いつもより体をたくさん動かしたあとや、自宅で退屈なとき。また、ストレスがたまっているとき。「普段以上にグワーッと食べてしまう」ということがあります。
「これをやってしまったあとは決まって『あーもう、なんで私ってこうなんだろう』と自己嫌悪。気持ちを浮上させるのも一苦労ですよね。私もときどきやってしまいます」と話すのは、ヨガインストラクターでボディメイクに詳しい高木沙織さん。
ここでは高木さんに、40歳前後の女性4人の「爆食いしたあとにメンタルを立て直すためにやっている方法」をリサーチしてもらいました。
爆食いのあと自己嫌悪。「私なんて…」というメンタルから立ち直る方法
成功例1:たまになら罪の意識をもたない
まずは、Aさん(42歳)のお話から。
「最近、10歳になる子どもとの言い争いが増えてストレスを感じることがよくあるんです。それが何度も続くと決まって爆食い。月1、2回くらいはやってしまいます。家にひとりでいる時間に菓子パンやらコンビニのおにぎり、サンドイッチ、クッキーなどいろいろ買い込んできて無心で食べ続けてしまうんです」と、ストレスからくる暴飲暴食を告白してくれました。
そんなAさんの立て直し法は「たまになら罪の意識をもたないこと」だそう。今の自分はストレスが溜まってつらい状態だった、そんな心に栄養を与えて癒しているのだと思うことにして、引きずらないようにしていると言います。
ストレスからくる食べすぎは、食べた自分を責めることや罪悪感を感じることでループしますので、Aさんのようにスパッと割りきってきり替えてしまうのもよいでしょう。
あとは、食べるものがちょっと気になりました。糖質が主体となるものをよく食べてしまうようなので、血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維を含むものを事前に食べておくなどしてもよいかもしれません。
成功例2:かたいものを選ぶ
続いてはBさん(40歳)が「食べすぎたけれどヨシと思えた」方法。
出産後の体型を戻すために、大好きなスイーツやジャンクフードは口にせず、普段の食事は腹8分目というBさん。
「ダイエットってやっぱりつらいですよね、我慢すればするほど食べたい気持ちでいっぱいになっちゃいます」
どうしても食べたくなってしまったときは、ナッツやスルメイカ、野菜スティックのような“かたいもの”を選ぶようにすることで早い段階でお腹がいっぱいになる気がするし、フェイスラインがシャープになったと言います。
かたいものはどうしてもしっかりと噛む必要があるので、咀嚼によって満腹感を感じられ、あご周りの咀嚼筋(そしゃくきん)が使われて顔がスッキリなんてうれしい効果にも期待できるでしょう。
パンが好きな人はやわらかいパンではなくてフランスパンのようなかたいパンにシフトしたり、白米から玄米や雑穀米に変えたりするのも○。
“食べるもの”で食べたあとの気持ちを変えてしまいましょう。
失敗談1:欠食で心も体もバランスを崩した
ここからは失敗談です。
Cさん(37歳)は、食べすぎたあとにこんな行動をとったことを反省していました。
「たくさん食べてしまったので次の食事を抜くことにしました。そうすることで、罪悪感が薄れるかなーって」
これ、皆さんよくやりがちではないですか? そしてその結果…。
「空腹時間が長くなりすぎて、ベッドのなかでグーグー・ギュルギュル鳴るおなかに切ないような悲しいような気持ちなりました。食べることへの執着心も余計に湧いてきたりして。結局、そのまた次の食事で食べる量が増えて、心身ともにバランスを崩した感じがします」
軽い空腹状態で眠ることは消化器官を休める意味でもいいと思うのですが、あまりにも強い空腹は吐き気や頭痛を引き起こす原因になるとも言われていますので体の様子をじっくり観察してあげたいところです。そうでなくても、次の食事でまた食べすぎてしまっては同じことの繰り返し。
食べすぎてしまったその時間にもよりますが、起きている間にあまりにもお腹がすくということがないようにスープやゼリー、そのほか消化のいいものを軽く口にしてあげると心も体も落ち着いてくるのではないでしょうか。
失敗談2:「その分動けばいい」で運動がストレスに
最後は私(37歳)の失敗談で終わりましょう。
私はライターのほかにヨガインストラクターをしていることもあり、日常的に体を動かしているため、比較的空腹を感じやすいほう。そこに、メンタル面でのアレコレが積み重なってくると暴飲暴食に走ってしまいます。
「でも、私毎日運動しているし!」
というおごりもあったし、実際にそこまで体型が崩れることもなかったんです。それもあってか、定期的に爆食い。次第にその量も増えていきました。
「大丈夫、もう少し運動量を増やせばいいんだから」の繰り返し。でも気がついたら、めちゃくちゃハードに運動しなくてはならないくらい食べることもありました。自分で自分を追い込み、さらなるストレスを生んでいたと思われます。
「もう運動、いや!」
そこからは、運動でカバーすることの大変さを先に考えるようになり、食べすぎてもここまでという線引きができるようになりました。
最終的には成功例でもあるかもしれませんね。
暴飲暴食に縁がない人もいますが、多くの人はそうではないでしょう。そのあとの気分の沈みもほとんどの人が経験ずみだと思います。食べすぎたけれど思考をポジティブに転換する、そもそもの食べるもので罪悪感を減らすなどは対策として早速取り入れられそうですよね。
今にでも爆食いしてしまいそう…という人はぜひ参考にしてみてください。