お金を貯めるには家計管理をしっかりするのが基本とはいえ、収支を把握するのはなかなか難しいもの。はじめは気をつけていても、突発的な出費があったり、カードで使いすぎたりすると、いつの間にか今月も赤字になっている…なんてことはよくあります。そこでESSEが貯めている人に取材したところ、財布にちょっとした工夫することで、スムーズに家計管理しているという共通点がありました。ここでは用途別に4つの財布を使い分けているケースをご紹介します。
生活費を入れた財布と、3つのサブ財布で管理
「メイン財布」と「小銭入れ」「カード用財布」「医療費用財布」の4つの財布で家計を管理し、年間120万円を貯めている岸本春奈さん(仮名)。「普段使うのは、生活費を入れたメイン財布。ここに月の生活費をすべて入れて管理。現金の残りがすぐわかるように、カードなどをつめ込まず、すっきり保ちます」。入りきらないカードは、カード用財布へ。また、メイン財布が型崩れしないように、小銭は小銭入れに入れて持ち歩きます。「月で増減が大きい医療費は、普段の生活費と一緒にするとやりくりしづらいので別財布にしました。医療費が少ない月は残りを医療費用財布に貯め、多い月や予防接種の代金に充て調整できるメリットもあります」。さらに、臨時支出の予算は別枠でとって生活費とは別にして対応。順調に貯蓄を増やしています。
<岸本さんのDATA>
・本人(34歳)、夫、長男、二男の4人家族
・奈良県在住。デザイナーとして在宅で働く
<岸本さんの家計表>
夫の月収(手取り) ¥190,000
妻の月収 ¥200,000
児童手当 ¥20,000
住居費 ¥54,000
食費・日用雑費 ¥45,000
外食費 ¥0
電気料金(オール電化) ¥18,000
水道料金 ¥3,000
通信費(携帯電話2台分) ¥13,000
(プロバイダー) ¥8,000
(NHK受信料) ¥2,000
臨時費(レジャー・交際費など) ¥40,000
子ども費 ¥36,000
こづかい(夫) ¥20,000
(妻) ¥0
クルマ費 ¥25,000
生命保険料(夫) ¥4,000
その他保険料 ¥9,000
医療費 ¥6,000
その他出費 ¥27,000
貯蓄 ¥70,000
収支 ¥30,000 年間の貯蓄 ¥1,200,000
●岩本さんのやりくりの基本1:月の初めに臨時費を書き出す
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飲み会など臨時支出の予定を書き出し、予算を確保。「必要なお金は先に取りおいた方が、家計が安定して予算を守りやすくなります」。
●岩本さんのやりくりの基本2:臨時費は袋分けしておく
臨時費の目安は月3万円で、それ以上かかる月は生活費予算を減らして調整。「臨時費は、生活費とまぎれないように別袋で管理します」。
メイン財布は仕切りの奥に一万円札と五千円札、手前に千円札を入れて、残金をわかりやすく
生活費の予算は、食費と雑費で月4万5000円(写真A参照)。「財布の手前に千円札30枚、奥に五千円札と一万円札を1枚ずつと配置を決めて、残金を見やすくしています。千円札から使っていって、五千円札を崩したら残りが少ない合図。残金を意識できます」。
生活費が少なくなってきたら、財布の残りを確認し、月末までの日数で割って1日に使えるお金の目安をメモ。「使える額がこれだけしかないと思うと、買い物するときも慎重になれます」。
●レシートは留め金にはさんで買い物後に合計額のみを記録する
家計簿の記帳を忘れないように、レシートはクリップ式の財布の留め金にはさんで一時保管。「支出全体のバランスがわかればいいので、細かい内容は無視して合計額だけつけます」。
●ガソリン代6000円は小銭入れに。2000円分ずつ給油する
1か月のガソリン代の予算6000円は、金運お守りと一緒に、メイン財布の小銭入れへ(写真B参照)。1回2000円分を給油すれば、満タンより給油の間隔が短いので、使いすぎに早く気づけるそう。「小銭のやりとりがないのもラクでいいですよ」。
●財布の中のカードはポケットに入るだけに厳選!
財布に入れるカードは、6枚だけチョイス(写真C参照)。「たくさん持つと、結局はどれも中途半端な使い方しかできません。使用目的を絞って厳選し、それぞれ徹底利用した方がおトク」。
イオン系の2枚は、イオンでの買い物用。楽天カードは、ネットショッピングに。ヤフーカードは、税金支払い用のnanacoへのチャージでポイントがつくので利用する機会が多いそう。
●クレジットカードを使ったらその金額分を取り分けておく
以前は、カードを使いすぎて請求額に焦ることがしばしばありました。今はカードを使ったら、財布から代金分を取り分けて専用袋に保管、月末にまとめて引き落とし口座に入金しています。袋は紙幣用と小銭用の2つを用意し、もれなくきっちり取りおきます。