リノベーションの際、ちょっとした収納棚の設置は、業者任せでなくDIYしてみるのも手です。しばらく新居で生活してみてから、棚の位置や大きさを決めて設置すれば、いっそう使いやすくすることができます。このアイデアを提案するのは、リフォーム会社に4年間勤務した経験を持つ星りょうこさん。DIYする際の注意点なども、紹介します。
すべての画像を見る(全5枚)棚の取りつけには下地が不可欠。なければ業者に入れてもらう
DIYの代表格と言えば、棚板の取りつけです。もちろんリノベーション時に大工さんにやってもらえれば安心。でもじつは、水平器や電動ドライバーなどの道具を手に入れれば、意外と自分でも簡単にできます。
DIYなら、家具や家電を配置したあとに、希望する場所につけられるし、棚板や棚受け金具などのパーツを自分で選べるというメリットも。ただし、下地が入っていない壁に棚を取りつけようとするとネジが簡単に抜けたり、棚の重さに耐えきれず壁紙や石こうボードごとはがれ落ちてたりしてしまうのでご注意。
そのため、DIYで棚を設置しようと考えているのなら、棚をつけようとしている位置よりも少し広めの範囲を指定して下地を入れてもらいましょう。
通常、壁紙の下には石こうボードが貼られていますが、そこをコンパネなどの合板にしておいてもらうことでDIYでの施工が可能になります。
リフォーム会社で働いていた時代。洗濯機の上に棚板を取りつけたいけれど、位置で迷っているお客様がいました。そこで、いったん下地のみ入れておき、あとからお客様自身で棚板を取りつけることを提案しました。
結果として、住み始めてから、購入した収納グッズに合わせた位置に棚を取りつけられたそうです。「棚板をDIYで好きな色に塗装して、イメージ通りのインテリアになって、非常に満足できた」。そんな連絡をいただきました。
収納グッズや棚が必要な箇所は、住み始めてからわかることも多いため、暮らしに合わせて設置するほうが、満足度が高い場合もあります。また、そのぶん工事費も下げられて一石二鳥です。
下地の設置を依頼するときのポイント
依頼する際は、耐荷重や必要なビスの長さに合わせた下地を設置してもらえるよう、職人さんに用途をきちんと伝えましょう。未定だとしたら、逆におすすめの棚板のサイズや棚受け金具について相談しておくと安心です。
また、下地を入れてもらった範囲や下地の厚みを図面などに正確に記載しておいてもらいましょう。
うっかり下地がないエリアにビスを打ち込んでしまった、などというトラブルが起きないよう、時間がたっても確認できるようにしておくと安心です。