予算の関係から戸建てを断念したKさん夫妻は、雑誌で中古×リノベーションという選択肢を知って、中古マンションのリノベーションを決意。ふたりの通勤に便利なエリアでペット可の物件を探し、神奈川県横浜市にある築25年のリフォーム済み物件を2190万円で購入。EcoDecoにリノベーションを依頼し、既存設備を活用しながら自分たちらしさをプラス。工事費720万円(設計料込)で夫妻も愛猫のはなちゃんも心地よく暮らせる空間をつくり上げました。
横長の窓際にカウンターを設置したLDK
すべての画像を見る(全12枚)Kさん夫妻が購入したこちらのマンションは大きな窓の外に公園が広がり、住環境が整った立地。
ペットの飼育も可能で広さも十分でしたが、予算オーバー。
そこで、リノベーションを依頼しようと決めていたEcoDecoの岡田昌彦さんに相談したところ、「リフォーム済み物件なので、水まわりの設備を生かせばリノベ費用を抑えられますよ」とアドバイスされ、購入を決意しました。
借景の緑が楽しめる大きな窓のあるLDKは、広くて開放的。
折り畳み椅子やダイニングテーブルは横浜市・戸塚の小道具店「fudoki」で購入したもので、白い食器棚やアイアンと木のワゴンは、以前からの愛用品です。
また、ダイニングスペースの壁際には足場板のカウンターを設置しました。
カウンターには足場板を採用してラフな感じに。
愛猫のはなちゃんはこのカウンターがお気に入り。
広い家に引っ越したことで運動量が増えて、ダイエットに成功したそう。
リビングは以前個室があったスペース。
押し入れを撤去して設けた飾り棚は、この家の見どころのひとつになっています。
ガチャ柱と呼ばれる可動式の棚柱は特注色で、そこに足場板を利用した棚板をランダムに配置。
雑貨などをディスプレイしています。淡いブルーに塗装された壁から、夫妻が要望した”フランスっぽさ”が漂っています。
既存のキッチンを足場板でイメチェン
水まわりは既存のまま使用することを決めていたKさん夫妻ですが、真っ白でピカピカな新品のシステムキッチンがどうしても気になっていました。
そこで岡田さんに相談したところ、キッチンの面材に足場板を張ることを提案され、そのおかげで雰囲気は一変。
妻が要望した壁のレンガ調タイルや、床のオークフローリングとも調和していて、味わいある空間になりました。
使いやすい引き出し収納など、システムキッチンの良さはそのまま活用できています。
独立型のキッチンには、ダイニングから光や風が入ります。
キッチンとダイニングとの間には足場板の引き戸を設置し、ダイニング側にはお気に入りの雑貨や普段使いのカップ、コーヒーポットなどを置いて楽しんでいます。
自転車やソファが置けるゆったりした玄関
玄関脇にあった個室をなくし、自転車を置けるくらいの広々とした玄関土間に。
壁にはレンガ調タイルを貼り、足場板の棚を設置しました。
足場板で囲われているのは、ウォークインスタイルの玄関収納。
これだけの収納を確保していても、廊下はソファが置けるほど広々しています。
リビングにつながるドアは黒く塗装しました。
廊下に面している北と東の二面に窓を備えた寝室は、安定した光が入る落ち着いた雰囲気の空間。
内装は既存のまま使用しています。
その隣の個室は扉のみ新しくし、現在は予備室として出番を待っています。
玄関から寝室方面に視線を送ると、右奥にはサニタリースペースへ続く通路が。
さらに抜けるとキッチンにつながっている快適な動線です。
廊下に面しているトイレは、便器は既存のまま活用し、床はオークフローリングに、壁は白く塗装してリフレッシュしました。
また、足場板で棚を設け、施主支給のおしゃれなペーパーホルダーやタオルハンガーでセンスアップされています。
洗面台は既存を撤去し、大工工事でモルタル塗りの天板が個性的な洗面台を新設しました。
カウンター下部を浮かせているので、空間が広く感じられます。
また、ユニットバスはリフォームされて新品に交換されていたので、そのまま使うことに。
広さも十分でゆったりくつろげるそう。
既存の設備をうまく活用しながら、自分たちらしい住まいを楽しんでいるKさん夫妻でした。
このリノベーションをもっと詳しく見たい方は、ぜひ『リライフプラスvol.15』も参考にしてみてくださいね。
※工事費、ご家族の年齢等は取材時のものです。プロデュース・設計 EcoDeco
撮影 山田耕司