春から初夏にかけて、アサリの身はぷっくりと厚みを増し一年で一番おいしい季節を迎えています。ぜひ毎日のお料理に取り入れたいですね。
今回は、アサリをもっとおいしく食べられる「砂抜き」について、冷蔵庫収納家の福田かずみさんに効果的な方法を教わりました。

ボウルにアサリ
アサリの砂抜きをする際に、水をたくさん入れるのはNG!
すべての画像を見る(全6枚)

ひたひたの塩水で、暗くしてあげるとアサリがリラックスします

アサリの砂抜きってよくわからない。なんとなくの塩加減で、なんとなくの時間ですませていませんか? 今回の方法ですと、効果的に砂抜きできますよ。

まずは、塩分濃度から。
アサリが住んでいる海と同じ環境にしてあげましょう。すると、リラックスして呼吸がしやすくなり、砂をたくさん吐き出してくれます。

水と塩

海水の塩分濃度は、約3%。

水 500mlに対して塩大さじ1で、ちょうど3%になります。

次に、砂抜きをするときの容器と塩水の量です。

アサリは、水に深く浸かっていると酸欠になってしまいます。スーパーで売っているときも、パックの中には水が入っていないですね。

砂抜きをするときの塩水の量は、アサリがやっと浸かるくらいが理想です。容器はというと、アサリが重ならないように、ボウルではなく平らなトレーがおすすめです。

●アサリを上手に砂抜きする方法

以下、1パック200g~300g程で売られていたアサリを手軽に砂抜きする方法を紹介します。

アサリと水と塩

パックに入っているアサリが重なっていないようであれば、売っているトレーのままでもよいでしょう。ひたひたの塩水を作る目安は、100mlの水に対して3gの塩、小さじでいうと1/2強の割合です。

アサリ

もし、アサリが重なるくらいたくさん盛られて売っている場合は、大きめのトレーに移し替えましょう。塩水の量もひたひたに浸かるように調整してあげましょう。

新聞紙

次に、新聞紙で覆います。砂の中にいた環境と同じように暗くしてあげると、リラックスして呼吸を始めます。しばらくすると、モゾモゾッと動く音が聞こえてきますよ。

砂抜きしている時間は、1時間ほどでよいでしょう。新鮮なアサリなら30分ほどでも十分なはず。逆に鮮度がよくないアサリでは、時間をかけでも砂が抜けない場合があります。

新聞紙の上にアサリ

吐き出された水で、新聞紙が濡れています。アサリが浸かっていた塩水も随分減っていますね。

仕上げに、きれいに洗ったらザルにあげて30分ほどおきます。砂抜きで吸った余分な塩分を吐かせます。

ちなみに、砂抜きをするときは冷蔵庫の中ではなく室温で。寒すぎると、殻を閉ざしたままになってしまいます。砂抜きがすんだアサリは、冷蔵室で保管をし、翌日には調理しましょう。

ぷっくりとおいしいアサリの季節。上手に砂抜きをして、さらにおいしくいただけますように。