梅雨どきに気になるのが、家のカビ&ダニ。「梅雨入り後から夏にかけて、発生しやすい環境に。大繁殖してから退治するのは大変ですし、放置しておくと健康被害が起きる危険も。カビ・ダニは汚れを栄養源にするので、活動が活発になる前にしっかり掃除し、取り除くことがおすすめです」と、ハウスクリーニングのプロである尾崎真さん。

「カビは水回りはもちろん、窓サッシなどにも発生します。一方ダニは、エサになるアカや食べカスが豊富な、ベッドやソファが要注意。各スポットの特徴を押さえ、洗剤や道具を使い分けるのがコツです」。

その方法をさっそく伝授してもらいましょう!

【フローリングの掃除法】隙間に入り込んだダニはフロアワイパーで除去

隙間に入り込んだダニはフロアワイパーで除去
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フローリングの隙間は、ダニの絶好のすみかです。毎日の掃除では取りきれないため、週に一度ダニを意識した掃除を。板の目に沿ってフロアワイパーをゆっくりかけ、ダニを捕獲します。その後、掃除機を同様にゆっくりとかけます。

●予防法

フローリングにチリやホコリがあるとダニのエサに。毎日の掃除機がけで残さず吸い取るように。床に落ちた髪の毛やお菓子のかけらなどは、気づいたらすぐに取りのぞく習慣をつけましょう。

【壁の掃除法】薄くついたカビは重曹水で。強くこすらないよう注意!

柔らかいスポンジを選んで
柔らかいスポンジを選んで

●掃除法

表面に薄くついたカビ汚れは、重曹水(水100ccに重曹小さじ1)をつけたやわらかいスポンジで軽くこすり洗いします。重曹を使えるのは、ビニール製の壁紙のみ。しみついた黒カビを完全に取り除くのは難しく、はり替えが必要な場合もあります。

●予防法

壁のカビは、室内環境を工夫することで予防できます。「家具は壁から少し離して置き、天気のいい日は窓をあけ、こもった湿気を追い出して」。手アカを小まめにふき取るのも、カビ予防に有効です。

【畳の掃除法】カビはエタノール、ダニはスチームの力でしっかり取ります

スチームの力でしっかり取る
●掃除法

天然素材の畳は、油断するとカビやダニが発生することがあります。「表面についたカビは濡れたぞうきんに消毒用エタノールをつけ除菌。定期的にスチームアイロンをあててダニ死滅させ、掃除機を使ってダニの死骸を吸い取ります」。

●予防法

毎日の掃除は、畳の目に沿って掃除機をゆっくりかけ、ホコリを残さないこと。「食べこぼしなど、こびりついた汚れに気づいたら、すぐに塩をすり込み汚れを吸着させ、古歯ブラシでこすり落としましょう」。

【ソファの掃除法】食べカスや汚れを放置せず、ダニの発生を抑えて

食べカスや汚れを放置せずダニの発生を抑える
●掃除法

布製ソファのクッションや背もたれとの隙間に潜む、ダニやダニの死骸。「ダニは60℃で死滅するので、スチームアイロンを当てると効果的。その後掃除機がけを」。隙間のダニには、細い隙間用ノズルをつけて掃除機をかけます。

●予防法

毎日の掃除でソファにも掃除機をかけ、ホコリをためないようにします。お菓子のカスが落ちたらすぐ取り除く、換気をするなど小まめにケア。カバーが外せるものは定期的に洗濯しましょう。

【クッションの掃除法】ビニール袋を入れて天日干しすれば、ダニも一網打尽!

ビニール袋を入れて天日干しすれば、ダニも一網打尽
●掃除法

ダニが多く発生するクッションは、晴れた昼間に天日干しに。「ビニール袋にクッションを入れ2~3時間干します。密閉することで温度が上がり、ダニが死滅しますよ」。取り込んだら掃除機をかけ、ダニの死骸を吸い取って。

●予防法

クッションは小まめにベランダに運び、布目に入り込んだホコリをたたいて払います。「カバーは定期的に洗濯を。その間にクッション本体は天日干しするといいでしょう」。

【カーテンの掃除法】基本は丸洗い!普段は掃除機でダニを吸い取る

基本は丸洗い! 普段は掃除機でダニを吸い取る
●掃除法

カーテンの布にホコリがたまると、ダニのすみかに。「湿度の高い部屋ではカビも発生し、風に乗って部屋じゅうにカビの胞子をまき散らします」。生地の表示に従って洗えるものは丸洗いし、難しければクリーニングに出しましょう。

●予防法

小まめに掃除機をかけ、布目に入ったホコリをしっかり取ります。「カーテンのひだを伸ばしながらゆっくりヘッドを動かして。レールについたホコリを水ぶきするのも忘れずに」。

【サッシの掃除法】古歯ブラシを使いパッキンについたカビを取る

古歯ブラシを使いパッキンについたカビを取る
古歯ブラシを使いパッキンについたカビを取る

パッキンについたカビを取るには、古歯ブラシを使って。

●掃除法

水滴やホコリがたまりやすい下側のパッキンが、カビスポット。「軽いカビ汚れは、古歯ブラシに重曹水をつけ、こすり落とします。がんこなカビは、カビ取り剤を使って」。汚れが落ちたら、かたく絞ったぞうきんでふき取り仕上げます。

●予防法

お掃除棒も活躍!
お掃除棒も活躍!

定期的に窓やサッシのホコリをふき取り、土ボコリなどのこびりつきは、古歯ブラシでこすり落として。「サッシの狭い溝は、お掃除棒を使うとラクにきれいになりますよ」。

※お掃除棒のつくり方

簡単につくることできます
簡単につくることできます

<1>割り箸を持ち、半分に折ったペーパータオルが箸の先端より少し出るよう差し込む <2>割り箸を手前に回しながらペーパータオルを巻きつけ、輪ゴムでとめて完成!

【除湿機の掃除法】タンクは水アカがたまりがち。フチのカビもしっかり取るのが大事!

タンクは水アカがたまりがち。フチのカビもしっかり取る
●掃除法

タンク内は、使用するうちに水アカやカビが発生してしまいます。「2週間に一度は中性洗剤とスポンジでタンク内を洗います。水洗い後、水をはったオケにクエン酸30gを入れ2時間ほどつけおき、フチについたカビはブラシで取り除いて」。

●予防法

タンクにたまった水を捨てるとき、ブラシでこすり洗いし、汚れの付着を予防しましょう。「水アカやカビはタンクの底やフチに付着するので、古歯ブラシでフチをこするのも忘れずに」。