日々、悩みのタネとなる家計管理。家計簿をつけて「今月こそがんばろう!」と思っても、結局予算を守れないこともしばしば…という人も多いのでは。はたして、家計の達人はどのようにやりくりしているのでしょう。独自の節約術を雑誌やネットで発信し続ける高木瞳さんに、無理なくできる家計管理術を教えてもらいました。

家計管理術にも相性があった!試行錯誤でわかった現金出費のコントロール法

財布
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「住宅費や光熱費などの引き落とし以外の生活費は、毎月の予算金額をまとめて口座からおろし、現金で支払うようにしているのですが、じつはこの生活費を使っていくなかで、持ち歩き方や管理法にずっと悩んでいました」という高木さん。

財布にまとめて入れてしまうと、使っていくうちになんの項目にいくら残っているのか分からなくなり、ついひと項目の予算を超えてほかのことに使ってしまう結果に。「毎日の支出を家計簿につけたりして、きちんと細かく管理できればいいのですが、それもなかなか続かずで…」。

そこで、現金出費を管理するいろいろな方法を試してみたそう。でも、始めのうちはこればことごとく失敗…。「たとえば、クリアケースや封筒に項目別に分ける方法は、レジでもたついたり、持ち歩くにはちょっとかさばったり。仕分け財布は、とにかく分厚くて重い! さらにジャバラポケットは、小銭が落ちるしカードがうまく入らず上手に使いこなせない…などなど。やり方に向き、不向きがあって、家計管理術や節約術にも相性があることがわかったのです」。

そんな高木さんが、試行錯誤の末にようやくたどりついた方法が、見た目も使い勝手も満足できる”封筒仕切り財布”でした。

ずぼらでもできる!毎月の出費のムダがなくなる、魔法の節約財布のつくり方

まずお金の管理の目的をはっきりさせてみようと考えた高木さん。「それは、生活費を項目別の予算内で上手にやりくりすることでした」。簡単そうでいて、意外とうまくいかないこの管理を無理なくできる、高木さん流の手づくり節約財布をご紹介していきましょう。つくり方も使い方もとっても簡単ですよ。

●用意する物は封筒2枚、ハサミ、ペンだけ!

封筒

用意するのは、封筒2枚、ハサミ、ペン。「封筒は、ATMからお金を引き出してきたときのものを再利用しています。ダイレクトメールのあき封筒などでもいいと思います」。これを使って、財布の中に項目別ポケットをつくってしまう、というわけです。

「私の場合は現金支出になるのが、食費、雑費(日用品など)、ガソリン代(ほか手土産代、飲み会代など特別出費も)の3項目。あまり項目を増やしてもこれまた管理できないので、3つに絞りました」。というわけで、3項目の場合の封筒ポケットのつくり方をご紹介します。

(1)封筒を財布の大きさにカットする

封筒

図のように、封筒のとじ目とインデックスになる部分を残して、自分のお財布のお札入れに収まるサイズに切ります。

封筒

2枚目も同じようにカットするのですが、インデックスの部分だけ1枚目よりも2倍幅になるようにカットします。

(2)2枚の封筒を重ねて、テープでくっつける

封筒

この2枚を重ね、(1)の図の青いライン上をテープではり合わせれば、完成! 封筒2枚で3ポケットある”お札ファイル”ができ上がりました。

(3)インデックスに項目名を書き、財布に入れてお札を分けてしまう

財布

あとは、「食費」「雑費」など、財布の中で分けておきたい項目をインデックスに書き込み、その日必要な分だけ財布のお札入れにイン。10分程度でつくれます。
自分の財布に合わせたサイズなのでかさばりにくく、使い勝手もよし。「材料費もかからないので、くしゃくしゃになってきたら替えられます。分けたい項目が変わったときには、マスキングテープなどをはって書き直すのも簡単なんです」。

それぞれの項目の中から支払うだけで、予算管理も楽に

“封筒仕切り財布”ができたら、あとは、その日に使う予算をポケットに入れるだけ。「まず、給料日に、家でも財布の中と同じ項目に分けた封筒に月の予算を5千円札と千円札にくずして振り分け、必要な分だけ、そのつど持ち歩いています。財布にお金を入れすぎないことも使い過ぎ防止の鉄則です!」。小銭は1か所に入れることになりますが、「そこは『このお財布の中で1か月のやりくりができればOK』と、逆にざっくりゆとりを持って考えて、気楽に管理しています」。

この方法にしてから予算オーバーを防げるようになり、現金を使い道の決まったお金としてしっかり管理できるようになったという高木さん。お気に入りの財布をそのまま使えるのもうれしいポイントですよね。生活費の持ち歩きにお悩みだった方、ぜひお試しを。