あの…、とりあえず1回目は書いてある通りにしてみようか。それで、しょっぱいな~と思ったら減らそ」
「ん~、そうね」
どうしても、オリジナリティを発揮したくなるみたいです。私も似たんだな。
それ以来、お米に対しての栗の量も覚え、量ってから冷凍庫に入れるなど、工夫をして、私を助けてくれています。母はできる子! ありがたや、ありがたや。
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お金をかけずにセンスと工夫でおしゃれに暮らすカリスマ主婦読者として、生活情報誌『ESSE』や『サンキュ!』などで紹介され人気者に。2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。夫と娘2人、母親の5人家族。埼玉県在住。公式サイト「
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