家を購入する際に、あなたは何を重視しますか?交通の利便性や、環境、広さや間取りなど、いろいろあると思いますが、地震大国日本に住む以上、「地震に対する強さ」、耐震が気になる方も多いと思います。今回は、「地震に強い家」を判断するためのポイントをご紹介いたします。

目次:

地震による建物の倒壊は、死につながる!1981年以降の新耐震で建てた建物でも8%程度が倒壊第三者が認める「地震への強さ」がポイント!

地震による建物の倒壊は、死につながる!

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地震による死亡原因は、地震のタイプにより変わります。

関東大震災では「火災による焼死」、東日本大震災では「津波による溺死」が多く、また阪神・淡路大震災では、「建物の倒壊などによる圧死」が8割でした。

「津波」や「火災」は、個々の努力では防げません。

しかし、建物の倒壊などは、家屋の耐震性強化と家具転倒防止などの対策を取ることにより、防ぐことが可能です。

つまり、「建物の倒壊などによる圧死」は、個々の対策で、減らすことができるのです。

1981年以降の新耐震で建てた建物でも8%程度が倒壊

1995年1月におきた阪神・淡路大震災では、震度6の揺れで、約10万5,000棟の家が全倒壊しました。

このうち「1981年(昭和56年)以降の新耐震で建てた建物」も8%程度倒壊しています。

この結果を受け、2000年に木造建物に関する建築基準法が一部改正され、さらに頑丈な建物になりました。

この基準は、一般的に新・新耐震基準と呼ばれています。

しかし、2016年月に発生した熊本地震では、この「2000年以降の新・新耐震基準の建物」も、2%と少数ですが倒壊しました。

つまり、現在の建築基準法による建物では、巨大地震に対する備えは必ずしも十分でないということがうかがえます。

第三者が認める「地震への強さ」がポイント!

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そこでマンション業者・ハウスメーカーは、現在の建築基準法よりも耐震性を増した「地震に強い家」を、独自に研究・開発しています。

「震度7に耐えた家」「○○工法の、地震に強い家」など、たくさんの商品がありますね。

しかし、どの文言も「自称」であり、客観的なものではありません。

そこで、公的で客観的な物差しとなるものが、国が進める住宅性能評価制度(住宅性能評価)の「耐震等級」です。

この耐震等級とは、第三者の評価機関が認める「地震への強さ」をあらわしたものです。

耐震等級には1から3まであり、「耐震等級3」が地震に一番強い建物ということです(詳しくはこちら)。

: KY / PIXTA(ピクスタ)

また、「免震構造」は、評価方法は全く異なりますが、耐震等級3と同等の強さに位置づけされています。

この住宅性能評価による耐震等級と、住宅の建築された時期を組み合わせて考えることが、「地震に強い家」を、簡単に診断するためのポイントとなります。

地盤の条件は考慮せずに、「地震に強い家」を順番に並べてみると、以下のようになります。

あなたの家は、どこに該当するでしょうか?

いかがでしたか?

巨大地震は、マイホームの倒壊はもちろんですが、尊い命までも一瞬にして奪ってしまいます。
来るべき巨大地震で、大切な家族の命を落とさないためにも、「地震に強い家」を選ぶ、または耐震改修して住むことをおすすめします。

(しかまのりこ)

【参考】
国土交通省 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会
消防庁 阪神・淡路大震災について
※ 内閣府 住宅等の耐震化の推進について