洗っても洗っても、次々に汚れて出てくる洗濯物にはうんざりするものです。ライフオーガナイザーさいとうきいさんは、省けるものを見直すことで、家事のやり方を方向転換。やらないことを増やす工夫で、家事にゆとりがもてるようになったそう。「『できるママ』でいるために無理してイライラするより、『できないママ』でニコニコしている方が、家族みんなが幸せになると思っています」と語ります。

洗濯の手間をぐっと減らす、あえて「やらない」こと

今回ESSE編集部では、さいとうさんと家事の効率化にまつわる著書もあるブロガーのAkiさんを取材。生活のクオリティーには響くことのない、「洗濯仕事の手の抜き方」を教えていただきました。

●3つの洗濯カゴで仕分けを省略

3つの洗濯カゴで仕分けを省略
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すべてをひとりで背負い込むのはつらいもの。家事の負担は、家族内で自然に分散できる仕組みづくりをすることがおすすめです。「洗濯物を仕分けるのを家族にやってもらえば、洗濯のステップを1つ省略できます」(さいとうさん)。 あらかじめカゴを3つ用意し、色もの、白もの、クリーニングに出す夫のシャツ用とあらかじめ分類してもらう仕組みにしています。

●服はたたまないで収納する

服はたたまない

洗濯物はたたむもの、という常識を見直すのも手。「ほとんどの服はハンガー干しして、乾いたらハンガーのままクローゼットへ入れることにしています。シワになりにくいインナーや靴下は、そのままカゴに放り込むだけ」(Akiさん)。 ハンガーにかけてあれば、ひと目で全体が見えるので服選びがしやすくなるメリットも。

●洗濯物干しは3歩で完了

洗濯物干しは3歩で完了

「洗濯物を干すとき、ベランダまで行かなくてすむよう、浴室乾燥機と洗濯乾燥機をフル活用。洗濯機から3歩で物干し完了です」。動線が簡略化でき、グッとラクに。「天気や時刻に左右されることもありません」(Akiさん)。 「物干しは外でするもの」という「〇〇しなければならない」という考え方はいったん忘れましょう。とにかく時間がないという人は、便利な設備機器を活用して家事を乗り切ることに罪悪感をもつ必要はないのです。物干しグッズを洗濯機のそばにセットしておけば、さらに動きがスムーズに。

●コーディネートは考えすぎない

コーディネートは考えない

あわただしい朝は、コーディネートに時間をかけられないものです。「わが家は家族全員、服のベースカラーとアクセントカラーを決めています。私のベースカラーは白、グレー、青、アクセントカラーは赤。どう組み合わせても大外れしないので時間の節約になります」(さいとうさん)。 また、カラーをあらかじめ決めておくことで、それ以外の色の服を衝動買いするということもぐっと減るメリットも。

便利なアイテムを味方につけて苦手な家事はおまかせ!

便利なものを使って、省ける家事は効率化を。コストが気になる、という人もいるかもしれませんが、”省略”できた手間や時間、ストレスを考えれば、むしろ得することだってたくさんあるはずです。

●ラグは汚れの落としやすいものを

ラグは汚れの落としやすいものを

大きなラグの食べこぼしなどの汚れは、落ちにくくて洗うのもひと苦労。「私は北欧メーカーのプラスチックラグを愛用中。織り目が詰まっていて、水気がしみ込みにくく、サッとふくだけできれいになります」(さいとうさん)。 子どもが小さい家庭なら、メンテナンスの負担がぐっと減ります。

●洗剤は量らない

洗剤は量らない

「片手で押すだけで、計量+投入できるタイプの洗濯洗剤は本当に便利」(さいとうさん)。 ジェルボール状の洗濯洗剤やタブレット型の食洗機用洗剤も同様で、いちいち量って加減するプチストレスが一気に軽減します。

●服の色移り防止シートを活用

服の色移り防止シートを活用

色移りが心配だけど、白い服を1枚だけ別に洗濯するのは面倒…というときに役立つのが、色移り防止シート。「白もの、色ものの服と一緒に入れて普通に洗濯するだけ。別々に洗う手間のほか、水や洗剤、電気代の節約にも」(さいとうさん)。

●タオルハンガーでピンチの煩わしさをカット

タオルハンガーでピンチの煩わしさをカット

「ハンカチやタオルなどを、ひとつひとつピンチハンガーにつけ外しするのが面倒で、ハンガーラックに干すことに」(さいとうさん)。 広げて干せるから早く乾くうえに、ピンチのあとがつかなくて、いいことずくめ。

●アイロンをパスできるリネンでそろえる

アイロンをパスできるリネンでそろえる

「うちのハンカチはすべてリネンにして、苦手なアイロン作業をカット」。洗濯後、パンパンと引っぱって伸ばし、真ん中で折ってタオルハンガーに。「ノーアイロンでもシワシワにならず、パリッと仕上がります」(さいとうさん)。