大きな買い物をしていないのにお金が貯まらない…。そんな悩みをもつ人には、特有の”ビンボー習慣”があります。

お金に悩むESSE読者の家計表をもとに、ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんがビンボー習慣をスバリ指摘! 指導後の家計の様子もご紹介します。

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お金がたりない人には、特有のビンボー習慣がありました!
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支出に見合った「予算の枠」を決めて、使いすぎを予防!

今回は、2万2000円のマイナス収支、貯金ゼロという木村奈々子さんの家計表を診断。横山さんがビンボー習慣回避の方法を教えます。

【木村奈々子さん(仮名・千葉県・40歳)】

夫(42歳)、長男(13歳)、二男(10歳)、三男(3歳)の5人家族。地元のフリーペーパーで記事執筆のバイト中。お金はあればあるだけ使ってしまうタイプ。

<木村家の家計表>

夫の月収(手取り) ¥294,000
妻の月収(手取り) ¥10,000
児童手当 ¥35,000
収入合計 ¥339,000

住居費 ¥96,000
食費 ¥40,000
外食費 ¥10,000
電気料金 ¥10,000
ガス料金 ¥7,000
水道料金 ¥6,000
通信費(携帯電話2台分) ¥16,000
   (プロバイダー) ¥3,500
新聞代 ¥4,500
日用雑費 ¥5,000
レジャー・交際費 ¥10,000
子ども費 ¥55,000
クルマ費 ¥5,000
こづかい(夫) ¥30,000
    (妻) ¥10,000
生命保険料(夫) ¥30,200
     (妻) ¥3,500
学資保険料 ¥19,300
貯蓄 ¥0
支出合計 ¥361,000

収支 -¥22,000
現在の貯蓄 ¥0

ビンボー習慣のループにハマっているなら、メリハリのあるお金の使い方を心がけて!

「ミーハーで自分への投資が好き」な木村さん。お金がたりない原因は「私の浪費です…」とわかっています。

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「まぶしいから」と1万3000円のサングラスを買ったり、「店員さんとお話ししちゃったから買わなきゃ」と7000円のシャツを買ったり、突発的な出費が目立ちます。

「お金を使う原因はなんだと思いますか?」と横山さんに聞かれた木村さん。

「私、ミーハーなんです。自分への投資って思うとつい財布のひもがゆるくなっちゃって。占いとかセミナーも大好きで…」としょんぼり。

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そこで「必要な額を知るためにも現状を把握しなくては」と横山さん。

「家計簿ってつけたことなくて…」という木村さんに、気になる項目に絞る家計簿を提案します。

詳しく教えてもらいました。

●ビンボー習慣1:衝動買いがやめられない →使い道と予算の枠を明確にしてじわじわ膨らむのを防ぐ

イラスト-家計簿

妻のこづかい予算は家計表上1万円。でも洋服や交際に消えて実際はそれ以上に!

「ムリな予算立てはかえって支出を増やします。まずは『これだけは使いたいもの』を書き出して、明確に。美容院代は家計から、洋服代や年数回のセミナー代はボーナスから、予算を決めてとりおいて。そのうえで、月のこづかい1万円なら十分守れるはず」(横山さん)

●ビンボー習慣2:占いが好き →努力の方向を変更してやりくりで家族の夢をつかむ

風水で玄関が明るいと運気アップと聞き、電気は一日じゅうつけたまま。
「でも、電気代が1万円もかかり、貯金できないのでは逆効果。もっと家計に目を向けて。やりくりに自信がつけば、占いに頼らなくても家族の夢を実現して幸せになれますよ」(横山さん)

●ビンボー習慣3:家計簿のつけ方がわからない →まずは気になる費目を2つに絞って記録する

「大ざっぱな性格で、家計簿をどうつけていいかわからない」と木村さん。
「気になる費目だけ重点的につけるだけで、効果は出ます。まず、おこづかいと食費をつけてみましょう。うまくいったら、ほかの支出も気になり始めて、見直す好循環に」(横山さん)
「おやつ代が多い」「小物を衝動買いした」など、ムダに気づいて出費が引き締まります。

●ビンボー習慣4:人からの誘いを断れない →ママ友とのランチは週の回数を決めて

イラスト-NO

誘われると「NO」と言えず、ママ友とのランチや元同僚との飲み会が週に1回以上。親せきにすすめられて断れず保険に入ったり、見るだけのつもりが販売員に気をつかって洋服を買ってしまうことも。

「だれにでもいい人でいたら、お金は出ていくばかり。お金の使い方にメリハリをつけ、残念な気持ちを伝えて、ときに断る勇気をもちましょう」(横山さん)

4つのビンボー習慣を指摘された木村さんのその後は…?

「これまで自由にこづかいを使ってきて、どう使ったかあらためて振り返ったのは今回が初めて。美容院代が1万円とか、サングラスを衝動買いとか…これではお金がたりるはずがないと反省しました」と木村さん。

●美容院代や洋服代は別予算で、月1万円でこづかいをやりくり

横山さんのアドバイスに従って、美容院代は月の家計から予算5000円を確保し、1か月おきの頻度に。洋服代は、ボーナスから出し、セール時期に買うルールに。
「好きな洋服や小物が多い店には、普段は近づかないと決めました」

月1万円の予算を守るために、友達との食事は、「飲み会ではなくランチに」と代替案を出したり、「今月は回数が多いから控えてるの」と断ったりという努力も。
「私が家計を真剣に考え始めて、いちばん喜んだのは夫(笑)。この調子で、貯蓄家計を目指します!」

支出メモ

気になる費目だけに絞った支出メモをつけることに。月の目標予算も記して、モチベーションアップに。

ランチ

以前は2次会、3次会まで行くこともあった元職場の同期会。夜ではなくランチにして出費を抑えるのに成功。

ムック

『マンガでよくわかる ビンボー習慣をやめてお金持ちになる本』

には、ビンボー習慣の詳細と、克服して貯められるようになる方法を掲載しています。もしかしてビンボー習慣に陥っているかも? と感じたら、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。