薬、アイロン、毛玉取り器など、毎日の暮らしのなかで使うアイテム。なんとなく「これはここに置くもの」「ここにはこれを収納する」そんな思い込みがありませんか? そしてその思い込みが「使いにくい」「面倒くさい」の原因になっていることも。
ライフオーガナイザーの下村志保美さんが、置き場所を変えたことで暮らしがラクになった事例を教えてくれました。
置き場所を変えるだけ!暮らしがラクになる収納術
すべての画像を見る(全10枚)「ものの定位置を決めると部屋が散らからない」「使う場所の近くに収納する」というのは片づけの基本ですが、ときには場所を変更した方がいいことも。
ここでは、思い込みを外して置き場所を変えたら便利になった事例を3つお伝えします。
●コンロ脇の小さな引き出し。調味料の代わりに薬を入れる
さてキッチンのコンロ脇にある小さな引き出し。おそらく調味料を入れるスペースとしてつくられているのですが、奥まで引き出しが開かないし、すべての調味料を入れるにはスペースがたりないという中途半端な収納で使いにくく感じていました。
そこで思いきって調味料を入れることをやめて、よく飲む薬を入れることに。
100円ショップで買ったランジェリー用の仕切りケースがぴったり収まりましたので、胃腸薬などを収納。
薬を飲むときは必ず水もコップも必要なので、キッチンに薬があるのはとても便利です。
●アイロンはリビングから洗濯機の横へ移動
家事のなかで、アイロンかけは苦手なもののひとつ。
娘が高校生の頃までは制服やお弁当のクロスのアイロンかけがありましたが、少しでも苦痛を和らげようとテレビを見ながらアイロンかけをしていましたので、リビングにアイロンを収納していました。
しかし娘も高校を卒業し、アイロンかけといえばたまにハンカチにかけるくらい。
だったら洗濯が終わったタイミングですぐかけてしまおう、と収納場所を洗面所に変更しました。
洗濯機横の棚に収納。
アイロン台もハンカチ程度なら簡易のマットで十分。
乾燥が終わったらすぐにアイロンかけをすることで「アイロンをかけるもの」が溜まらなくてすみます。
洗濯機置き場なので、コンセントも使いやすい場所にあって便利。
●毛玉取り器は〇〇の近くに
毛玉取り器はセーターやウールのコートに使うものだからクローゼットの近くに収納しておくのが便利、そう思っていました。
しかし毛玉取り器をよく使う冬場はクローゼットのある寝室はとても寒く、また毛玉取りをするために洋服を広げる場所もありませんでした。
チェストの上の狭いスペースでかけようとしても、コンセントが遠いので延長コードが必要になってきます。
ふと思いついてパソコンの置いてある机までセーターと毛玉取り器を持っていったら、暖かいしコンセントも近くにあるしで便利!
それ以降パソコンデスクのうしろの棚が毛玉取り器の定位置に。
無印良品のファイルボックススタンダードハーフに入れています。
●思い込みを外して「自分流の収納」を
片づけ本には「ここにこれを収納すると便利!」などのアイデアがたくさんあり、それを参考にするのはとてもいいと思います。
しかし人によってライフスタイルも違えば、家の間取りも生活導線も違います。よく使うものや得意な家事も人それぞれ。
だからこそだれかの「便利」を参考にしつつ、自分流の収納を組み立てていくことで「もっと便利!」な収納が手に入ります。
※薬を保管・服用する際には、用法や容量、使用期限をきちんと守ってください