みなさんは毎日の食事でどれくらい“豆”を食べていますか? 豆はおいしいだけじゃなく、良質なたんぱく質、豊富な食物繊維などを含む栄養の宝庫。積極的に食べないのはもったいない食材なんです。

「乾燥豆をゆでるのは難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、ゆで方もじつはとっても簡単。煮豆以外の活用方法もたくさんあります。そこで今回は、基本の乾燥豆のゆで方と、年末年始にぴったりなレシピをご紹介。ぜひ試してみてください。

失敗なし! 基本の乾燥豆のゆで方を覚えよう

豆にはいろんな種類がありますが、水につけてからじっくり茹でるという工程はどれも同じ。失敗なくゆで上げる基本をマスターしましょう。

(1) 水につける

あずきを水にひたす

乾燥豆をさっと洗い、豆の4倍程度の水を注ぎ、ひと晩おく(6~8時間程度)。皮にシワがなく、ふっくら膨らめばOK。あずきは洗ってすぐにゆで始めて大丈夫です。

(2) 一度ゆでこぼしてから弱火でゆでる

ザルにあける様子

浸し水ごと強火にかけ、しばらく沸騰させてからザルにあけてゆで汁を捨てる。新しい水をたっぷり注ぎ、やわらかくなるまで弱火でゆでる。途中、ゆで汁が少なくなったら水を足し、豆がゆで汁から出ないようにする。

(3) ゆで上がりをチェック

ゆで上がりを確認する

指でつまんで軽く力を入れてみる。簡単につぶれ、中心部に白い芯がなければゆで上がり!

豆の種類ごとのゆで時間の目安は、下記のとおり。火力などによっても変わってくるので、

慣れるまでは何度かゆで具合をチェックするといいかも。

あずき 30~40分
金時豆 40~50分
大福豆   70分
紫花豆 60~70分
ひよこ豆  90分

食卓が華やぐ豆たっぷりレシピ。おもてなしにもバッチリ!

ゆで方がわかったところで、さっそくレシピを3つご紹介します。それぞれ違う豆を使っているので、食感や味わいの違いを楽しんでくださいね。

●金時豆と豚肉のポットロースト

かたまり肉と一緒に金時豆を煮れば、ボリュームも華やかさも満点。おうちパーティーの主役の一品になります。肉のうま味を吸った豆のしっとり食感がやみつきに!
金時豆と豚肉のポットロースト

【使用する豆:金時豆】

金時豆はいんげん豆の一種で、代表的な品種は「大正金時」。粒の形がよくて美味しい豆、煮豆や洋風の煮込み料理などによく合います。
金時豆

【材料(4人分)




金時豆(ゆでたもの)…200g(乾燥豆で約90g)

豚肩ロースかたまり肉…600g

A[塩小さじ2 粗びきコショウ(黒)少し]

タマネギ…1/2個

レンコン…150g

ニンニク…1かけ

オリーブオイル…大さじ1

白ワイン…1/2カップ

B[ローズマリー2枝 水1カップ 塩小さじ1/2]

粒マスタード、クレソン…各適量

【つくり方】

(1) 豚肉はAをまぶす。タマネギは1cm角に切る。レンコンは乱切りにし、水にさらして水気をきる。ニンニクはみじん切りにする。

(2) フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を中火で熱し、(1)の豚肉を焼きつける。全体に焼き色がついたら取り出す。

(3) 鍋に残りのオリーブオイル、(1)のニンニクを入れて弱火にかける。香りが立ったら中火にし、(1)のタマネギを炒め、しんなりしたらレンコンを加えてさっと炒め、(2)を戻し入れる。白ワインを注いでアルコールを飛ばし、Bを加える。煮立ったらフタをして弱火で50分ほど蒸し煮にする。

(4) (3)に金時豆を加えてさらに10分ほど煮込む。豚肉を食べやすく切って器に盛り、粒マスタード、クレソンを添える。

ゆでた金時豆を加える

【Point】

ゆでた金時豆は煮くずれないように最後に加え、軽く煮込んでスープのうま味を吸わせましょう。
「金時豆と豚肉のポットロースト」の つくり方を動画でチェック!

●あずきと鶏肉のトマトクリーム煮

あずきはトマト味とじつは相性抜群。赤いクリームソースと色もなじんで、子どもも大人も大満足できるおしゃれなひと皿になります。クリスマスのディナーにぜひ。

あずきと鶏肉のトマトクリーム煮

【使用する豆:あずき】

砂糖と一緒に煮て、あんや汁粉にすることが多いあずきですが、料理に使ってもおいしい! クセがないのでどんな味つけにも合います。

あずき

【材料(4人分)】


あずき(ゆでたもの)…150g(乾燥豆で約70g)
鶏モモ肉…2枚(500g)
A[塩小さじ1/2 コショウ少し]
小麦粉…適量
タマネギ…1/2個
ニンニク…1かけ
ホウレンソウ…1束(200g)
オリーブオイル…大さじ1/2
赤ワイン…1/4カップ
B[トマト缶(ホール状)1缶(400g) ローリエ1枚 水1/2カップ 塩小さじ2/3 コショウ少し]
生クリーム…1/2カップ

【つくり方】

(1) 鶏肉は1枚を6等分に切ってAをふり、小麦粉を薄くまぶす。タマネギは薄切り、ニンニクはみじん切りにする。ホウレンソウは熱湯でさっとゆで、水に取って水気を絞り、5cm長さに切る。

(2) フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、(1)の鶏肉を皮目を下にして並べ入れ、焼き色がついたら上下を返す。端に寄せて(1)のニンニクを炒め、香りが出たらタマネギを加えて炒め、しんなりしたら赤ワインを加える。アルコールが飛んだらBを加え、トマトをつぶしながら全体を混ぜ、フタをして弱火で10分ほど煮る。

(3) (2)に(1)のホウレンソウ、生クリーム、あずきを加え、さらに10分ほど煮る。味を見て足りなければ塩、コショウ(各分量外)でととのえる。

●大福豆とペンネのホットサラダ

華やかな彩りが食欲をそそる、ごちそう感のあるホットサラダ。ホクホクの大福豆の食感がアクセントになり、食べごたえもじゅうぶんです。

大福豆とペンネのホットサラダ

【使用する豆:大福豆】

へその部分まで真っ白な大粒の豆で、「白いんげん豆」とも呼ばれています。マイルドな味わいでいろいろな料理に万能に使えます。

大福豆

【材料(4人分)】


大福豆(ゆでたもの)…120g(乾燥豆で約50g)
ペンネ…100g
ウインナソーセージ…6本
ブロッコリー…小1個(200g)
ミニトマト…8個
アンチョビ…4枚(15g)
ニンニク…1かけ
オリーブオイル…大さじ1/2
A[塩小さじ1/3 コショウ少し]

【つくり方】

(1) ソーセージは斜め3等分に切る。ブロッコリーは小房に分ける。ミニトマトはヘタを除いて半分に切る。アンチョビは包丁で細かくたたき、ニンニクはみじん切りにする。

(2) 鍋に湯を沸かして塩適量(分量外)を加え、ペンネを表示どおりにゆでる。ゆで上がりの1分前になったら(1)のブロッコリーを入れて一緒にゆで上げ、ザルに上げる。ゆで汁は大さじ3を取り分けておく。

(3) フライパンにオリーブオイル、(1)のニンニク、アンチョビを入れて弱火にかける。香りが立ったら中火にし、(1)のソーセージを炒め、大福豆、(2)のブロッコリー、ペンネを加えてさっと炒める。全体に油が回ったら(1)のミニトマト、(2)のゆで汁、Aを加えて全体をさっとからめる。

ほかにもまだまだあります! 豆をつかったレシピ集はこちらから!

問い合わせ先/日本豆類協会

https://www.mame.or.jp