キッチンの働き者・スポンジ。毎日使うものだけに、気になるのがスポンジを衛生的に使う方法や交換ルール、再利用の方法。
カビさせたりヌルヌルにならないよう、水をきりながらおしゃれに収納するテクも知りたいところ。
ここでは、スポンジを便利に使うためのお役立ち記事を集めました!

スポンジのお手入れと裏ワザ。間違った方法で劣化を早めて菌を招いてしまうことも

●台所スポンジは、じつは煮沸も漂白剤もNG!菌を繁殖させない正しい使い方

スポンジを持つ女性
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スポンジは、毎日使うキッチンの必需品。洗剤をつけて使うので衛生的な印象がありますが、「スポンジで洗ったあと、食べカスなどの汚れが残り、湿ったまま放置すると、栄養、水、湿度と、細菌が増殖する3つの条件がそろいます。また、細菌の多くは10~45℃、とくに20~37℃でもっとも活性化。人にとって快適な温度は細菌の繁殖にも好都合なんです」と警告するのは、食中毒に詳しい医学博士の中村明子先生。

熱湯で煮沸したり、漂白剤をつけたり、といった行為もじつはNG。

・NG例その1 熱湯で煮沸する

・NG例その2 漂白剤につける

・NG例その3 食洗機や洗濯機にかける

・NG例その4 電子レンジで加熱する

・NG例その5 天日干しする

・NG例その6 ピンチでつまんで干す

・NG例その7 熱湯につけて放置する

・NG例その8 汚れた部分をカッターで切り落とす

まず第一に、使ったあとは汚れや洗剤をよく洗い、水気をきって風通しのよい場所で保管するのが重要。これを守って劣化する前にスポンジを交換していれば、特別なお手入れは必要ありません。

とくに雑菌が気になった場合は、さらなる除菌法を実践しましょう。

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台所スポンジは、じつは煮沸も漂白剤もNG! 菌を繁殖させない正しい使い方

●食器洗剤をスポンジに直接つけない!快適な食器洗い方法

シンクに食器など

なんとなくの習慣でやっていることも多い食器洗い。

「食器を洗うときに、スポンジに直接洗剤をつけて泡立てていたのですが、ほかの洗い方があると聞き試してみると、洗剤のつぎたしなしですむうえ、手荒れも防げるように」と話すのは、整理収納アドバイザーでクリンネスト2級をもつまいさん。

洗剤を直接スポンジにつけて、少し水をかけて泡立てて食器を洗う方法が一般的だと思います。

今回ご紹介するのは、先に「洗剤液」をつくる方法です。

(1)鍋やボール、深めの食器などに洗剤を入れます。

(2)水を注いで薄めます。

(3)その中にスポンジを入れて泡立てます。

(4)この泡で食器を洗います。

(5)泡がなくなったら洗剤液にスポンジを浸して再開。

途中ですすぐときは、洗剤液にスポンジを入れて休ませます。

「いつも一度は洗剤をつぎたしていたのですが、この方法にしてからはつぎたしなしで洗うことが増えました。直接濃厚な洗剤に触れないので手荒れもありません」とまいさん。

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食器洗剤をスポンジに直接つけない! 快適な食器洗い方法

●まな板やスポンジにカビ・細菌が…キッチン掃除のポイント

シンクを見る女性

キッチンなどの水回りはカビが増殖しやすく、口に入れるものをつくる場所なので気になります。

スポンジは洗い物があるたび、頻繁に水気にさらされてしまうものですが、「またあとで使うから、とスポンジに洗剤を含ませたままにすると、たちまち細菌が増殖。水きりがあまいのも細菌を呼ぶ原因です」と話すのはカビ・ダニ博士の川上裕司さん。においがついたり、古びたスポンジはいつまでも使わず、こまめに交換しましょう。

【退治法】

1か月に一度をめどに交換しますが、多少のヌメリは熱湯で除菌が可能。洗いおけなどにスポンジを入れて熱湯をかけ、手で触れる熱さになったら水気を絞り、天日干しにしましょう。

【予防法】

使用後は水でよくすすぎ、ぎゅっと絞って水気をきります。水ぎれのいいスポンジ置きを使うか、ピンチでつるし、通気性のよいところで保管します。

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まな板やスポンジにカビ・細菌が…キッチン掃除のポイント

スポンジ選びと再利用のコツについて。人気なのは無印良品?

●100円ショップ、無印良品…スポンジを使い比べた結果やめたこと

スポンジ3つが重なっている様子

毎日使うスポンジはキッチンに欠かせないアイテム。どうしても生活感が出やすいのが悩みですが、使用感だけでなく見た目にもこだわり始めると購入そのものがストレスになることも。

暮らしのプロ、ライフオーガナイザーの高田舞子さんは、スポンジにこだわることをやめたら家事がラクになったそう。

「モノが多いキッチンはごちゃごちゃしがち。毎日立つキッチンだからこそ色味を抑えたくて、以前は無印良品のスポンジを使っていました。

数か月に一度の無印良品週間でセットをいくつかまとめ買い。それでも消耗品のスポンジは減り続けます。ストックが底をつきかけても、良品週間を待って買えずにいたり、期間中でも行けるタイミングがなかったり…」

そんな頃、100円ショップでもシックなスポンジが店頭に並び始め、使い比べてみることに。

毎日使うスポンジ、値段は違ってもどれもそのうちくたびれる。100均だから悪いわけでもないなと気づき、スポンジにこだわることをやめたそう。

「セリア商品やイオンスタイル商品を経て、今はドン・キホーテの、やわらかめのネットスポンジと不織布つきのハードスポンジを使っています。グレートーンのベーシックカラーなので、モノの多いキッチンでも存在感を消してくれます。

値段も手ごろで、ゴシゴシと心置きなく使えるところがいい。

個人的にはハードスポンジの洗い心地の方が好きですが、絶対にこれ! とこだわっているわけではありません。色味がベーシックであれば、どこの商品でもいい、今のマイルールはそれだけです」

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100円ショップ、無印良品…スポンジを使い比べた結果やめたこと

●無印良品を使えばあと片づけがラクラク!秀逸スポンジ&スクレーパー

フライパンの汚れを落とす様子

暮らしや片づけに関する著書もある、人気ブロガーのMIさん。フルタイムで働きながら家事もこなしているので毎日大忙しです。2人の食べ盛りの男の子がいるため、食器の量が多くてあと片づけも大変!

スポンジは無印良品のもの。あえて白にすることで、汚れたら買い替えるというわかりやすいルールに変えたそう。

「以前は汚れが目立たない黒いスポンジを使っていましたが、逆に替えどきがわからずモヤモヤしていました。

コップや水筒など長いものをササッと洗える柄つきスポンジも無印良品です。

使い終わったらつるしておくだけで水がよくきれて清潔なうえ、スポンジ部分だけ交換できるのが気に入っています」

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無印良品を使えばあと片づけがラクラク! 秀逸スポンジ&スクレーパー

●捨てる前のもうひとがんばり~スポンジの再利用~

動物の形のスポンジ2つ

エッセイスト・若松美穂さんが、毎日使う食器洗い用のスポンジの再利用について教えてくれました。

「スポンジを使い込んで古くなったら、そこでもうひと働き。せっかく自分のところに来てくれたのだから、大事にして(無駄に取っておくのとは違いますよ)、ありがとうという気持ちをもってさよならしたいものですね。さよならのコツは、細かいところの掃除に使うこと」と若松さん。

(1)古いスポンジをいったん干して乾かし、小さくカットします。このとき、できるだけ角をつくってカットするのがポイントです。

(2)ファスナーつきの保存袋に入れて保管しておきます。ちょっとした時間ができたときに、あちこちの掃除に使えて便利。

・窓の桟は、すみっこの汚れをスポンジの角が直撃します。あえてたくさんつくった角を細かい掃除に有効利用。

・洗面所やキッチン、浴室とその周辺などといった水まわり、とくに蛇口の境目に効果的。

・玄関のこびりつき汚れにも。溝に入り込んだ汚れを根こそぎ!

・排水口の掃除にも使えます。

「どちらにしても捨てようと思っていたものなので、どんな汚れにも遠慮なく使って心おきなく捨てることができます。最後のもうひとがんばりで、掃除がラクになったり、家の中がキレイになることも多いのです」

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捨てる前のもうひとがんばり~スポンジの再利用~

●「まだ使える?」キッチンスポンジをいつでも気持ちよく使える交換ルール

シンク

いつも交換時期に苦しむ、キッチンのスポンジ。

整え方アドバイザー・阪口ゆうこさんが、もうそろそろ終わりかな~なんて思いつつもズルズル使ってしまうスポンジについて、「そろそろ自分なりの使いきり方を見つけてみませんか?」と提案します。

阪口家のスポンジは、無印良品「ウレタンフォーム 三層スポンジ」。まさかまさかの白!

「汚れが目立つじゃなーい!」なんて声も想定内。逆に、そこがいいとのこと。なぜなら汚れがわからないような色のスポンジだと、そのままズルズル使ってしまうから。

もうそろそろ終わりかな~の目安になるようにのあえての白なのです。

「衛生面ではしっかり乾燥させておくことが大切ですが、ただでさえ酷使されているスポンジ。3食分のあと片づけでフル活用なんてされたら、乾く暇なんてないのではないかしら。

そんなわけで、私は交換時期を明確にして、時期が過ぎたら、取り替えるようにしています」

目安は2週間、長くても3週間程度。

「友人に見られると恥ずかしいかなって思えてきたころが、手ばなしどきです。買ってきてすぐのサラのスポンジは自立するけど、2~3週間過ぎるとクッタクタで自立なんて絶対無理ですもんね。むちゃくちゃ高いものでもないのでそのぐらいがいいと思います」

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「まだ使える?」キッチンスポンジをいつでも気持ちよく使える交換ルール

いつも清潔に、取り出しやすく。スポンジを水ぎれできる収納テク

●汚れがたまらない洗面台。スポンジやコップは「はりつける」

コップを取り付ける様子

毎日使う洗面台、気づけば鏡に水滴が。ステンレス部分は手アカだらけ。そうなる前に、どうにかきれいを保ちたいもの。

「使う回数も、使う人も多い洗面台は、大掃除のときだけにお掃除をするのはおすすめできません。洗面台こそ、ながら掃除が最適なんです!」というのは、家事や掃除をラクにする工夫を発信し、著書もあるAyakaさん。

洗面台をきれいに保つために心がけていることは、いつでもささっと汚れをふき取れる環境をつくること。かわいい丸いスポンジを吸盤で洗面台にはりつけ、気づいたときにすぐ手に取れる環境で、毎日すっきり。

歯みがきしながら片手はスポンジで洗面シンクを洗っていることもあるそう!

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汚れがたまらない洗面台。スポンジやコップは「はりつける」

●キッチンのスポンジは「浮かせて収納」。シンクも汚れずすっきり

シンクに洗剤など

調理器具や調味料、掃除道具など、なにかとものが多くなるキッチン。隠す、つるす、などすっきり見せる収納方法はいろいろありますが、「浮かせて置くがおすすめ」というのは、整理収納アドバイザーのRinさん。

シンクでは、食器洗いスポンジをひっかけ収納から浮かせて置く収納にシフト。

「吸盤でシンクにはりつけられるようになっていて、本体にある爪がスポンジをホールドしてくれるのでずり落ちません。スポンジをサッと置くだけでピタッとつくし、斜めになっているので下の角からしっかり水ぎれしてくれます」

備えつけのスポンジラックは水アカがつきやすく、掃除するのが大変。Rinさんも以前はタオルハンガーをシンク前にとりつけてスポンジをひっかけていましたが、このスポンジホルダーのほうが手軽。キッチンもすっきりして見えます。

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キッチンのスポンジは「浮かせて収納」。シンクも汚れずすっきり

●スポンジに切れ目を入れるだけ!家事の動作が減る裏ワザ

スポンジななめにカットする

毎日使うキッチンスポンジですが、意外と置き場に困るもの。備えつけのラックがいっぱいだけど、新たにラックは買いたくない…そんなときは、直接スポンジを引っかけるようにすればいいのです。

スポンジにカッターで1か所切り込みを入れるだけ。

これでラックに引っかけることができます。

簡単にできて水ぎれもいい。ラックを増やさないのでシンクも狭くなりませんし洗いやすい。ラックを洗う必要もありません。

外れやすい吸盤つきのスポンジラックや、ヌルヌルしがちな置き型のスポンジラックを買わなくてすみます。

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スポンジに切れ目を入れるだけ! 家事の動作が減る裏ワザ